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カテゴリー「ロック」の149件の記事

2010.11.13

Rock & Roll Hall Of Fame 創立25周年記念コンサートを見る

●2009年の10月29日、30日の2日間、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたロックン・ロール・ホール・オブ・フェイム創立25周年記念コンサートのブルーレイ・ディスク2枚組。DVDより1ヶ月ほど遅れてようやく発売。

25th Anniv Rock & Roll Hall Fame Concert [Blu-ray]
25th Anniv Rock & Roll Hall Fame Concert [Blu-ray]

 ブルーレイの画質、音質は素晴らしいです。特に画質。音は DTS-HD の2chと5.1chの2種収録。

●WOWOWで2時間10分の短縮バージョンが何度か放送されましたが、こちらは数曲のみカットされた長尺版で、総収録時間は5時間20分!

 ただし、100%の完全収録ではなく、さらに、曲によってはボーナス扱いにされて本編の流れからは外されてるものもあり。例えばS.ワンダーは11曲やったうち、本編収録6曲、ボーナス3曲みたいな感じ。また、実際のコンサートでの登場順とも違います。

●カットされた曲では、

 ダーリン・ラブ/スプリングスティーンの Da Doo Ron Ron
 J.フォガティ/スプリングスティーンの Proud Mary
 A.フランクリン/L.クラビッツとの Think

なんてあたり、激しく聴いてみたかったんですが収録されなかった理由は何でしょう。Youtubeあたりにあるのかしらん。

●まず仰天したのがスティーヴィー・ワンダーのセット。

 ジェフ・ベックとの「迷信」もちろんですが、スモーキー、BB、スティング(意外な組み合わせなのにまったく違和感なし)と次々出てくるわ。Michael Jackson! と言って歌い始める The Way You Make Me Feel の途中で感情が昂ぶって歌えなくなったり。Once in a Life Time でよく声出てること。

 ジェフ・ベックは胆石手術で出演をキャンセルしたクラプトンの代役だったわけですが、スティーヴィーとの「迷信」や単独セットでの素晴らしいパフォーマンスを見せられると、(不謹慎ながら)ECでなくベックでよかったじゃないと思わずに居られませぬ。ECが出てたらどんなセット、共演があり得たのでしょう。

●これだけでもお腹一杯なのに、さらに怒濤のU2セット、スプリングスティーン・セットが・・・

 きりないので一曲だけ触れると、ボスのセットにレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロが加わって演奏された The Ghost of Tom Joad のヘビー・ヴァージョン。

 ボスは、ロックのルーツとして振り返るべき人たちとして、H.ウィリアムス、ディラン、P.シガー、ガスリー、レッドベリーや彼らが歌ってきた世界、「今日ここに来れない人達」について語った後、この曲をやるわけですが、聴きながら、一見違和感あるようなモレロのアクロバチックなギターですら全部包み込んじゃうようなアメリカ大衆音楽の巨大な伝統というか、そんな世界を感じましたですよ私は。

●もちろん往年の力を欠いてる出演者もいるわけで。両日とも冒頭に登場したJ.L.ルイス(現役というにはちょっと辛い)やA,フランクリン(でも十分現役、立派です)とか。出演していただいたことを素直に喜びます。

●出ていない超重要人物は多数。すでに故人はともかく、ディランは?、ビートルズは?、西海岸方面はCSNだけ?、スタックスは?、HR代表がメタリカ?、アメリカのイベントだけど英国勢少なくない?、とか言い出したらキリがないですけど。歴史を全部網羅するなんて無理だし、そもそも「出ろ」と言われても出ない人もいるでしょう。

●全収録曲は発売元のこちらで(DVD編ですが)。

 両日の完全セットリストは、この辺にあり(初日2日目)。

●司会はトム・ハンクス。クリエイティブ・アドバイザーとして、ロビー・ロバートソン、キャメロン・クロウ、ロブ・ライト。前2者は説明不要でしょうが、最後の人は誰かと思ったら、ただの(失礼)大手エージェントの偉い人。

●全部見たらお腹いっぱい。というか空前絶後。この種のショーでは97年の「モンセラト島救済コンサート」でのP.マッカートニーのセットが唖然とするようなセットでしたが、それが出演者を変えながら何回も押し寄せてくる。

 出演者の多くが60年代、70年代という「ロックンロール」の黄金時代をくぐり抜けてきた人達だからこそ可能だったのは間違いないでしょう。仮に50周年記念があるとして、どれだけのことが可能なのか考えるとちょっと複雑。

