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カテゴリー「Allman Brothers Band」の22件の記事

2014.04.16

オールマン・ブラザーズ・バンド結成40周年、2009年ビーコン公演のDVDがリリース

●2009年3月に、オールマン・ブラザーズ・バンドの結成40周年を記念して、各回多数の豪華ゲストを迎えて行われたビーコン・シアター公演のDVDが、4月29日にようやくリリースされます。

Allman Brothers Band 40/March 26, 2009 - 40th Anniversary Show - Beacon Theatre
Allman Brothers Band 40/March 26, 2009 - 40th Anniversary Show - Beacon Theatre

●ただし、映像化されるたのは全15公演中、唯一ゲスト出演者がなかった3月26日の公演です。あえて、ゲストなしの日を選んだのは彼らのプライドなのか、あるいは契約上の煩雑な事務処理を避けるためなのか(2009年に発売されたCDは一部のゲスト出演者との契約上の問題で発売が予定よりも大幅に遅延しました)。まあ、後者でしょう。

●このDVDは、Hittin' the noteの該当ページでは「リージョンコードは1だよ」と赤文字で書かれた注意書きがあるので、日本仕様のDVD機では見られない可能性があります。もっとも、マルチリージョンの機器を持っていたり、あるいは多少のスキルがあれば再生できるのですから、まあ問題はないでしょう。私はオーダー済みです。でもオールマンってなぜブルーレイで出してくれないんでしょう。1月のグレッグのトリビュートコンサートはちゃんとブルーレイ(米サイトにはブルーレイ+CDのコンボもあります)で出るのに。

●ブログの更新が止まってしまっていたので、あっさりしたネタでリハビリを兼ねて更新してみました。ぼちぼちまた書き始めようと思います。先日見たディランの東京公演あたりのことでも。

2014.01.30

グレッグ・オールマンが「オールマン・ブラザーズ・バンドは2014年でツアーを止める」と語る

⚫デレク・トラックスとウォーレン・ヘインズの退団等、バンドの去就がどうなるか推測含みだった、オールマン・ブラザーズ・バンドですが、グレッグ・オールマン自身がさらに踏み込んだ発言をしました。

⚫NYCをベースにしているRelixという音楽誌の40周年記念号のインタビューで、グレッグは、2014年以降はをツアーをしない、と語ったそうです。

 Web版で読める Gregg Allman Says The Allman Brothers Will Stop Touring After 2014 という記事に載っているグレッグの発言によると、「もうない。これが最後だ。45年やれば十分。他のことがしたい。皆自分たちのバンドを持って、いい感じでやってるだろ。」ということです。

 再活動の可能性については、「誰が答えられるんだい?5年毎に集まって、一回やるなんてことは、あるかもしれない」と言ってますが、喧嘩別れしたわけじゃないし、別にもう皆で2度とやらないということではないよ程度の意味なんでしょう。

⚫推測に過ぎませんがグレッグは、自分の小さなバンドで活動することに、ABBとは別の喜びをみつけたのかなあという気はします。同時にABBというものを開店休業の中途半端な存在に放置することも嫌だったのかなと。

⚫誰が何を言い出してこうなったか謎ではあります。メディアの皆さんは、まもなく来日するデレクやウォーレンにその辺の事情を訊いてみてください。話せないこともあるでしょうけど。

⚫何はともあれ、「オールマン・ブラザーズ・バンド」という大看板は、2014年いっぱいでいったん下ろされます。

2014.01.10

ウォーレン・ヘインズとデレク・トラックスが2014年でオールマン・ブラザーズ・バンドを脱退

●青天の霹靂という感じですが、1月8日に2人によって公式に発表されました。

 発表には、ウォーレン、デレク各人からのメッセージに加え、Weで書かれた共同声明も付されていて、脱退に関し両者で意思の疎通があったことが明白な内容になってます。テデスキ・トラックス・バンド公式サイト内にあるメッセージはこちら

●今思うとこの話は、昨年12月31日付けのローリング・ストーン誌WEB版に載ったグレッグ・オールマンのインタビューが伏線のような感じになってます。

 インタビュー内で、グレッグ自身が「(ABBのベーシスト)オーテイルはもう俺達と活動はしてない。ビーコンに彼が戻ってくるかはわからない。彼はザック・ブラウンと活動することになった」と述べていてたため、オーテイルがバンドを離れたかのように報じられたのですが、オーテイル側が公式に「2014年中(throughout 2014)はオールマンと活動をする」とグレッグの話を打ち消すことで一旦落着したように思えたのでした(1月1日)。

