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カテゴリー「N.Young」の17件の記事

2012.11.18

ジョナサン・デミ監督作品、Neil Young Journeys を見る

●新譜が2作出るわ、クレイジー・ホースとのツアーはあるわで賑やかなニール・ヤングですが。10月にリリースされたジョナサン・デミの Neil Young Journeys を輸入盤のブルーレイで見てみました。ソニー・ピクチャーズの2011年作品ですが、日本は劇場未公開。

Neil Young Journeys [Blu-ray] [Import]
Neil Young Journeys [Blu-ray] [Import]

 2010年5月に始まり、中断を挟みながら2011年まで、4thレグ続いたソロ・ツアー Twisted Road Tour のラストである、5月10、11日のトロント、マッセイ・ホール公演を収録してます。撮影はU2のフィルムの仕事をし、デミの「レイチェルの結婚」を撮影したデクラン・クイン。

 こちらが予告編。

 以下、ネタバレあるのでご注意を。

●コンサートだけを収録した作品ではありませんが、見る前に予想していたよりドキュメンタリー部分は少なく、ほぼコンサートフィルムと言って良いと思います。ドキュメンタリー部分は、ニールの育ったオンタリオの小さな街オムミー(Omemee)を訪ねて、昔の住居跡や遊んだ場所で、子ども時代の思い出話を語るユル~い部分が主ですが、十分楽しめます。

●演奏シーンは、同じくデミが監督したニールのナッシュビル、ライマン・オーディトリアム公演を収録した Heart of Gold (2006) 同様、編集の少ない長回し映像で見れ、素晴らしいです。カメラの数とスイッチングの回数を競うようなコンサートフィルムを作ってるイケてない作家たちは見習っていただきたいものです。ただし、ビックリするような位置にカメラが置かれてたり、ギミックぽい意外な編集がされてる部分もあります。Ohioのシーンとかちょっと驚き。

 もちろんのニールの歌、演奏が良くないわけがありません。顔は怖いですけど。

●ニールとデミの映画には、2007年12月のフィラデルフィア公演を収録した Trunk Show (2009)がありますが、ニールの映画が日本で劇場公開されるわけがなく、DVD/BRでのリリースもまだなので当然未見。いつ出るんでしょう。

●現在USツアー中のニールとクレイジー・ホースは、2013年のオセアニア・ツアーが決まってますけど、日本ツアーは無理なんでしょうか。お願いします。ホースとのライブは、10月26日にニューオーリンズのVoodoo Festivalに出演した時のプロショットのストリーム映像(2時間のフルセットです)が出回っていて、ストリームとは思えないような高画質で見れます。ブートにもなってるんでしょうけど、dimeだとこの辺

●映画は2010年の7月に亡くなったベン・キースに捧げられてます。

 輸入盤ブルーレイのリージョンはDVDと違って日米共通なので日本のプレイヤーで見れます(もちろん日本語字幕なし。英語字幕はあり)。日本盤の発売は今のところ何のインフォもありません。

2012.05.01

ニール・ヤング&クレイジー・ホースの Oh Susannah

●6月5日に出るニール・ヤング&クレイジー・ホースの新作ですが。公式サイトでプレオーダーすると、Oh Susannah 1曲だけ5月1日からFLACでダウンロードできるようになったので聴いてみました。

 というか、オフィシャル・ビデオも公開されました。先行ダウンロードの意味あまりないか。

 うーん、これはたまらんというか。真面目にやりなさいというか。「この人達とは遊んではいけません」オーラが漂いまくってますな、こりゃ。いや、たまりません。ていうかこのビデオ、幼児にタバコ吸わせるシーンが出てきますが大丈夫なんでしょうか・・・

 去年のブリッジ・スクール・ベネフィットでニールがデイブ・マシューズとやったバージョンとほぼ同じなのですが、ニールはこの曲をやるアイデアをどうやって思い付いたのでしょうか。

●Oh Susannah というと、中年以上の世代なら、小中学校で聞かされたはずの有名な「オー、スザンナ」(スティーブン・フォスター作)を思い浮かべると思うのですが、ニール・ヤング・サイト Thrasher's Wheat のブログ Neil Young News にAmericana のライナー解説を引用する形で、Oh Susannah という曲についての興味深い記事が出てました(と思ったら、その部分はなぜかもう消えてる。先走って怒られたか)。