●2夜をルポ形式で解説したローリング・ストーン誌のミニチュアみたいな冊子付。

Hofbook

 音だけでも聴いてたいので4枚組のCDも買おうかな。

25th Anniversary Rock & Roll Hall of Fame Concert
25th Anniversary Rock & Roll Hall of Fame Concert

●とにかく、すごい。

2008.12.29

ニール・ヤングのライブ記録本 Ghosts On The Road

●以前から気になっていたニール・ヤングのライブ記録本、Ghosts On The Road: Neil Young In Concert 1961-2006 です。2006年までのデータが補充された第2版。

Ghostsontheroad

 今月中頃、やたらデカイ Royal Mail 便が届き、一瞬「いったい何を買ったんだと?」と思いきやこれでした(届いたブツが何か瞬時に分からんようになったら終わりです・・・)。
 CDサイズと比べても分かると思いますが、現物はかなりサイズが大きいです。B5サイズのラップトップPCより一回り大きく、重さもPCより重いです。ちなみに1996年に出た第1版のカバーはこんな感じでした。

 送料込みで34ポンドと、1ポンド=約200円超時代ですと(わずか半年前。トホホ)躊躇してしまうようなお値段でしたが、ここにきての一気の円高、というか異常なポンド安でかなり割安感。
 なにより、Sugar Mountain のリリースで、ニールの初期のライブ・データへの好奇心も芽生えたこともあり販売元でポチり。Paypal決済。

●この手の本の宿命で、収録済みの2006年までのデータからすでに2年分のデータが発生しているわけですが、新規データや修正データは補訂版がファイルで配布されてます(現在2008年8月分までのデータ)。

Ghosts_69mi_revised1

 見にくいですが、上写真は、先にリリースされたライブ盤 Sugar Mountain 関係のデータです。上が修正前の本掲載データ、下が修正ファイルのデータ。
 まだ未知の部分もありますが、ミシガンの Canterbury House 公演は8~10日の3日間あったらしいこと(8日は未録音)、CDでは単に November 9 & 10 とだけ記されていた音源は、9日の演奏がやや多いことが分かります。

 余談ですが、Sugar Mountain のCDには収録されなかった10日の I Am a Child が、iTunes 版では Bonus Track として付いていて、この曲だけ単独で買うことができます(要iTune環境、米アカウント)。ポチ。

●各ツアーについての概略解説、セットリストの他、該当ブート・タイトルの併記ありと、非常に便利です。正直、ブート・ショップを月に何度ものぞいていた頃、これを見ていたらヤバかったと思いますが、もう安心(笑)。

 こういう研究本を一般の書籍として採算ベースに乗せるのは絶対に無理で、ネット時代でなければ、求道者による趣味・道楽・研究の世界で完結してしまっていたものと思いますが・・・おそろしや(笑)。

 同様の研究では、ディランについての Olof Bjorner氏による労作がありますが(製本版の販売もありますが、pdfファイルの無料ダウンロードも可)、本書はそのニール版ですね。

 多くの Rusty の持ち寄ったデータがベースになっていて、潜在的には多くの匿名子による「共作」とも言えると思いますが、本にまとめあげた Pete Long さんに遅ればせながら感謝。

 何はともあれ、はるか極東の物好きはペラペラめくりながら、物思いにふけっているのでありました。

2008.12.21

クラプトンの2009年ツアー・メンバー

●12月19日付けの WHERE'S ERIC によると、2月12日の大阪からスタートする日本・オセアニア・ツアーのバンド・ラインナップは、以下の通りです。

Chris Stainton (keyboards)
Abe Laboriel Jr. (dr)
Willie Weeks (bass)
Doyle Bramhall (guitar)
Sharon White (backing vocal)
Michelle John (backing vocal)

●と、2008年ツアー後半のラインナップと同じなのですが、全11回のロイヤル・アルバート・ホール公演を含む5月のUKツアーでは、Abe Laboriel Jr.と Doyle Bramhall が抜け、

Steve Gadd (dr)
Andy Fairweather Low (guitar)