 オーテイルの件はうわさ話ではなく、よりによってバンマス自身の言葉が元になった騒動なので不思議な感じはしたのですが、今回、現在の看板ギターリスト2人による脱退声明を見ると、バンドのメンバー間に何か動きがあるのは間違いないのではという印象を受けます。オーテイルの発表も「2014年中は」という微妙な内容ですね。

Playallnight●ABB自体は今年で結成45周年。3月には恒例NYCでのビーコン・シアター連続公演も行われますが、1月10日にはアトランタで、豪華ゲストを迎えてグレッグ・オールマンを称える All My Friends: Celebrating the Songs and Voice of Gregg Allman というタイトルのコンサートが開かれます。また、2月にはビーコン公演初期の92年のライブ盤 Play all Night: Live At The Beacon Theatre 1992(左)のリリースや、DVDでは短縮編集盤しかリリースされていなかった 91年のライブ映像 Live at Great Woods のオリジナル長尺版でのリリースがあります。

 上のローリング・ストーン誌のインタビューでグレッグ自身が語っているように、最近のABBとしての活動は、ビーコン公演、ワニーやピーチのフェスと8月のサマーツアーのみと徐々に少なくなっていて、他の時期はメンバーは自分達のグループで活動をしてます。何より最近はグレッグ自身も自分のバンドでツアーをしているわけで、オリジナルメンバーの高齢化もあり、ABB自体が徐々に総決算モードに入っているのかなという感じを受けなくもありません。何より、グレッグ自身がABBに対して恒常的に活動する不動の共同体という意識をもう持っていないのかもしれません。

●とはいえ、ウォーレン・ヘインズとデレク・トラックスという強力なギターリスト2人のいるABBは、バンドの歴史上最強レベルの演奏していると自分は思っているので(少なくともレパートリの拡大、演奏スタイルの多彩さという点ではデュアン&ベッツ期も及びません)、ABB自体の存続の有無含みで来るものが来たという感慨を覚えずにはいられません。

 99年にデレク・トラックスが正式メンバーになってからもう15年も経つのですね。早いものです。生で聴ける機会のあるラッキーな方はしっかり聴いておいてください。


2013.06.02

オールマンの Brothers and Sisters 40周年記念盤が6月にリリース

●オールマン・ブラザース・バンドのBrothers and Sistersの40周年記念盤が6月25日にリリースされます。私は最近知りましたがオールマン党の方はとっくに知ってたんでしょうか。主任プロデュースはビル・レヴェンソン。

Brothers & Sisters 40th Anniversary Super Deluxe Edition
Brothers & Sisters 40th Anniversary Super Deluxe Edition

●この手の記念盤の常で、通常版から一番でかいスーパー・デラックス・エディションまでの3種あり。アナログ入れると4種でリリース。スーパー・デラックス・エディションは、本編1CD、アウトテイク、ジャム、リハーサル1CD、73年9月26日のSF、ウィンターランド公演のライブ2CDの4CDです。

●ウィンターランド公演は有料化されて誰でも自由に聴けなくなってしまったConcert Vaultでも公開されてる音源ですが、CV公開分はラストのWhipping Postが欠けているのに対し、リリースされるCDではWPを含む完全版のようです。ブートでも出ているのかもしれませんが私は持っていません。

●アウトテイク、ジャム、リハーサル音源は、全9曲中 Brothers and Sisters 収録曲は Wasted Words と Southbound だけというのがちょっと不思議。亡くなったデュアンがまったく不参加で作られた初のアルバム Brothers and Sisters はご存知のようにディッキー・ベッツ色がかなり強くなっていて、7曲のうち彼の曲が4曲を占めてます。まさかベッツに印税やるのは嫌だからベッツの曲は外したとか。あわわわ。でも Southbound は入ってますから、優しいグレッグに限ってそんなことはしないと思いますよ。