 それによると、1848年に初演されたスティーブン・フォスターの曲 Oh Susannah には、

(1) 1963年にティム・ローズという人が新たなメロディーを付けて改作し、The Big Three というグループが演奏したもの
(2) 1964年にティム・ローズ自身によって彼のグループ Tim Rose and the thorns のために再度改作したもの(有名なショッキング・ブルーのヒット曲「ヴィーナス」の元ネタ)

があるそうです。私は全く知りませんでした。去年のブリッジでの Oh Susannah は(2)が元になったそうで、今回のホースとのヴァージョンの元でもあります。

●それにしても、「これってテイク1なんじゃないの」と思わせるような荒々しさ。この人達、普通じゃありません。

 この調子じゃ、同じくアメリカの古い歌が元になってる他の収録曲はいったいどんな風に料理されてるんだか激しく不安、もとい激しく期待せずにはいられません。Clementineとか。

●ちなみに、公式サイトでプレ・オーダーすると Lyric Book という小冊子が付いてくるそうです。どんな代物かわかりませんが。

2012.03.21

ニール・ヤング&クレイジーホースの新作 Americana が6月に発売

●タイトルそのまんまです。

Americana
Americana

 すでに、ホースとのレコーディング中の思わせぶりな映像が公開されたりしていましたが、6月5日リリースされるようです。

「&クレイジーホース」名義のアルバムは2003年のGreendale以来ですが、Greendaleがちょっと特殊な作品だったので、個人的には96年のBroken Arrow以来という感じです。表カバーのアートワークも、Tepeeが並んだ Broken Arrowと同じ雰囲気だし。

●1曲目がOh Susannah、2曲目がClementineで、9曲目にはThis Land Is Your Landも。アルバムタイトル通りもろアメリカーナで、Tom Dooley、Gallows Pole、High Flyin’ Bird、Wayfarin’ Strangerといった非ロックのアメリカ古典曲がずらり。あげくはお子様ソングのShe’ll Be Comin ’Round The Mountainまで。

 Rolling Stone誌の記事によると、ニール自身、「誰もが幼稚園時代から知ってる曲のクレイジーホース版だよ。今は俺たちの物だ」というコメントをしてます。「これらの曲を結びつけているのは、今は存在しないアメリカを表してるということ」、「曲の背後にある感情や舞台は、今、この国で起きてることとも同じように共鳴する」というのがニールの言葉ですが、ニールとホースがどんな風にやってるのか興味津々。

 Oh Susannahは去年のブリッジでデイブ・マシューズと2人でやってましたが(下の動画)、ホースとのバージョンはどんな感じになるんでしょ。

 とにかく楽しみ。


Neil Young and Crazy Horse / Americana

1 Oh Susannah
2 Clementine
3 Tom Dooley
4 Gallows Pole
5 Get A Job
6 Travel On
7 High Flyin’ Bird
8 She’ll Be Comin ’Round The Mountain
9 This Land Is Your Land
10 Wayfarin’ Stranger
11 God Save The Queen

2012.01.27

CSN&Yのドキュメンタリー・フィルム Deja Vu の国内盤DVDがようやく発売

●2006年に行われたCSN&Yの Freedom of Speech tour のドキュメンタリー・フィルムのDVDが、ようやく国内盤で出ます。発売日は2月22日で、発売元は日本コロンビア。

CSN&Y / Deja Vu
CSN&Y / Deja Vu

 3年以上前に見た時の感想は以前こちらに書きました。

●当時はそのうち国内盤も出るだろうと思いきやまったく出る気配がないまま時間が経過。CSN&Yは中高年中心とはいえファンの少ないバンドではないし、ニールのファンもたくさんいます。以前ならすぐに国内盤が出たと思うのですが。ハリウッド・メジャーでないインディペンデント系の制作とはいえ、「洋楽」というものを取り巻く状況の変化を思わずにいられません。

