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カテゴリー「R&B/SOUL/FUNK」の23件の記事

2012.03.10

Soundtrack for a Revolution のCD

●Soundtrack for a Revolution というタイトルの公民権運動のドキュメンタリーのサウンドトラックです。入ったお店でかかってて面白そうなので買ってみました。

Soundtrack for a Revolution
Soundtrack for a Revolution

 2009年の作品ですがサントラ盤が出たのは最近。公式サイトはこちら。Revolution という映画のサウンドトラックというより、記録映像と演奏シーンからなる Soundtrack for a Revolution という一つの作品のようでDVDも出てます

●映像込みでは見ていませんが、トレイラーを見ると、ドキュメンタリー映像の合間に演奏シーンが挟まる構成。以前、ディラン、V.D.パークス、R.クーダーの共演シーンでちょっと話題になった The People Speak というドキュメンタリー映画と似てるのかなと。あちらは扱ってる範囲がもっと広くアメリカ現代史でしたが。

●収録曲は、We Shall Not Be Moved、Will The Circle Be Unbroken、Ain't Gonna Let Nobody Turn Me Around、We Shall Overcome といった多くの人がどこかで聴いてるあの時代に好まれたトラッドの定番曲がずらり。でも、やってる人たちは若いので皆さん自由にやってます。

●Mary Mary の We Shall Not Be Moved なんて、この曲に対する一般的なイメージからするとかなり軽くて明るいですがかなりカッコイイです。

 収録曲中、唯一の非トラッド曲が Wyclef Jean のやってるフィル・オクスの Here's To The State To Missisipi ですが、プロテスト・ソングの雰囲気濃厚なオクス版とは完全に別の曲になっていて面食らいます。ラストの We Shall Overcome はこの曲がこれでいいの?ってくらいメロウでポップ。でもこれが世代交代、代替わりってことなんでしょう。サブタイトルが Every Generation Finds Its Voice ですが、まあその通り。

 こういうギャップが一番ないのが Will The Circle Be Unbroken。やってるのがリッチー・ヘブンズですから当たり前。もちろん悪くはないですが、音楽的な面白さは一番ないです。

●カバーのたくさんある有名曲がずらりで、演奏者にも最近の有名どころがずらり、なのでどちらの興味からでもそれなりに楽しめるかなと。演奏、歌の質はどれも高く凡演の類はありません。The People Speak の曲は今も時々聴いてますけど、この盤もそんな感じになりそう。本来は映像込みのDVDで見るものなのでしょうけど。

-Soundtrack for a Revolution-
1.We Shall Not Be Moved - Mary Mary
2.Here's To The State Of Mississippi - Wyclef Jean
3.Will The Circle Be Unbroken? - Richie Havens
4.Ain't Gonna Let Nobody Turn Me Round - The Roots
5.Woke Up This Morning - John Legend
6.Eyes On The Prize - Joss Stone
7.Wade In The Water - Angie Stone
8.This May Be The Last Time - Anthony Hamilton & The Blind Boys of Alabama
9. Oh Freedom - Vivian Green
10. We Shall Overcome - Anthony Hamilton, Joss Stone, The Blind Boys of Alabama, Mary Mary and John Legend

2011.02.14

1964年のコンサート映画、T.A.M.I. Show のDVD

Tamidvd_2●T.A.M.I. Show ことTeenage Awards Music International Show のDVD。去年リージョン1で出ていたそうですが、最近リージョンオールでも発売。まだ輸入盤のみですが、2000円前後とお安いです。(リージョン制限の有る在庫も残ってると思われるので通販で買われる方はご注意を)

 本編が123分。1964年の10月28日と29日に有名なサンタ・モニカ・シヴィック・オーディトリアムで行われたテレビ番組用の公開ショーの模様を映画化したもので、お客さんは地元の無料招待の高校生だそうで、ド派手にギャーギャー騒いでます。映像はリストアが施されたそうで見やすいです。

●T.A.M.I.Showの映像を自分が初めて見たのは、多くの方同様、縦縞のシャツを着たビーチ・ボーイズの演奏シーンですが(特に Surfer Girl のシーン)、もちろんその時はT.A.M.I.Showなんてことは知らず。

 どうやってこんだけ集めたんだというくらいの出演者なわけですが。ダルな演奏する出演者がいないのはすごいです。ビーチ・ボーイズ、ストーンズあたりは普通に楽しめますが、ジェームズ・ブラウンのパフォーマンスは圧倒的。M.ゲイも素晴らしいです。ミラクルズはちょっと荒っぽい感じ。