 Jessica や Rambling Man のリハやアウトテイクが入っていれば、先ごろ来日したレス・デューデックもプレイしてるはずなんですが。その辺は音源の選択に微妙に影響してるのかもしれません。Wasted Words はリハーサル音源ですが、ベースはレコーディングの途中で亡くなってしまった(そのため、本編では Wasted Words と Ramblin' Man だけプレイしてる)ベリー・オークリーが弾いているのでしょうか。

●ディッキー・ベッツは6月に来日して東京では全3日間6公演やります(6/27、28、30)。当初のスケジュールから中1日置いて公演が追加されたので売れ行きは良かったんだと思います。ちょうど、この40周年盤が出てすぐなので親父どもは散財して盛り上がってください。私も行けるよう日々精進してます。でもサイン会でこのアルバム見せてベッツに嫌な顔されても責任は持ちかねます。

●Disc2 以降の内容は以下のとおりです。ウィンターランド音源は、One Way Out が アンソロジー Dreams に、Wasted Words、Ramblin' Man、Southbound、Liz Reed の4曲がライブ盤 Wipe the Windows, Check the Oil, Dollar Gas に入ってましたが、その他は初出。ベースはラマー・ウィリアムズ、キーボードにチェック・リーヴェルが参加してます。

Disc2
1. Wasted Words (Rehearsal)
2. Trouble No More (Rehearsal)
3. Southbound (Instrumental Outtake)
4. One Way Out (Rehearsal)
5. I'm Gonna Move To The Outskirts Of Town (Rehearsal)
6. Done Somebody Wrong (Rehearsal)
7. Double Cross (Outtake)
8. Early Morning Blues (Outtake)
9. A Minor Jam (Studio Jam)

Disc3 (Live At Winterland September 26, 1973)
1. Introduction by Bill Graham
2. Wasted Words
3. Done Somebody Wrong
4. One Way Out
5. Stormy Monday
6. Midnight Rider
7. Ramblin' Man
8. In Memory Of Elizabeth Reed
9. Statesboro Blues
10. Come And Go Blues

Disc4 (Live At Winterland September 26, 1973)
1. Southbound
2. Jessica
3. You Don't Love Me
4. Les Brers In A Minor (with drum solo)
5. Blue Sky
6. Trouble No More
7. Whipping Post

2013.04.07

デュアン・オールマンの新アンソロジー Skydog: The Duane Allman Retrospective について少々

●リリースされますと1月頃書きましたが、それだけでは何なので内容のことも少々書きます。

Skydog: Duane Allman Retrospective [Box Set, Limited Edition]
Skydog: Duane Allman Retrospective [Box Set, Limited Edition]

 レア音源、未発表音源がふんだんに盛り込まれているわけではないですが、セッション時のデュアンのキャリアをほぼ網羅していて、アンソロジーとしての評価は「これぞ決定版」的に高いです。これを大幅に上回るものは今後作れないでしょう。

(追記)
 完売で法外な値段がついてましたが、10月に追加プレスが出るようです。

●マスル・ショールズ等でのセッション音源についてはミュージシャン名を見れば分かりますが、逆にオールマン・ブラザース・バンドの音源は曲名を見ただけでは何の録音か判別出来ないので、ちょっとまとめてみました。「未発表音源」は「公式には未発表」の意で、ブートレッグ等で非公式に聴ける等の事情は考慮していません。

-Disc1- オールマン兄弟最初のアマ・バンド The Escorts の3曲(1965)が未発表音源(Turn On Your Love Light、No Name Instrumental、What'd I Say)。  The Allman Joys (1966)のデモ音源中2曲が未発表(Mister, You're A Better Man Than I、Lost Woman)。
 未発表ではないですが、Hour Glass の音源9曲中4曲は、デュアンとオールマンのアンソロジーでは聴けないもの。
-Disc2- 未発表音源はなし。フェイム、アトランティックでのセッション中心。
-Disc3- 未発表音源はなし。前半がフェイムでのセッション中心、後半がオールマンの1stの音源の前半4曲。
-Disc4- 未発表音源なし。オールマン結成後のマスル・ショールズ等でのセッション音源中心。  オールマンの音源は1stアルバムの音源の後半3曲収録(1stアルバム収録曲はディスクは分かれますが全曲収録です)。
-Disc5- 未発表音源なし。ドミノスとの録音はこのディスクの最後に収録。