●3年前に見たときに感じたのは、国が2つに引き裂かれるというのはどういうことなのか、ということ。

 戦争はもちろん、60年安保も全共闘も未体験の自分の人生の中でそんな経験はなかったので、よその国で起きた「人ごと」として見てましたが、まさか数年後に自分の国で同じような事態が起ころうとは。映画の中で、イラク戦争をめぐって人々が批判、罵り合う姿は、去年の3月の事故以来、日本で起こってることそのまま。知人、友人たちが突然「反対者」、「敵」になる戸惑い。

●音楽だけ聴ければいい、コンサート・フィルム以外はつまらないというような人は見ても無駄だと思いますけど、プロダクションにABC放送の報道記者だったMike Cerreが関わってることもあり、構成は緻密。ロック・ミュージシャンの政治活動にありがちな自分たちの立場だけまくしたてて終わりになっていない、一級のドキュメンタリーだと思います。ところどころに流れる Living with War のピアノ・ヴァージョンが心に染みます。

●さして売れるとは思えないだけに、字幕を付けて出してくれる日本コロンビアには感謝。リリース・インフォにある、「反戦活動家としても名高いニール・ヤング」って表記にはちょっと戸惑いますが。

 2曲だけですが輸入盤にはないボーナストラック付き。ブルーレイでも出るのでそちらを買ってもう一度見直そうかなと思います。

2011.10.28

第25回ブリッジ・スクール・ベネフィット・コンサートを見る

●10月22日と23日に、サンフランシスコで、ブリッジ・スクール・ベネフィット・コンサート(Bridge School Benefit Concert)を聴いてきました。今年で25回目。会場はシリコン・ヴァレーにあるマウンテン・ビュー市内の Shoreline Amphitheatre という野外会場。2日間とも売り切れ。

 今年は、Youtubeで生中継されましたが、残念ながら今はフルでは見れず、このダイジェスト版だけが見れます。

●各出演者の演奏はとても素晴らしかったです。もちろんニール・ヤングには感激したし、急遽出演が決まったノラ・ジョーンズも良かったし、2日目のみに登場したトニー・ベネットを聴けたのも嬉しかったです。

●ニール以外で、特に印象に残ったのは、エディ・ヴェダー、マムフォード&サンズの2者。

 ヴェダーの声は圧倒的で、男が聴いてもほれぼれするような声。初日はニールの Don't Cry No Tears から歌い始めて途中でストップ。何か喋った後にビートルズの「悲しみをぶっ飛ばせ」。それから、Don't Cry No Tearsをちゃんとやり直し。2日目の Don't Cry No Tears はニールとのデュエット。2日目は好きな Last Kiss も聴けたし。参りました。最新作のウクレレ・ソロのCDも良かったし、パール・ジャムはサウンドがヘビー過ぎてあまり熱心な聴き手ではないのですが、彼のソロはお気に入りです。

 写真は2日目のヴェダーのセットでベックとデュエット場面。カップルが映り込んでしまってるのは自分のいた場所とスクリーンの位置の関係上、仕方がなかったのでそれ以上の理由はありません。

Eddie

●Mumford & Sons は完全にライブ・バンドで、スタジオ作とライブでは聴いた印象がかなり違いました。日本公演を切望したいです。

 彼らは、こんな若い娘たちもノリノリにしてました。別に娘の尻を撮りたかったわけではありません。ないといったらない。断じてない。

Mumford

 ベックが「ニールの曲をやります」と言った時には、なぜか Pocahontas かなと思ったら、ホントにその通り。しかもニールとデュエットで聴けるとは。

●ニールの登場は、最初の挨拶代わりのような短いセットと最後のセット。歌ったのは、I Am a Child、Comes a Time、Sugar Mountain、Long May You Run、Heart of Gold といった黄金の旧作ばかり。アコースティックギターとハーモニカだけで淡々と歌ってましたが、印象的だったのは、ステージ後方に座っているブリッジ・スクールの生徒達の方を向いて歌う時間が長かったこと。このハイライト動画の最後の方でその様子がわかります。

●ニールは最初とトリどちらのセットでも Get Together を歌いました。Love and Peace 時代のアンセムだったこの曲を、オープニングのセットでペギとデュエットで、トリのセットでも出演者総出のラスト曲としても演奏。後者は、Come On, People now/Smile on your brother/Everybody get together/Try to love one another right now なんてベタな歌詞と相まって、まるで60年代のフォーク・フェスティバルの光景のよう。