が加わるという何とも気になるメンツになってます。
ガッドとウィークスというリズム隊もなかなか興味深いです。微妙にセットリストも変わるかもしれません。

 気になる人は両方・・・

2008.12.20

スティング、エディン・カラマーゾフの大阪公演に行く

●別に東京公演でも良かったのですが、12月20日の大阪フェスティバルホール公演にノコノコ行ってきました。

 各地ともチケットの売れ行きは大変よろしかったようで。今回はクラシック方面から参戦のお客さんも少なくなかったかなと。1階BOX席のやや後ろで見物。生スティングは、7年ほど前に見た Brand new day tour 以来。

 スティングのダウランド・アルバムについては以前こちらに書きました。

Sting1

●当夜は2部編成

 第1部に混成合唱隊スティレ・アンティコ(男4人女4人。スティング&エディンのセットでコーラス担当)のセットが20分ほど。

 15分間の休憩後に第2部のスティング&エディン開始。どちらもPA使ってます。まあ、この編成でPAなしだと500人前後のホールが限界でしょうから仕方ないですね。

本編の第2部は、曲順はやや違いますが、ほぼ アルバム Songs From Labyrinth の再現。

 ダウランドの書簡の朗読もあり、CDでのボソボソ喋りと違って抑揚のある少し芝居気のある語りでした。MCも少々あり。CDでは人工的な多重録音で聴けた合唱パートが、生の混声合唱で演奏されるので、その辺は若干味わいが違います。
 クラシック系の歌手に比べると、音程がふらつく箇所があったりしますが、私的にはそれほど気になりませんでした。

●場内大いに沸いたのが3回あったアンコール。特に In My Life 以降。まあ、これはしゃあないということで(笑)。記憶だと9曲ほどやりましたか(演奏曲は下記参照)。最後の曲はもちろん日本向けのサービス・ピース。

 まさか、スティングの Linden Lea が聴けるとは思ってもなかったのでちょっとウルっときました。

 Fields of Gold(途中からコーラス隊の女性パートとデュエット)の歌い出しでファンの悲鳴が聞こえたと思ったら、Message in a Bottle では悲鳴を超えてもはや絶叫(笑)。コーラス隊のお姉さん下向いて笑ってたように見えましたが・・・

 ロバート・ジョンソン(ブルース・ミュージシャンの方)の Hell Hound on My Trail はスティングがソロで登場し、エディンのリュートを無断拝借するように弾き出して、途中からエディンが参加。ちょっとコミカルな寸劇風。

●以前見た、2006年に彼らがライブでやった時のセットリストでは、ダウランド編に、ボーナス的にリリースされた3曲(Fields of Gold、Message in a Bottle、Hell Hound on My Trail)がアンコールに付いてる程度で、「今回もその程度かな」のまま、直前公演の情報も調べずに行ったので、アンコール編は良い意味で期待を裏切ってくれました。場内もかなり沸いてました。正直、ダウランド編+アンコール3曲程度なら、皆さん(私も)欲求不満のまま終わってたような。

 楽しいショーでした。最後はオペラのカーテンコールみたいに全員横一列でご挨拶。ステージ前で総立ちのお客さん数人と握手までしてました。握手できた皆さん、おめでとうございます。

 グッズや、ツアーブックのような販売は一切なし(景気ですかね・・・)。

Sting2_2

-encore 1-
Sea Pictures op.37 ~ Where Corals Lie (E.Elgar
Linden Lea (R.Vaughan Williams
In My Life (Lennon=McCartney
Fields of Gold (Sting)
Message in a Bottle (Sting)

-encore 2-
Bethlehem Down (Peter Warlock
Say, Love, If Ever Thou Didst Find (Dowland)

-encore 3-
Hell Hound on My Trail(R.Johnson
さくらさくら(Instrumental)

(追記)
encore 2の曲名追記

2008.12.05

ニール・ヤング、Sugar Mountain: Live at Canterbury House 1968 を聴く

●リリース予告時に少し書きましたが、アーカイブス・パフォーマンス・シリーズ第3弾が届きました。

▲
Sugar Mountain: Live at Canterbury House 1968

 声が若いです。
 DVDは静止画像で(下写真)、雪みたいのがずーっと降ってます(笑)。おまけに入ってる2月下旬リリース予定の大物、NYA Vol.1 の予告編が面白く、ブルー・レイ再生環境のための散財の悪寒がします。

Sugar_m_dvd

●今まで、Decade で聴けたこの日の Sugar Mountain ですが、Decade 収録のものがほとんどモノラルだったのに対し、音の拡がりは狭いながらステレオで聴けます。ニールの声、ギター共に生々しさは段違い。
 かなりテープ・ヒスが目立ちますが、下手なノイズ除去処理をされて変な音になるより良いです。