 オールマンの音源は、
(1) 70年2月11日〜14日フィルモア・イースト公演:Hoochie Coochie Man (グレイトフル・デッドのアーカイブ・シリーズとしてリリースされていたもの。Hoochie Coochie Man を含む7曲が収録されてました)
(2) 70年2月18日、70年5月26日クライテリア・スタジオ録音:Midnight Rider、Don't Keep Me Wonderin’(Idlewild South 収録)
(3) 70年4月11日、シンシナティ、ラドロー・ガレージ公演:Dimples、I'm Gonna Move To The Outskirts Of Town(Live At Ludlow Garage 1970収録)


-Disc6- デラニー&ボニーのアルバム Motel Shot 録音時の Gift of Love が未発表音源。ゴスペル調の曲でデュアンはドブロ弾いてます。出来が悪いからお蔵になったという感じはありません。

 もう一つの未発表音源は、71年4月26日、フィルモア・イーストでのグレイトフル・デッド公演に飛び入り参加した時の音源から Sugar Magnolia。デュアンが参加した他の2曲(Hurts Me Too、Beat It On Down The Line)を含むデッドのセット全曲がConcert Vault のサイトで安くダウンロード購入出来るものですが、音質はこのボックスの方が良く、左から聞こえるデュアンのギターも聴きやすいです。デュアンの演奏はオブリガート中心ですが、後半はノン・スライドでジェリー・ガルシアとバトル状態。Concert Vault 音源にあった後半の音飛びは修復されてます。この日、ABBはデッドの前に出演してました。

 オールマンの音源は、
(1) 71年3月13日フィルモア・イースト音源:Statesboro Blues、Liz Reed(At Fillmore East 収録)
(2) 71年4月27日フィルモア・イースト音源:One Way Out(Eat A Peach 収録)

 At Fillmore East 音源は2つだけ選ぶとしたら、上の2曲が無難なところなんでしょうね。


-Disc7- 71年7月22日、A&Rスタジオ(NY)でのデラニー&ボニーとのFM局用ライブ音源のうち、Going Down The Road Feeling Bad と Poor Elijah /Trobute To Johnson の2曲が未発表音源(Come On In My Kitchen はアンソロジーIIで既出)。非公式に聴けたものですが音質は比べ物になりません。もっとあるんだからこれだけ独立してデラニー&ボニー名義のアルバムとしてリリースできないものでしょうか。

 オールマンの音源は、
(1) 71年8月26日A&Rスタジオ(NY)でのFM局用ライブ音源:You Don't Love Me / Soul Serenade(Dreams に収録)
(2) 71年9月クライテリア・スタジオ録音:Stand Back、Blue Sky(Eat A Peach 収録)
(3) 71年9月19日NY州立大Stony Brook Gym でのライブ音源:Blue Sky、Dreams(ABBのアーカイブ・シリーズでリリースされた音源)

という感じです。

●今回が初出ではなくても、Disc1収録の、31st Century 名義で吹き込んだ Mellisa(1968)や、The Bleus というバンドとのセッション録音(1969)等、他のレア盤でしか聴けない音源が簡単に聴けるようになったのは大変ありがたいです。後者の内容は微妙ですけど(笑)。31st Century 音源は針音ノイズがあり板起こしっぽいですが聴きやすいです。

 最初の The Escorts 名義の録音もその辺のアマバンド離れしていて、Turn On Your Love Light でのグルーブとか驚きます。ちゃんとスタジオ借りて録音しているので録音も良いです。

 Hour Glass については、彼らがやりたい音楽とレコード会社の思惑との間にギャップがあったとか、ABBに至るまでの途中経過というか資料くらいの感じにしか思ってなかったのですが、LA録音分はともかく、マスル・ショールズ録音分はいいですよね。つうか、その頃の Hour Glass はもはや名義だけですけど(笑)。Disc1 は Hour Glass までの音源を収録ですが、音が良いので聴きやすいです。

●Disc2 からの Fame期以降のセッション音源は有名なものだらけなので書くまでもないと思います。69年2月にマスル・ショールズで、他人のセッションのためではなく録音したギター(ヴォーカルも)のたっぷり聴ける3曲(Going Down Slow、No Money Down、Happy Married Man)はデュアン・アンソロジーI とII にも収録されてますが、今回のは音がかなり良いです([Disc3]収録)。