●ブリッジでの演奏は興味のある曲だけ摘み食い的に聴いてきただけでしたが、今回全体を通し聴きしてみて初めて分かったことが色々ありました。

 ちょっと驚いたのが、最後のニールのセットを見ないで帰る客がけっこういること。最後の2時間前くらいからパラパラと客が帰り始めます。開演直後は指定席エリアはまだ空席もパラパラ。ということは、ブリッジに来てニールの演奏をまったく聴かずに帰る人もいると思われます。

 そりゃ、全7時間、8時間の長丁場。ニールの2ndセットが始まるのは夜中の12時過ぎ、10時過ぎですから仕方もなし。でも、Long May You Run にこちらがジーンとしてる時に、身支度してすたこら帰って行く客には正直面くらいました。こっちにしてみれば、「ニール抜きにブリッジはないだろ」ですから。

●ブリッジの真面目なドキュメンタリーがスクリーンに流れるときにも、まったく無関心な客も多数。今年亡くなったスクールの生徒のドキュメンタリーですら、あちこちで酔っぱらいが「ガハハ」と嬌声。まあ、色んなミュージシャンを体験できる年に一度の音楽祭り、ということでもいっこうに構わないとは思いますが。

●全コンサート終了後に場内に流れるのはビル・グレアムのフィルモアでの習慣だったグリーンスリーブス。シアターのエントランスへの道の名は Bill Graham Parkway だし、エントランスゲートをくぐってすぐ脇にはこんな風にビルの写真。

Bill

 でも、そんなことに過剰な思い入れを寄せるのは一部のお登りさん的な物好きだけなのかもしれません。よそ者は片寄った思いこみをしがちですし。

●印象に残ったことはたくさんありますが、ニールがギター1本とハーモニカで歌う Long May You Run が聴けて感激でした。最も感激した瞬間。

 日本から行くには骨が折れるので、また行く、という感じにはなりにくいイベントですが、ああいう形でニールの歌が聴けるというのは、やはり得難い時間を体験できるので・・・うーん、機会があるならまた、という感じですかねえ。

 ニールの来日間隔は、初来日の76年から13年、12年、2年、8年。もっとも2001年はフジ・ロックなので、単独公演としては13年、12年、14年。そして最後の2003年からすでに8年経過です。ファンの少ない人ではないのに長すぎます。

 次回は身体的に楽そうな指定席の方で。


 以下は番外編。現場へのアクセス関連のことも書いておきます。行くことを決めた時に色々検索してみたのですが、あまり情報がなかったので。

●シアター内は指定席か芝生席。指定席は発売直後に完売します。芝生席も売り切れるので当日券はありません。

 芝生席は大混雑でこんな感じ(笑)。

Lawn_crowd

 実際は、このように多少すき間はあります。

Lawn_front

 足の低いチェアを会場でレンタルしていて5ドルでした(返却する時1ドル戻るので実質4ドル)。チェアの持ち込みも可ですが、海水浴で使うようなベッドみたいなのはさすがに誰も使ってません。
 
●これだけの人がいるので、芝生席からトイレや買い物のために脱出するのは非常に骨が折れます。芝生内に確保された通路スペースはありません。自分らの場所をマーカーと関連づけて覚えておくのは必至。

 特に陽が落ちてからはセットチェンジ時に少し明るくなる以外はステージ上の照明以外真っ暗です。基本的にはトレイに行く回数を減らすために水分補給は最低限度、食料は事前調達が無難。まあ、この辺は野外コンサートでは共通かなと。

●開演30分位前には芝生席はびっしり満員になります。芝生席なら1時間位前までに行くのが無難かなと。前方を確保したければ2時間位前に行った方が良いと思います。

●会場の Shoreline Amphitheatre に一番近い街はもちろん マウンテン・ビュー(Mountain Veiw)で、マウンテン・ビュー市内からなら車で20分前後であっという間にシアターそばまで着きます。