Master

 リリース情報にあったように、ティアックの2トラック・レコーダーで収録。

 スリーブ裏面に写真が載っているマスターテープに書かれた LEFT TRACK - VOICE、RIGHT TRACK - GUITAR という記載(上写真)を見て、「もしや、左チャンネル・ヴォーカル、右チャンネル・ギター、分離クッキリのとんでもステレオか」と心配しましたが、 ギターやや左、ヴォーカルやや右の程よいステレオ感で聴きやすい音に仕上がってます。マスターテープの表記となぜか左右が逆ですが。

●Winterlong が一部のみ(excerpt)ということについては、「テープチェンジ切れでしょう」などと前に軽々しく書きましたが、そんな単純なものではありませんでした。
 そもそもこの曲がいつ完成した曲なのか自分は無知というか(Decade 収録のエレクトリック・ヴァージョンはもっと後の録音)、考えたこともなかったのでした。

 本盤では、Winterlong のメロディーをギターで弾き「New Melody だよ」と話ながら、客のリクエストに応えて Out of My Mind に行ってしまいます。Winterlong はこの時点で、インスピレーション段階、主旋律だけが生まれたての歌詞なし状態だったのかもしれません。

 The Old Laughing Lady は中間部でのギターの劇的な盛り上がりに驚き。歌い終えてすぐに、ラストの素晴らしい Broken Arrow.

●自分のリスニング力では全部聞き取れませんが、曲間で良くしゃべってます。ただの陽気な兄ちゃん。
 2本のマイクに交互に口を近づけて、Track1, Track2 と喋って遊んだり、「これから話すことは本当の話。僕はステージではウソついたことない。ピルの話するけど、こん中に警察の人いないだろうね」と言うのでなんだと思ったら、本屋さんでクスリでラリったまま働いて首になった話(笑)。

●日本盤もCD+DVDで出ますが、ちょっと高く、しかも1月中旬発売。 曲間の語りはちゃんと全部訳されるのでしょうか。

 Sugar Mountain の手書き歌詞の写ってる、二つ折りスリーブの内側はこんな感じです。(たぶん)40年前!のニール。

Sugar_m_inner



(追記)
 国内盤発売元のワーナー・ミュージック・ジャパンのインフォメーションによると、国内盤にはMC訳も付くそうです。

2008.11.12

The Derek Trucks Band の新譜 Already Free が1月に発売

●1月に待望のデレク・トラックス・バンドのニュー・アルバムが出るそうです。タイトルは Already Free で、全12曲。いいタイトルです。

▲
Already Free

●早く聴きたいな、と思ったら、米iTune Music Store で、先行シングル Down in The Flood が売られてたので聴いてみました。
 タイトル見てわかるようにボブ・ディランのカヴァーで、演奏時間5分2秒。

Dtb_down_in_the_flood 彼らの演奏する同曲は、Archive.orgで最近のショーから、10月23日のメリーランド、11月1日のNYでの音源が聴けますが(いつ頃からやり始めたのかしらん)、基本的にライブとスタジオのアレンジは同じです。

 私的には、今のところ、練り上げられたスタジオ・ヴァージョンに惹かれます。

 しかし、この曲がこんなアレンジで生まれ変わるなんて想像もできん、というくらいカッコイイですね。後半のデレクのソロも素晴らしいです。

2007年来日時のインタビューで、次のアルバムはゴリゴリのシカゴ・ブルースみたいな感じになると語っていたデレクですが、1曲聴く限り「ゴリゴリのシカゴ・ブルース」とはちょっと違うような・・・ま、いっか(笑)。

 1月13日発売だそうですが、早く全部聴きたいです。

The Derek Trucks Band / Already Free

1 Down In The Flood
2 Something To Make You Happy
3 Maybe This Time
4 Sweet Inspiration
5 Don't Miss Me
6 Get What You Deserve
7 Our Love
8 Down Don't Bother Me
9 Days Is Almost Gone
10 Back Where I Started
11 I Know
12 Already Free