 ちなみに、デュアンはセッション・ミュージシャンとしての活動にフラストレーションを感じていて、客の前でギグをする活動がしたいと、妻に手紙で書いてたそうです。

Skydogbook●ギターケースを模した横長のボックスでブックレットも横長ですが(左写真)、意外と読みやすいです(特に縦に記載されたデータ部分)。何度も見返してたら、コーティングが剥がれてきましたけど(泣)。

 ブックレットには、デュアンの娘 Galadrielle(ガラドリエルと読むんでしょうか)の長文エッセイも載っているのですが、親を幼少期に失った子どもが、親と交流のあった人物、写真、音楽を通じて親のイメージを作り上げていく過程が述べられてます。遺品のギターケースのどんな些細な部分からも、父親の人生を読み取ろうとしたり(そうするしか術はないのですから)。彼女が泣いてぐずった時にデュアンはギターを弾いて落ち着かせようとしたそうですが、それも本人の記憶ではなく母親から教えられた話。内容が抽象的になってしまう部分は仕方ないでしょう。全体的に知的な文章ですがガラドリエルさんって何をしている人なんでしょうか。この辺の写真を見るとお父さんの面影があります。

●おまけや余計な飾りがなくシンプルなので、ディスクを取り出しやすくていいです。まだ買えますが、一応10000セット限定です。

2013.02.23

デュアン・オールマン参加セッション、サム・サムディオの Sam, Hard and Heavy が初CD化

●デュアン・オールマンが録音の一部に参加してる、サム・サムディオ(Sam Samudio)の1971年アトランティック・レコード作品 Sam, Hard and Heavy が初めてCDになりました。

Sam, Hard and Heavy
Sam, Hard and Heavy

 リリースしたのは Real Gone Music という会社ですが、制作はライノが担当してます。当然アトランティックから正規にライセンスを取っていて、レーベル面のデザインはアトランティック・レコード仕様。自分はアナログ盤は持ってないので通しでちゃんと聴くのは初めてです。

●60年代初期から活動してるというメキシコ系アメリカ人ロック歌手のサム・サムディオという人の過去の作品やバイオを自分は何も知らないのにこのアルバムに興味を持つ理由は、ほとんどの人と同じく、一部の曲にデュアン・オールマンが参加してるからです。デュアンが聴けるのは Relativity、Going Upstaires の2曲の他、ドブロを弾いてるもののシングル盤でしか聴けなかった ボーナス・トラックの Me and Bobby McGee 含め計3曲。

●このアルバムに興味を持つ理由はもう一つ。録音が、1970年にレイラを録音していたデレク&ザ・ドミノスと同じマイアミのクライテリア・スタジオだということで、録音時期も被ってます(マッスル・ショールズ録音と紹介されることがありますが違います)。ただし、録音日の詳細データーは不明。ドミノスの録音にも参加してたデュアンが、いつこの録音に参加したのか謎。

 プロデューサーはトム・ダウドでつまり二股。ウィットロックの自伝によると、トムは、クライテリアでドミノスとサムのスタジオを行ったり来たりしてたそうです。

(追記:3月にリリースされたデュアン・オールマンのアンソロジー・ボックス Skydog Retrospective 付属のブックレットによると、デュアン参加の3曲の録音データは6月15日と9月2日でした。9月2日分については、ドミノスのレコーディング時期と一致しているので、デュアンはサムとドミノスそれぞれの録音にかけもちで参加したと思われます)

●収録曲に Key to The Highway が入ってますが、同じくウィットロックの自伝によると、サムがこの曲をやってるのを知ったドミノスの連中が、じゃあ俺たちもやってみないか、ということでドミノスもやったそうです。ドミノスがテープを回さずに演奏を始めてしまい、トム・ダウドが吹っ飛んできて、レコーダーを回し始めたという逸話(だから頭がフェイド・イン)は、ウィットロックの自伝が出た時にこちらに書きました。

 ちなみに同曲の両者の演奏は全然違います(笑)

●Bobby McGee は、クリストオファソンとも、ジャニスとも、デッドとも違う雰囲気で、ストレートなカバーとは異なった面白さ。Bobby McGee以外の2曲で、デュアンのスライドはうなりまくってます。とくに Relativity。ただし、デュアンだけ聴ければいいという人は、今度出るデュアン・ボックスに3曲とも入ってるので買う必要はありません(笑)。