 トリは、この年がアメリカ初上陸のストーンズですが、解説冊子によると、JBとストーンズについてはどちらがトリを務めるかで一悶着あったようです。

●ハウスバンド担当は西海岸の名手揃いの The Wrecking Crewで、音楽ディレクターはジャック・ニッチェが担当。

 バンドを連れてないマーヴィン・ゲイやシュープリームスのバックはもちろんですが、チャック・ベリーもギター1本で参戦なのでバックは彼らがやってます。自分たちのバンド同伴のミラクルズの演奏シーンでもサポートで弾いてる姿が確認できます。
 裏方なのであまり画面に映らないのですが、付属の解説冊子によると、ハル・ブレイン(dr)、トミー・テデスコ、グレン・キャンベル(g)、リオン・ラッセル(p)等々。
 ブレインのドラムはもちろん素晴らしいですが、全員登場のエンディングで格好いいギターソロを弾いてるのは誰なんでしょう。

●公式予告編はこんな感じ。

●面白いです。読み応えのある英文の解説冊子つき。

Tami_show_book_2

2010.11.13

Rock & Roll Hall Of Fame 創立25周年記念コンサートを見る

●2009年の10月29日、30日の2日間、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたロックン・ロール・ホール・オブ・フェイム創立25周年記念コンサートのブルーレイ・ディスク2枚組。DVDより1ヶ月ほど遅れてようやく発売。

25th Anniv Rock & Roll Hall Fame Concert [Blu-ray]
25th Anniv Rock & Roll Hall Fame Concert [Blu-ray]

 ブルーレイの画質、音質は素晴らしいです。特に画質。音は DTS-HD の2chと5.1chの2種収録。

●WOWOWで2時間10分の短縮バージョンが何度か放送されましたが、こちらは数曲のみカットされた長尺版で、総収録時間は5時間20分!

 ただし、100%の完全収録ではなく、さらに、曲によってはボーナス扱いにされて本編の流れからは外されてるものもあり。例えばS.ワンダーは11曲やったうち、本編収録6曲、ボーナス3曲みたいな感じ。また、実際のコンサートでの登場順とも違います。

●カットされた曲では、

 ダーリン・ラブ/スプリングスティーンの Da Doo Ron Ron
 J.フォガティ/スプリングスティーンの Proud Mary
 A.フランクリン/L.クラビッツとの Think

なんてあたり、激しく聴いてみたかったんですが収録されなかった理由は何でしょう。Youtubeあたりにあるのかしらん。

●まず仰天したのがスティーヴィー・ワンダーのセット。

 ジェフ・ベックとの「迷信」もちろんですが、スモーキー、BB、スティング(意外な組み合わせなのにまったく違和感なし)と次々出てくるわ。Michael Jackson! と言って歌い始める The Way You Make Me Feel の途中で感情が昂ぶって歌えなくなったり。Once in a Life Time でよく声出てること。

 ジェフ・ベックは胆石手術で出演をキャンセルしたクラプトンの代役だったわけですが、スティーヴィーとの「迷信」や単独セットでの素晴らしいパフォーマンスを見せられると、(不謹慎ながら)ECでなくベックでよかったじゃないと思わずに居られませぬ。ECが出てたらどんなセット、共演があり得たのでしょう。

●これだけでもお腹一杯なのに、さらに怒濤のU2セット、スプリングスティーン・セットが・・・

 きりないので一曲だけ触れると、ボスのセットにレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロが加わって演奏された The Ghost of Tom Joad のヘビー・ヴァージョン。

 ボスは、ロックのルーツとして振り返るべき人たちとして、H.ウィリアムス、ディラン、P.シガー、ガスリー、レッドベリーや彼らが歌ってきた世界、「今日ここに来れない人達」について語った後、この曲をやるわけですが、聴きながら、一見違和感あるようなモレロのアクロバチックなギターですら全部包み込んじゃうようなアメリカ大衆音楽の巨大な伝統というか、そんな世界を感じましたですよ私は。

●もちろん往年の力を欠いてる出演者もいるわけで。両日とも冒頭に登場したJ.L.ルイス(現役というにはちょっと辛い)やA,フランクリン(でも十分現役、立派です)とか。出演していただいたことを素直に喜びます。