2008.11.11

2009年クラプトン・ジャパン・ツアー日程が正式発表

●とりあえず、正式発表分のみです。招聘元はウドー音楽事務所。

Ecjtour2009

 2月12日(木) 大阪城ホール
 2月13日(金) 大阪城ホール 

 2月15日(日) 日本武道館
 2月18日(水) 日本武道館
 2月19日(木) 日本武道館

 2月21日(土) さいたまスーパーアリーナ(with Jeff Beck)*
 2月22日(日) さいたまスーパーアリーナ(with Jeff Beck)*

 2月24日(火) 日本武道館
 2月25日(水) 日本武道館
 2月27日(金) 日本武道館
 2月28日(土) 日本武道館*

  *は追加公演

●明日(2月12日)から、ウドー音楽事務所のサイトe+で先行予約だそうで、前者で予約すると、各日「オリジナル記念チケット」というのになるとのこと。
 お値段は、S\11,000、A\10,000、B\9,000。3段階の席割りというのは例になかったですが、どの辺で区切られるのでしょう。日程が中途半端なので たぶん追加公演もあるでしょう。値段はまあこんなもんですか。

 相変わらず武道館多いですね。こんなに回数やるのは、毎度、ロイヤル・アルバート・ホールと武道館だけ。
 東京で遊びたいんでしょうか・・・

2008.11.10

Susan Tedeschi の新譜、Back to The River

●デレクの嫁・・・いや、スーザン・テデスキの3年ぶり新譜です。

▲
Back to the River

●あまり久々感がないのは、多く聴けるデレクとの SOUL STEW REVIVAL 音源のせいでしょうか。なかなかイイです、このアルバム。

 録音は、フロリダ、ジャクソンヴィルの自宅に彼らが作ったスタジオ。プロデュースは George Drakoulias ですが、Butterfly という曲のみデレク・トラックスがプロデュース。

 ライナー記載の参加ミュージシャンや曲の共作者を眺めながら、あれこれ勝手に妄想しながら聴くと楽しいです。デレクは、4曲でギター参加、ドイル・ブラムホールも3曲で参加してますが、デレクとドイルの参加曲はダブりません。

 自分は彼女の初期のアルバムは知らないのですが、近年のアルバムに比べても、彼女自身の名前がクレジットされてる曲が多めです。

ここで、本作について語るスーザンのインタビューが読めますが、レコーディング時のエピソードが紹介されていて面白いです。

 インタビューによると、ロック・レコードを作りたかったとのことですが、ジャニス・ジョプリンの Move Over みたいなリフが聴ける1曲目の Talking About (スーザン、デレク、ドイル3者の共作)や、A.フランクリン の Rock Steady みたいな雰囲気のある Butterfly とか、Rock、Soul、Funk、Blues の伝統の上で伸び伸び楽しんでる感じです。

トニー・ジョー・ホワイトとの共作 Back to the River は良い出来で、さすがアルバム・タイトルになるだけあります。トニー・ジョーは演奏には参加してませんが、スーザンのジミヘン風味ありのギターがカッコいいです。

 素晴らしい体験だったと語るトニー・ジョー・ホワイトとの仕事については、彼のナッシュビルのスタジオに行き、彼の素晴らしいギター、アンプ、ペダル類のコレクションをじっくり見せてもらったりしながら、その後にジャム、という感じだったそうです。

 トニー・ジョーは、デレクや子供達、ジャクソンヴィルにある彼らの家のことを尋ねては、スーザンの生活がどんなものか視覚的なイメージを持ちたがったということです。Back to The River という曲はそうして出来上がったとのこと。

 一聴して印象に残る曲ですが、スーザン曰く、トニー・ジョーの弾いた、ファンキーな味わいの加わったツェッペリンぽい格好いいリフ(awesome riff it was almost like a ZEPPELIN version with his funky touch added)を元に曲を作り上げていったそうです。
 自分の印象では、ツェッペリンというよりジミ・ヘンドリックスぽいリフですけど、まあいいです(笑)。

1曲だけデレクがプロデュースした Butterfly については、ちょうど自分のバンドのニュー・アルバムを仕上げたデレクがスタジオにやって来て、自分からスーザンのバンドに混じってギターを弾かせてくれるよう頼んだそうです。
 デレク曰く、Butterfly は素晴らしい曲だけど、何かが足りないと。それで彼が首突っ込んで、カーティス・メイフィールド風のブリッジ(スーザン談)を作ってくれたそうです。仲良いですね(笑)。

●スーザン・テデスキという人は、他に類を見ないような圧倒的な個性の持ち主ではないというか、けして天才肌の人ではないと思いますが、これで充分、充分。

 他に、ケイジャン風味のある美しいバラッド 700 Houses、キャッチーなメロディーの People 等々、全編、佳曲、佳演揃いの良いアルバムです。かなり緻密に作り込んだサウンドという印象を受けましたが、どうでしょう。