 そこから駐車スペースにたどり着くまではスピードダウンしますが、渋滞といえないくらいサクサク車列が流れます。2万人以上の人たちが車で来ますが、大量の車が集まる割にはオーガナイズが手際よく、さすが車社会と感心してしまいました。もちろん終演後の渋滞はありますが、札幌競馬場の駐車場から出る時のクソ渋滞の方がよほど酷いです(なんじゃそりゃ)

 マウンテン・ビューの隣り街でスタンフォード大学のあるパロ・アルト(Palo Alto)からでも30分くらいだと思います。マウンテン・ビューはハイテク産業で有名なシリコン・ヴァレーの一部ですが、シリコン・ヴァレー最大の街サン・ノゼのダウンタウンからでもフリーウェイがあるので1時間はかからないと思います。

●シアターの駐車場はチケットを持っていれば無料です。VIPパーキングという、劇場に近い位置に駐車できる制度(40ドル必要)もありますが、個人的には利用する必要はないかなと思いました

●会場周辺の途中から、駐車スペースへ自然に誘導されるようになっていて、駐車スペースへはこんな感じで車列が続きます。

Parkway

 こんな感じで駐車(1時間半ほど前に着いてEというエリア。早く行けばちゃんとした舗装されたエリアになります)。

Parking2

 ナンバーを控えて、駐めた位置をポールで確認しておかないと、どこに駐めたか分からなくなるかと。

 Eエリアでもシアターのエントランスまでそれほど離れてません。エントランスはこんな感じで持ち物検査あり。

Entrance

 終演後の脱出は1時間くらい覚悟してましたが、実際は30分もかかりませんでした。イライラするような大渋滞にはなりません。

●私はマウンテン・ビューに泊まりましたが、危険な雰囲気のない非常にのどかな印象でした。シリコン・ヴァレーについて、出発前に調べたところ、住民の所得水準が高く、治安の良さは全米でも有数とあったのですが、ほんとそんな感じ。

●現地に知人でもいない限り、レンタカーが必要になりますが、マウンテン・ビュー市内にAVISがあり、日本のAVISサイトから予約ができるので、私はそこから予約しました。オフィスまではマウンテン・ビュー駅からちょっと離れてますが、十分歩けますし、ほぼ駅前から一本道。丸二日借りて約140ドル(保険等込み)。

 ナビは合った方が良いと思いますが、グーグルマップでも十分だと思います。特にフリーウェイの分岐などは詳細に分かるので良いです。レンタカー借りる場合、ホテルの駐車場確保、料金も要確認かと。

●英語の情報では、有名なニールのサイトHyperRust 内にある Bridge Benefit Concert-Goer's Guide が非常に参考になりました。15年近く前に書かれた情報ですが、基本的には今も変わりありません。

●非常に長くなりましたが、行く人は頑張ってください。

2011.01.15

ニール・ヤング、Le Noise の映像版

●9月に出た34枚目のアルバムの映像版です。

 Youtube の neilyoungchannel で全編見れる映像ですが、商品版も年末に出たのでブルーレイ盤購入。

Lenoise_bd

 薄っぺらな2つ折りのペーパースリーブに素っ気なくディスクが突っ込んであるだけですが、ニールではいつものことなので。

 公式サイトや neilyoungchannel で見れたダニエル・ラノワのインタビュー映像は入ってません。

●かなり映像処理が施されていて、あまりライブ感はありません。全39分ほどなのであっという間に終わります。モノクロベースの映像なので、最後までモノクロかなと思ったら・・・

 ノイズ・ミュージック色が濃いかのような印象を与えるタイトルですが、全然普通のニール・ミュージック。もちろんプロデュースしたラノワ色は濃いですけど。

 一曲目の Walk with Me 最高です。下は去年のエドモントン公演の映像。この人の老いなさ加減は異常。

●公式サイトの Neil's Garage 内にあるバナーをクリックするとAmazon,com のページに飛び、Amazon.com Exclusive となってますが、日本では普通にいろんなお店で買えます。Amazon限定はアメリカだけかな。

●聴きながらあらためて思ったのが、 Rust Never Sleeps は彼のキャリアにとって画期的なアルバムだったのだなと。

2010.07.28

訃報 ベン・キース(1937-2010)