●出ていない超重要人物は多数。すでに故人はともかく、ディランは?、ビートルズは?、西海岸方面はCSNだけ?、スタックスは?、HR代表がメタリカ?、アメリカのイベントだけど英国勢少なくない?、とか言い出したらキリがないですけど。歴史を全部網羅するなんて無理だし、そもそも「出ろ」と言われても出ない人もいるでしょう。

●全収録曲は発売元のこちらで(DVD編ですが)。

 両日の完全セットリストは、この辺にあり(初日2日目)。

●司会はトム・ハンクス。クリエイティブ・アドバイザーとして、ロビー・ロバートソン、キャメロン・クロウ、ロブ・ライト。前2者は説明不要でしょうが、最後の人は誰かと思ったら、ただの(失礼)大手エージェントの偉い人。

●全部見たらお腹いっぱい。というか空前絶後。この種のショーでは97年の「モンセラト島救済コンサート」でのP.マッカートニーのセットが唖然とするようなセットでしたが、それが出演者を変えながら何回も押し寄せてくる。

 出演者の多くが60年代、70年代という「ロックンロール」の黄金時代をくぐり抜けてきた人達だからこそ可能だったのは間違いないでしょう。仮に50周年記念があるとして、どれだけのことが可能なのか考えるとちょっと複雑。

●2夜をルポ形式で解説したローリング・ストーン誌のミニチュアみたいな冊子付。

Hofbook

 音だけでも聴いてたいので4枚組のCDも買おうかな。

25th Anniversary Rock & Roll Hall of Fame Concert
25th Anniversary Rock & Roll Hall of Fame Concert

●とにかく、すごい。

2010.10.14

フィル・コリンズのモータウン・カバー集 Going Back

●特にジェネシス、フィル・コリンズのファンというわけではないのですが、面白そうなので買ってみました。と言っても、ジェネシスやプログレ系が好きな人はむしろ買わんのかもしれませんが。

Going Back
Going Back

●カバー曲中、多く取り上げてるのがマーサ&ザ・バンデラス(5曲)、ついでS.ワンダー(4曲)、テンプテーションズ(4曲)。他に、ミラクルズ、フォー・トップス、マーヴィン・ゲイ、シュープリームスという感じです。
 シュープリームスの曲が少ないのが意外な感じですが、昔耳タコで聴いた、フィルの最初のモータウン・カバー You Can't Hurry Love の残像のせいかも。

 厳密には、モータウンの曲だけではなく、インプレッションズ、ロネッツ、キャロル・キング等の曲もやってます。タイトル曲の Going Back(Goffin-King)は誰のバージョンに一番近いんでしょ。

●オリジナルのアレンジで演ってる曲が多く、ロネッツの Do I Love You? なんて、もろ wall of sound 仕様。
 収録されたコリンズ・ヴァージョンももちろん悪くないのですが、元の曲、歌がどれも素晴らしいので、あらためてオリジナルを聴いてみると、「やっぱこっちの方がいいかな・・・」と思うのが正直なところです。でも比べちゃいけませんね。

Pc_roseland1_2●フィル・コリンズは、アルバム発売よりも早い6月に、NYの Roseland Ballroom で、Funk Brothers のメンバーも参加して、このアルバムを生で披露するショーをやっていて、レコード・コレクター誌10月号でその時の模様が詳細にレポートされてました(左写真)。

 こんなショーを生で拝めるとは羨ましいと思っていたら、ありがたや。DVD(BDも)で発売されるではありませんか。Eagle Rock Entertainment 偉い。安いのでBD盤をさっそくポチっと。

Going Back: Live at Roseland Ballroom NYC [Blu-ray]
Going Back: Live at Roseland Ballroom NYC [Blu-ray]

●自分の買ったCDは通常盤より収録曲が7曲多く、DVDも付いてる Ultimate Edition。

 DVDの内容は、クリップ2曲の他、レコーディング風景のドキュメンタリー(90分ほど。英字幕が出せます)、約20分のフィルを含む録音関係者のインタビュー。
 「古いレコードを作りたかった」というフィルの話は、白人歌手がR&Bを歌う難しさを含め非常に興味深いものばかり。皆楽しそうで、このドキュメンタリーを見ると、このアルバムに対する愛着が増すのでは。

 脊髄の故障で一時はドラムをもう叩けないと伝えられたフィルで、本人もドラムパートの録音はプログラミングによる部分があると語ってますが(ただしクレジット上は単に Drum、Percussion)、シンプルなドラムセットも叩いてます。