●おおまかなカテゴリーとしてはスワンプ系で、サムの泥臭い味のある歌が聴けます。ブルース系の曲もいくつかやっていて、Key to The Highwayはちょっとリヴォン・ヘルムに似た感じの声で歌ってます。

 けして天下の名盤というわけではないと思いますが、ディキシー・フライアーズ(The Dixie Flyers)の名手達がバックを務め、スタックスのメンフィス・ホーンズ、名コーラス隊スウィート・インスピレーションズが参加した聞き応えのある佳作ですので、興味のある方はどうぞ。芽瑠璃堂というショップのサイトでサンプル音源が聴けます。

●ちなみに、本作は72年のグラミー賞最優秀アルバム解説賞(Best Album Notes)を受賞してます。最優秀アルバムじゃなく、最優秀解説。対象は本CDにも掲載されてるサムの長文詩です。

2013.01.28

デュアン・オールマンのアンソロジー、Skydog: The Duane Allman Retrospective (7CD)が3月にリリース

●出る出ると言われてきた、デュアン・オールマンの新アンソロジーが3月にリリースされます。発売元はコンコード系の Rounder Records というところで、タイトルは Skydog: The Duane Allman Retrospective で7枚組。

Skydog: Duane Allman Retrospective [Box Set, Limited Edition]
Skydog: Duane Allman Retrospective [Box Set, Limited Edition]

(追記)
 完売で法外な値段がついてましたが、10月に追加プレスが出るようです。

 プロデュースはデュアンの娘 Galadrielle Allman になってますが、これはおそらく名義だけで、実際はおなじみのビル・レヴェンソンとラウンダー・レコードのスコット・ビリントン(Scott Billington)という人が担当してます。

●収録曲はこちらに挙がっていて、全129曲。several unreleased performances とあります。

 ボズ・スキャッグスのソロ・アルバム音源も当然入ってますが、デュアンのノン・スライドのソロで有名な Loan Me a Dime の収録時間が13:01になっていて既発音源より30秒程長いです。既発音源はフェイドアウトしてしまっていたので、完奏版が収録されるのかもしれません。
(訂正:デュアンのアンソロジーやボズの My Time というアンソロジーを確認したら、同タイムの長い版でしたので収録されるのは完奏版ではないと思われます)

 ライブ音源については詳細データが不明ですが、Grateful Dead の Sugar Magnolia というのは、おそらく、71年4月26日のフィルモア・イースト公演の音源だと思います(オールマンがデッドの前に出た日のものでデュアン参加の3曲を含むデッドのフルセットは Wolfgang's Vault のダウンロード音源で買えます)。

 デュアン参加音源についてはこちらのサイトが詳しいので根気のある方は比較してみてください。まだ、あれがないぞ、というのはあるでしょうか。marsさん教えてください(笑)。

●デュアンの参加音源をすべて揃えるのはかなり難儀と思うので、自分のような、いろいろ聴いてみたいけど、すべてのディスクを買う根気はない人間には助かるボックスです。微妙に値段が高いのが悩ましいです。Hittin' The Note 直販だと99.99ドルですが、送料高そうなのでそんなに変わらないかも。

Skydogretro

2012.05.18

グレッグ・オールマン自伝 その2

●この本、かなり面白いです。予想以上。タイトルの My Cross to Bear というのは「俺の背負う十字架」、「我が罪」みたいな意味ですか。

 驚いたのがロックやブルースはアメリカが本場だという強烈な自負心。

多くの英国人は自惚れていて、特に「ブリティッシュ・ブルース」についてそれが言える。彼らは「ブリティッシュ・ブルース」について話しかけてくるが、自分はそんなクソなもの(that shit)は聴きたいと思わないし、兄も嫌っていた。英国人のやるブルースは、大英帝国製造のブルースのようなもの、だ。ロックやブルースは最良のアメリカなのだ。ブリティッシュ・ブルースはグリーンランドにいるオウムみたいなものだ。

ってそこまで言うかい(笑)。そんなこと、クラプトンが聞いたらひっくり返りますぜ。他にも、グラハム・ナッシュは良い友人だけどホリーズの音楽は愚劣だと思ってた、とか、自分の気持ちを偽れないというか、正直な人なのでしょう。

