Puss n Boots のデビュー作、No Fools, No Fun
●脱力系オルタナ・カントリー・グループ(でいいのか)、Puss n Boots のデビュー・アルバムです。レーベルはブルーノート。グループ名は「長靴をはいた猫」のもじり。
メンバーは全員女で、ノラ・ジョーンズ、サッシャ・ドブソン、キャサリン・ポッパーの3人組。どうしてこんなアルバムを名門ブルーノートから出せるのか、と思うようなレイドバックしたサウンドですが、それはもちろんメンバーの1人にノラ・ジョーンズがいるからです(笑)。こういうことをさせて貰えるのも、ノラの莫大なアルバムセールスという実績があるからで、まあ世の中そういうものです。ドブソンも、ポッパーも調べるとすでに知名度のある人ですけど、自分は全然知りませんでした。ポッパーはリヴォン・ヘルムで知られるミッドナイト・ランブルのバンドに参加歴があり、リヴォンが亡くなった時に立派な追悼文も書いてる人でした。
●2008年から「活動」しているということですが、元々は、ノラがブルックリンでドブソンと一緒にギターを教わるグループに参加していたのが始まりとのこと。やがてポッパーが加わり、ライブ活動は本当に内輪の友達の前で、自由に好きな歌を唄うことからスタート。なんの計画もなしに何度か活動しているうちに、なんとかバンドっぽく成ってきて、レコード作れるんじゃないかとも思うようになり・・・って緩いわ(笑)。
●タイトルの No Fools, No Fun (お馬鹿になれなきゃ、楽しくない)は、収録曲 Bull Rider の歌詞の一節から取っていて、まあ、見事にこのアルバムの内容を表しているというか。カントリー方面の知識のある人はニンマリする曲がけっこうあると思いますが、自分はザ・バンドの Twilight とニール・ヤングの Down By The River をやってるのにつられて買いました。あと、ノラの最近のグループ The Little Willies がとても気に入っていて、そっち系のサウンドだったので。The Little Willies よりもっとユルユルですけど。
Down By The River(ライブです) でのノラのギターソロはプロとしてはどうなのよ、という出来ですが、いいんです許します。サビのコーラスのガーリーポップ風の響きも面白いし。ポッパーのベースは本職なのでさすがに立派です。
●プロモ動画を見ると、女子ノリというか、男がいないとこうなるかい、と思うくらい3人ともリラックスしていて、そういうノリが良いなと思う人は楽しめるでしょう。
下はメンバーが一曲ずつ説明してる動画ですけど、その辺の姉ちゃんがお茶飲みながら雑談してるみたい。その下の Don't Know What It Means はノラが日本ツアー中に書いた曲だそうです。
●歌は上手いです。って当たり前だ。YouTubeに公式動画がたくさんあり。米Amazon限定盤だと2曲多く自分はそれを買いましたが、聴き逃すのがもったいないその2曲は日本のiTune Storeで買えます。
Puss n Boots / No Fools, No fun
1. Leaving London (Tom Paxton)
2. Bull Rider (Live)(Rodney Crowell)
3. Twilight (Robbie Robertson)
4. Sex Degrees of Separation (Sasha Dobson)
5. Don't Know What It Means (Norah Jones)
6. Down by the River (Live)(Neil Young)
7. Tarnished Angel (Live)(Roger Miller)
8. Jesus, Etc. (Jeff Tweedy)
9. Always (Catherine Popper)
10. GTO (Jeb Loy Nichols)
11. Pines (Catherine Popper)
12. You'll Forget Me (Sasha Dobson)
-Bonus-
13. Cry, Cry, Cry
14. In A Shanty In Old Shanty Town
最近のコメント