Pc_dr

 PCにぶち込むとWAVとmp3をローカルドライブにコピーしてくれるという太っ腹なDVDでもあります。

●それにして、素晴らしい歌の数々。こういう「歌」はもうなくなってしまいました。ノスタルジーと言ってしまえばそれまでですが。

2010.08.11

A.フランクリン&K.カーティスの71年フィルモア・ウェスト公演完全版が日本盤仕様で再発

Aretha_fillmore●ライノハンドメイドから5000セット限定で発売されあっという間に市場から姿を消した、A.フランクリン&K.カーティスの71年フィルモア・ウェスト公演完全版 Don't Fight The Feeling(4CD)が日本盤仕様で再発されます。SHM-CD仕様で7800円。

 ワーナー・ミュージック・ジャパンのサイトにあるライノ・レコード訪問のレポートに、ライノハンドメイドの過去の売り切れ商品を日本盤仕様で再発する可能性が書かれていて、ホントかい?と思いましたがホントでした。

●ショーの雰囲気を味わうだけならその後に出た2CD盤で十分かなとも思うし、録音状態はすべてが万全というわけではないですが、聴いてからなら何とでも言えます(笑)。1CDで出てるカーティスの公式盤が編集やオーバーダブ処理されてるのもわかります。

●上のwmjの該当ページに、「ライノによるニュー・ミキシング/リマスタリング」とありますが、これは今回新たにという意味だと良いのですが。私は1セット持ってますが、また買ってしまいました。

2010.06.08

NHK「坂本龍一 スコラ 音楽の学校」のドラムズ&ベース編

●今年の4月からNHKで放映されている、「スコラ 坂本龍一 音楽の学校」。すでに色々話題となってますが、4月の「バッハ」、5月の「ジャズ」に続いて、6月はポピュラー編突入。題して「ドラムズ&ベース編」。

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●「ドラムズ&ベース編」のゲスト講師は、細野晴臣、高橋幸宏、ピーター・バラカン。要するにYMOです。バラカン氏もYMOの英語詩の監修をしてたので、広い意味ではYMOファミリーということで。

 第1回は見逃してしまったのですが(9日に再放送あり)、第2回は「ドラムの演奏におけるリズム論」 でした。

 当然主な語り手は幸宏氏。幸宏氏が最も影響を受けたドラマーはリンゴ・スターだそうですが、曲をかけながら、リンゴ・スターやチャーリ・ワッツ、メル・テイラー、B.J.ウィルソン(プロコル・ハルム)、スチュワート・コープランド、アル・ジャクソン等の奏法を語るところは非常に面白かったです。

●この番組、エイベックス系 commmons レーベルから発売されているCDブックと連動していて、番組で使用される曲は、こちらのCDブック収録曲と共通してます。

commmons: schola vol.5 Yukihiro Takahashi & Haruomi Hosono Selections: Drums & Bass
commmons: schola vol.5 Yukihiro Takahashi & Haruomi Hosono Selections: Drums & Bass

 選曲は、下記のようにまっ黒け(笑)。

 It's The Same Old Song、In The Midnight Hour といったベタな曲もありますが、番組ではドラムの三連符の説明に使われたプロコル・ハルムの曲が、Salty Dog だったり、What's Going On がマーヴィン・ゲイでなくドニー・ハサウェイ版だったりで、いかにも一癖あるという感じです。

●このCDブック、CD編にYMOによるビートルズとスライのカヴァーが2曲入ってたり、ブック編も、上のメンバーの興味深い音楽遍歴・音楽観が語られていて興味津々ですが、お値段がとってもお高いです(約9000円)。私は、購入した太っ腹の知人に見せて(聴かせて)もらっただけでまだ購入してません。

 ただ、NHKでは放送されない部分を多く含むブック編(装丁も奇麗)の中身が面白いので迷うところです。どうしましょ(笑泣)。某航空会社の機内販売でも売られていて、航空会社系のカードを使って購入すると10%offになるそうです。下旬に乗るのでまだ売ってたら買おっかな(笑)。

 CD編はすでに持ってる人も多い既存曲のコンピレーション中心なのだから、本の作りはシンプルでいいから、もうちょっとお値段どうにかならんかったのか、というのが正直なところです。

●YMOによるカバー2曲はほぼ原曲通りのアレンジで、Hello Goodbye は番組内でもスタジオ・ライブが放送されましたが、CD収録されてるのは別のスタジオ収録版。

 スライのThank You For Talkin' To Me Africa は、ヴォーカル参加のクリスタル・ケイの声は十分ファンキーですが、声質に透明感があるので、スライ版よりポップな印象を受けます。

 第3回放送は、「ベースの演奏におけるリズム論」なので、細野さんからこの曲について何かお言葉が聞けそうで楽しみです。まさか、スタジオで演奏しちゃったりするんでしょうか.....