 ニール・ヤングの音楽を聴いてきた者には忘れがたいベン・キース(Ben Keith)が、今月死去していたということです。詳細は不明。73才でした。

Bkingd

 さようなら。

(写真はニールの映画「グリーンデイル」でのGrandpa役のベン。BMGファンハウスのDVDより)

2009.12.19

ニール・ヤングのパフォーマンス・シリーズ第5作 Dreamin' Man Live '92

●ニール・ヤングの Performance Series 5作目。92年のソロー・ツアー音源。

Dreamin Man Live 92
Dreamin Man Live 92

 やる気のないカス・ブートのような適当なタイトル。フルショーには遠い10曲のみ収録。PS12とナンバリングされていて、次のアーカイブシリーズのVol.2に入ると予想されること等々、買う気がなくなりそうでしたが心を奮い立たせて購入。

Neil92_tsp_philly_3●Harvest Moon リリース前に行われた92年のソロ・ツアー音源は、オレゴン公演(1月23日)の Such A Woman がストリングスのオーバーダブが施されて Harvest Moon に収録されましたが、本盤の収録データは不明。クレジットもなし。

 ブートは、TSPから出た Silver and Gold というタイトルの極上オーディエンス・ソース(3月22日フィラデルフィア公演)が定番でしょうか(左)。といってもブートはこれしか持ってません。

●いまさら10曲だけかよ、と思いながら Dreamin' Man Live '92 を聴き始めましたが、さすがオフィシャル。ニールの細かな息づかい、デリケートな発声までわかる生々しさ。いくら極上でも所詮はPAから出た音を拾ってるオーディエンス・ソースではこうはいきません。
 92年ソロツアー音源なら Long May You Run で始まって欲しいですけど、聴けるだけありがたや。拍手や歓声は抑えめに収録。

●胸を締め付けるような Such a Woman の素晴らしさ。私的には、甘ったるく厚化粧された Harvest Moon ヴァージョンより遙かにこちらの方を好みます。
 昔の Birds、最近だと It's a Dreamでも聴けるような、独特の終末感を漂わせた彼のラブソングはあまりの美しさに泣けてきます。Living With War のようなアルバムを作れる一方で、なんでこんなに哀しい歌を歌えるんでしょう、この人は。

●カバーの作りは前作までと同様、チープなアメリカン仕様。

2008.12.29

ニール・ヤングのライブ記録本 Ghosts On The Road

●以前から気になっていたニール・ヤングのライブ記録本、Ghosts On The Road: Neil Young In Concert 1961-2006 です。2006年までのデータが補充された第2版。

Ghostsontheroad

 今月中頃、やたらデカイ Royal Mail 便が届き、一瞬「いったい何を買ったんだと?」と思いきやこれでした(届いたブツが何か瞬時に分からんようになったら終わりです・・・)。
 CDサイズと比べても分かると思いますが、現物はかなりサイズが大きいです。B5サイズのラップトップPCより一回り大きく、重さもPCより重いです。ちなみに1996年に出た第1版のカバーはこんな感じでした。

 送料込みで34ポンドと、1ポンド=約200円超時代ですと(わずか半年前。トホホ)躊躇してしまうようなお値段でしたが、ここにきての一気の円高、というか異常なポンド安でかなり割安感。
 なにより、Sugar Mountain のリリースで、ニールの初期のライブ・データへの好奇心も芽生えたこともあり販売元でポチり。Paypal決済。

●この手の本の宿命で、収録済みの2006年までのデータからすでに2年分のデータが発生しているわけですが、新規データや修正データは補訂版がファイルで配布されてます(現在2008年8月分までのデータ)。

Ghosts_69mi_revised1

 見にくいですが、上写真は、先にリリースされたライブ盤 Sugar Mountain 関係のデータです。上が修正前の本掲載データ、下が修正ファイルのデータ。
 まだ未知の部分もありますが、ミシガンの Canterbury House 公演は8~10日の3日間あったらしいこと(8日は未録音)、CDでは単に November 9 & 10 とだけ記されていた音源は、9日の演奏がやや多いことが分かります。

 余談ですが、Sugar Mountain のCDには収録されなかった10日の I Am a Child が、iTunes 版では Bonus Track として付いていて、この曲だけ単独で買うことができます(要iTune環境、米アカウント)。ポチ。