 完成してるという旦那のバンドの新譜も早く聴きたいです(笑)。

2008.11.04

CSN&Y / Deja Vu Live を聴く

●最初あまり食指が伸びませんでしたが、DVDが良かったので買いました。

 全16トラックで、ニールのLiving with war から7曲、その他が7曲(バッファロー、CSN&Y(CS&N)、ソロ)。Living with war のインストゥルメンタル版が2トラック。

▲
Deja Vu Live

映画のサウンドドラックという位置付けで、Freedom of Speech tour 公演のフルでのセットリストの半分ほどの曲しか聴けませんが、1CDとしての全体の構成はよいです。

 オーディエンスと一緒に唄う、クロスビーの What Are Their Names? のアカペラ・ヴァージョンで始まり、その後は、ピアノが美しい Living with war のインストゥルメンタル版2つに挟まれた曲が13曲。
 Living with war のインストゥルメンタル版は、DVDで、ツアーに対するメディアのコメントを紹介する場面で印象的に使われてます。

 曲間がフェイド・イン、アウトする部分が多くフル・ショウの体験感からは遠いですが、不思議と散漫な感じはしません。Living with war のピアノ中心のインストゥルメンタル版がしみじみと美しくいいです。

 やはり素晴らしいのがニールのLiving with war 収録曲。
 対して、非ニール曲は正直なところ緩めの演奏。まあ今頃、4 way street ばりの演奏を期待するのも無茶ですけど。4人の中でスティルスが一番不調っぽく、DVDの方を見ても、心配になるくらいかなり不健康そうな風貌です(実際、病気ですが)。

●写真は、Find The Cost of Freedom 演奏場面(Wikipedia英語版より。PD)。背後の映像は、DVDのボーナスとして収録されてます。

Csny06tour_2

 個人的には、DVDから受けた感銘が大きかったので、CDも満足して聴いてます。
 でも、DVDを見ずにこれだけ最初に聴いてたら感想は微妙だったかもしれません。

 なんか、淡泊な感想ですが。
 結局気に入ったんで、良いか。

 CSN&Y / Deja Vu Live

1 What Are Their Names?
2 Living with War - Theme
3 After the Garden
4 Military Madness
5 Let's Impeach the President
6 Deja Vu
7 Shock and Awe
8 Families
9 Wooden Ships
10 Looking for a Leader
11 For What It's Worth
12 Living with War
13 Roger and Out
14 Find the Cost of Freedom
15 Teach Your Children
16 Living with War - Theme

2008.11.01

ジェフ・ベックの2007年ロニー・スコッツ公演が英BBC4でテレビ放映 (クラプトン共演分含む)

●2007年10月に、ロンドンのロニー・スコッツ(Ronnie Scott's)で行われたジェフ・ベックのクラブ・ギグの模様が、英BBC 4 で10月24日に放映されました。

 放送されたのは10月29日のショーで、同日ゲスト参加したクラプトンとの共演2曲から、You Need Love 1曲が含まれていました(Little Brown Bird は未放映)。BBC恐るべし。

Jeffwithecronnie

 同公演のライブ音源は、CDとDVDで発売されますが、収録曲を見る限り、クラプトンとの共演分は含まれていないようなので(追記で訂正)、貴重な放送ですね。まあ、音源だけならすでにブートで聴けましたが。

●さっそく、Youtubeに上がってますんで、消えないうちにどうぞ。そのうち高クオリティ版がP2Pやトレード、ブートで広まるんでしょうけど。

(追記)
 情報いただきましたようにすでにブートが出ているそうです(笑)。とっくにtorrnetも上がってました(PALですが)。
 以下が放送された曲です(他にインタビューあり)。

Jeff Beck, Ronnie Scott's Jazz Club, London, UK
November 29, 2007

Eternity's Breath
Stratus
Behind The Veil
Nadia
Space Boogie
Angel (Footsteps)
People Get Ready (w/ Joss Stone)
Goodbye Pork Pie Hat/Brush With The Blues
Blanket (w/ Imogen Heap)
A Day In The Life
You Need Love (w/ Eric Clapton)
Where Were You



(追記)
 オフィシャル盤DVDにはクラプトン共演分も収録されるようです。しかも、BBCでは未放映の Little Brown Bird を含む2曲。そりゃ、公式盤がブートに負けたらいかんです。めでたし。

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