●commmonsのサイトで、NHKの番組とは別の講義が見れるようになってます。

 NHKの放送スケジュールはこちら


commmons: schola vol.5
Yukihiro Takahashi & Haruomi Hosono Selections: Drums & Bass

1 Rock Steady (Aretha Franklin)
2 How Long Has That Evening Train Been Gone (Diana Ross & The Supremes)
3 What's Goin' On (Donny Hathaway)
4 It's The Same Old Song (The Four Tops)
5 Cold Sweat (James Brown)
6 Hey Pocky A-Way (The Meters)
7 A Salty Dog (Procol Harum)
8 Lonely Too Long (The Young Rascals)
9 I'll Take You There (The Staple Singers)
10 The Skunk, The Goose, And The Fly (Tower Of Power)
11 Vildgolia (Deaf, Dumb & Blind) (Gil Scott-Heron & Brian Jackson)
12 In The Midnight Hour (Wilson Pickett)
13 Let Me Be The One (Paul Williams)
14 Hello, Goodbye (Yellow Magic Orchestra)
15 Thank You For Talkin' To Me Africa (Crystal Kay, Yellow Magic Orchestra)

2009.11.08

マイケル・ジャクソン This Is It を見る

●見てきました、フライデーナイト@TOHOシネマズ六本木。全席完売満員。公式サイトはこちら

Mj_thisisit

 これだけきちんと映像が残っていたわけですから、幻に終わったO2ショーの記録映像と共に公にすることを前提で撮影していたのでしょう。残念ながらこのような形での公開になりましたが。

●自分はマイケル・ジャクソンという人の熱心なファンであったことはないし、O2でのショーの日程が変更されたときも、「いったいあのコンディションで本当にステージが務まるのかしらん。最終的には全日程キャンセルされるんでないの」と冷ややかに思ってました。実際オフステージの彼の姿は健康的とはほど遠かったので。

●ところが、とんでもなかった・・・・

 This Is It を見て驚いたのが、リハーサルを重ねる彼の姿が、肉体、精神とも不健康とはかけ離れていたこと。
 そこにいたのは、自分のステージがどうあるべきか明確なイメージを持ち、全体をコントロールしていくディレクター、マイケル・ジャクソン。スタッフ、ダンサー、ミュージシャンに指示を与える姿の自信に満ち満ちた姿・・・ああ、あなたは本当にあのマイコーなの?

 「本当にステージに立てるの?」なんて馬鹿な心配をよそに、なんとすごいステージが実現しようとしていたとは。彼の死に対するセンチメンタルな感傷抜きに見ても、このショーの持ってたポテンシャルは凄まじいものがあると思わせます。
 でもセンチメンタルな感傷抜き、なんて無理ですね。私ですら涙腺ゆるみましたから。

 このショーが実現していたら、ポピュラー音楽史上に残る、途方もない大金字塔になってたかと。まさに、This Is It

 ここには、死の影など微塵もないです。

●お客さんは見ながら拍手、終わって拍手。日本なので皆さん反応は控えめでしたが、アメリカのシアターあたりでは凄い状態なんではないかと。

 マイケル、あなたはもっとこの世にいるべきでした。

2009.08.25

スライ&ザ・ファミリー・ストーンのウッドストック音源

●ウッドストック40周年記念でいろいろ出てますが。ソニー/BMGから5種出たオリジナルアルバム1枚+ウッドストックライブ1枚の2CDシリーズの1枚。スリップケースに紙ジャケが2枚突っ込んであります。おまけにミニポスター付き。

The Woodstock Experience
The Woodstock Experience

Woodstock wikiによると、スライはフェスティバル2日目の17日、午前3:30に登場し50分程演奏したそうですが、そのフルセット。アートワークはこんな感じ。

Sly_woodstock

 伝説的なフェスティバル当日の貴重なライブテイクが聴けるのはうれしいですが、私的な好みではスタジオワークの方が面白いかなと。それほど夢中には聴いてません。

●もう1枚は Stand ですが、しばらく前にリマスター盤が出たばかりなので音質を比較する気もしないというのが正直なところで。
 面倒なので、リマスター盤と今回盤のwavデータをwavecompareで比較したらまったく同じでした。今回の音源はリマスター音源のそのまま使用しただけと思われます。