●各ツアーについての概略解説、セットリストの他、該当ブート・タイトルの併記ありと、非常に便利です。正直、ブート・ショップを月に何度ものぞいていた頃、これを見ていたらヤバかったと思いますが、もう安心(笑)。

 こういう研究本を一般の書籍として採算ベースに乗せるのは絶対に無理で、ネット時代でなければ、求道者による趣味・道楽・研究の世界で完結してしまっていたものと思いますが・・・おそろしや(笑)。

 同様の研究では、ディランについての Olof Bjorner氏による労作がありますが(製本版の販売もありますが、pdfファイルの無料ダウンロードも可)、本書はそのニール版ですね。

 多くの Rusty の持ち寄ったデータがベースになっていて、潜在的には多くの匿名子による「共作」とも言えると思いますが、本にまとめあげた Pete Long さんに遅ればせながら感謝。

 何はともあれ、はるか極東の物好きはペラペラめくりながら、物思いにふけっているのでありました。

2008.12.05

ニール・ヤング、Sugar Mountain: Live at Canterbury House 1968 を聴く

●リリース予告時に少し書きましたが、アーカイブス・パフォーマンス・シリーズ第3弾が届きました。

▲
Sugar Mountain: Live at Canterbury House 1968

 声が若いです。
 DVDは静止画像で(下写真)、雪みたいのがずーっと降ってます(笑)。おまけに入ってる2月下旬リリース予定の大物、NYA Vol.1 の予告編が面白く、ブルー・レイ再生環境のための散財の悪寒がします。

Sugar_m_dvd

●今まで、Decade で聴けたこの日の Sugar Mountain ですが、Decade 収録のものがほとんどモノラルだったのに対し、音の拡がりは狭いながらステレオで聴けます。ニールの声、ギター共に生々しさは段違い。
 かなりテープ・ヒスが目立ちますが、下手なノイズ除去処理をされて変な音になるより良いです。

Master

 リリース情報にあったように、ティアックの2トラック・レコーダーで収録。

 スリーブ裏面に写真が載っているマスターテープに書かれた LEFT TRACK - VOICE、RIGHT TRACK - GUITAR という記載(上写真)を見て、「もしや、左チャンネル・ヴォーカル、右チャンネル・ギター、分離クッキリのとんでもステレオか」と心配しましたが、 ギターやや左、ヴォーカルやや右の程よいステレオ感で聴きやすい音に仕上がってます。マスターテープの表記となぜか左右が逆ですが。

●Winterlong が一部のみ(excerpt)ということについては、「テープチェンジ切れでしょう」などと前に軽々しく書きましたが、そんな単純なものではありませんでした。
 そもそもこの曲がいつ完成した曲なのか自分は無知というか(Decade 収録のエレクトリック・ヴァージョンはもっと後の録音)、考えたこともなかったのでした。

 本盤では、Winterlong のメロディーをギターで弾き「New Melody だよ」と話ながら、客のリクエストに応えて Out of My Mind に行ってしまいます。Winterlong はこの時点で、インスピレーション段階、主旋律だけが生まれたての歌詞なし状態だったのかもしれません。

 The Old Laughing Lady は中間部でのギターの劇的な盛り上がりに驚き。歌い終えてすぐに、ラストの素晴らしい Broken Arrow.

●自分のリスニング力では全部聞き取れませんが、曲間で良くしゃべってます。ただの陽気な兄ちゃん。
 2本のマイクに交互に口を近づけて、Track1, Track2 と喋って遊んだり、「これから話すことは本当の話。僕はステージではウソついたことない。ピルの話するけど、こん中に警察の人いないだろうね」と言うのでなんだと思ったら、本屋さんでクスリでラリったまま働いて首になった話(笑)。

●日本盤もCD+DVDで出ますが、ちょっと高く、しかも1月中旬発売。 曲間の語りはちゃんと全部訳されるのでしょうか。

 Sugar Mountain の手書き歌詞の写ってる、二つ折りスリーブの内側はこんな感じです。(たぶん)40年前!のニール。

Sugar_m_inner



(追記)
 国内盤発売元のワーナー・ミュージック・ジャパンのインフォメーションによると、国内盤にはMC訳も付くそうです。

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