My Favorite Things: Coltrane at Newport を聴く
●少し前に出た、コルトレーン・カルテットの63年と65年のニューポート・ジャズ・フェスティバルにおけるライブ音源のコンピレーション。
初出音源ではありませんが、収録アルバムがバラバラだったり、無用な編集があったりした音源がようやく筋のある形でまとまりました。
スリーブ・ノーツの記載によるとは、3トラックのマスターリールから新たにリミックスしたとのこと。音は申し分ないです。
My Favorite Things: Coltrane at Newport
●私的にヘビーローテーション化してます。特に63年の3曲は素晴らしいです。
冒頭、I Want to Talk About You のとろけるような優しいテナーの音に、まずメロメロ。徐々に激しさを増し、最後は無伴奏の一人爆裂インプロヴィゼーション。「頭」と「最後」は一見(一聴?)別世界。でも、なんの違和感もなく自然に移っていく素晴らしさ。
続く My Favorite Things. コルトレーンは冒頭のテーマをテナーで吹いた後、マイクからオフになっていき、すぐにソプラノに持ち替えて戻ってきます。こういうドキュメント性たまりません。演奏について、同曲最高の名演に挙げる人も多いこの My Favorite Things、私ごときが付け加えることはございません。
3曲目が Impressions. 今度は、冒頭、ソプラノでテーマを吹いた後、マッコイ、ギャリソンのソロを挟んでテナーに持ち替えて戻ってきます。こういうドキュメント性たまりません(しつこい)。途中からマッコイが離れ、ギャリソンが離れ、バックがドラム・オンリーになってもガンガン突っ走ります。もう人間業でないですわ。
●以上、ボキャ貧で情けないですが、素晴らしいです。
たった3曲。でも完璧な3曲。50分があっという間。
CDではこの後に65年の2曲が続きますが、こちらはかなりフリーフォーム色あり。年取ったせいか63年の演奏に強くひかれますです。
マニア向けのコンピレーションというだけでなく、コルトレーン初めて聴くという人にも最良の1枚かと。
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