 カバーは正方形サイズでリマスター盤より縦サイズが大きいです。紙質がマット地でちょっとラフな作り。

Stand

 わたしゃザ・バンドのフル・ショーが聴きたいんですが、キャピトルも同じ企画で出してくれないかなあ・・

2009.06.17

King Curtis の復刻盤 Get Ready

●キング・カーティスのディスクはフィルモア・ウェストのライブ盤だけしか持っていない多くの人間の一人ですが、復刻されたカーティスのCDを買ってみました。

 1970年作の Get Readyで、最晩年のスタジオ録音。CD製作はライノ。

Get Ready
King Curtis / Get Ready

●といっても、大きな目当てはクラプトンとD.ブラムレット参加の6曲目 Teasin' なのでそっち寄りのことしか書けません。

 その Teasin' ですが、カーティスとブラムレットの共作で録音は70年1月のロス・アンジェルス。この曲だけ、ブラムレットのプロデュース。

 ECのバイオ的には、12月のデラニー&ボニーのツアー後、最初のソロ・アルバム録音のためにロス・アンジェルス入りして早々に行ったのがこの曲のレコーディングだそうです。たぶん1月上旬(1月14日がロンドンのライシアムでのドミノス最初のコンサートなので←間違いました。1月14日でなく6月14日です)。

●曲は、単純なリフを繰り返すファンクという感じで、Eric Clapton:Lead Guitar というクレジットとは裏腹に、ド派手なギターソロがないどころか、カーティスのソロもありません。途中のギターリフはデラ・ボニ色濃厚。この曲でクラプトンが弾いてると言われれば「あっそう」って感じですが、途中聞こえるワウの効いたギターがECかしらん。

 他のメンバーについては、元のLPのカバー裏には、単に "Friends" とだけありますが、ロバーティの Recoridng Sessions 1963-1995 には、C.レイドル(Bs)、J.ゴードン(Dr)とあります。要するに、ホイットロック抜きの後のドミノス。

●カーティスの自作5曲(共作含む)と、テンプテーションズ、ビートルズ(2曲)、サイモン&ガーファンクル、シュープリームスのカバーが5曲の全10曲。5曲目 Soulin' でのDavid Hood のベースがもろ Memphis Soul Stew で、曲調も似てます。

 カーティスのサックスが素晴らしく歌うので、彼の演奏が好きなら Teasin'抜きでも充分楽しめます。リズム隊も格好良いです。半端なフェイド・アウトで終わる曲が多いのが残念ですが。

2008.11.24

メイヴィス・ステイプルズの Live: Hope at the Hideout を聴く

●ライ・クーダーのプロデュースした前作、 We'll Never Turn Back で元気な声を聴かせてくれた、メイヴィス・ステイプルズの新作。今年6月23日、シカゴの The Hideout でのライブ。

▲
Live: Hope at the Hideout

 前作については、当盤のことも含めこちらにちょろっと書きました

●全13曲。We'll Never Turn Back 収録曲は5曲ですが、他の曲を含め We'll Never Turn Back の雰囲気に近いアレンジ。バックに、We'll Never Turn Back 参加の豪華メンバーはいませんが、Rick Holmstrom という人のギターがなかなか良いです。

 主役のメイヴィスご本人の声はライブでも素晴らしいです。MCも元気過ぎ。

 数曲のエンデイングで聴けるシャウトのすごいこと。Wade in the Water の後、ゴスペル教会のサービスのように、Say Yeah!を連発して、客を煽りまくった後は、一転、静かな Waiting for My Child に場内静寂。マイクから外れて歌いあげる声が聴けます。歌い終わった後に、Yes, I'm Waiting!!!
 こういうのはスタジオ録音では味わえません。お客さんの反応良すぎ。臨場感満点。快速で飛ばす Freedom Highway も素晴らしい。

 もちろん若い頃の声とは違いますが、パワーに衰えなし。というかパワー・アップしてるような(笑)。アリサ・フランクリンより3つ年上。

 前作気に入った方はどうぞ。

Mavis Staples Live : Hope at the Hideout

1 For What It's Worth
2 Eyes on the Prize
3 Down in Mississippi
4 Wade in the Water
5 Waiting for My Child
6 This Little Light
7 Why Am I Treated So Bad
8 Freedom Highway
9 We Shall Not Be Moved
10 Circle Intro
11 Will the Circle Be Unbroken
12 On My Way
13 I'll Take You There

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