Allmanjoys●60年代中盤のThe Allman Joys 時代(写真。PD)の回想の中に、デュアンがヤードバーズ時代のジミー・ペイジーとジェフ・ベックの大ファンだった(特にジェフ・ベック)とあり、クラプトンのことはまだ良く知らなかったそうです。ということは、Blues Breakers with Eric Clapton はまだ聴いてなかったということでしょう。デュアンはストーンズもよく聴いていたそうです。ってなんだ、英国ロック聴いてるじゃん、オールマン兄弟(笑)。

 リクエストが多かったので、Yesterday や Paperback Writer も演ったそうですが、彼らがそういう曲やってる姿はあまり想像できません。でも上の写真のように、ちゃんとマッシュルームカットなんですよね。一番よく演奏したビートルズの曲はリヴォルバーからの曲。リヴォルバーはビートルズのベスト・アルバムとグレッグは言ってます。

●ディッキー・ベッツとの決別について、アルコールが原因で荒れていくベッツの演奏に他のメンバーが耐えられなくなる様子がベッツ脱退のための仲裁手続での様子を含めて詳しく書かれてます。オールマンとした録音のカセットを持ってきて床にぶちまけて暴言吐く、仲裁手続でのベッツの振る舞いもかなり子どもじみてて、これじゃあ他のメンバーはうんざりするはず。実際ベッツ以外は今も一緒に活動してるわけで、グレッグは「今彼のことを考えても怒りの感情も何もない。もう終わったこと」とあっさり。たぶん彼らが一緒にやることはもうないんでしょう。

●Kindleのエンハンスト版にはグレッグのインタビュー映像が所々入っているのですが、これは自伝本編の文章には含まれていないものでした。こんな感じで再生されます。

Gregg_enhanced

 この部分ではアリーナやスタジアムのような大会場は嫌でビーコンやオーフィウム・シアター(ボストン)のような小さなホールが好きだ、と言ってます。理由はもちろん客との距離が近くて親密な交流ができるから。ステージ前に楽屋で聴くのは、マディ・ウォーターズ、レイ・チャールズ、ハウリン・ウルフ、ソニー・ボーイ、リトル・ミルトン、マーヴィン・ゲイ、ジョニー・ギター・ワトソン等。こてこてですね。iPodで聴いてるそうです。

 こちら、自伝のプロモーションのため、Conan O’Brien Show に出た時のグレッグ。

2012.05.02

グレッグ・オールマン自伝、My Cross to Bear が発売

Gregg_crosstobear●待望の自伝出ました。私は安いので米AmazonでKindle版を買いました。オーディオ・ビジュアルの仕掛のついたエンハンスト版で9ドルちょっと。本の冒頭には「母さんとデュアンに捧ぐ」とあります。

●先にRolling Stone 誌にほんの一部分が抜粋掲載されていて、案の定というか元妻のシェールがらみの場面だったので、世間の興味は結局それかいと苦笑。

 ただし、内容は赤裸々にシェールと出会った時のことを語っていて驚かされました。ビッチ女(失礼)に舞いあがってちんちんにされてる様子が笑えましたが、リムジン奮発して初デートに乗り込んだら「こんなクソ霊柩車で来んな」と小馬鹿にされたとか、よくぞこんなに覚えてるもんです。何十年前の女の子とのデートがどうだったかなんて私しゃ何も覚えてません。ははは。

●出たばかりなので、本当にさわりを飛ばし読みしただけです。有名すぎるレイラ録音時のクラプトンとのマイアミでの伝説的な出会い、デュアンの死あたり。

 後者で印象的なのが、デュアンの死が、彼を兄のように慕っていたベリー・オークリーにとっては人格を崩壊させるような衝撃的な出来事だったということ。

 オークリーがデュアンの死後アルコール漬けになっていく様子が書かれていて、オークリーの事故死は自暴自棄の自殺と捉えられても仕方ない旨のことが書かれてます(書き方自体はペンディングですが)。グレッグの言葉、I don't think he wanted to die; I just think he didn't want to live は、2人のお墓が兄弟のように寄り添うように並んでいることを思い出すとやはりジーンとしてしまいます。

●クラプトンとの件については、ABB40周年のバックステージでの話が短いですが感動的。
 レイラセッション時の話も当時者が語るだけあって重みを感じます。トム・ダウドがデュアンに、ドミノスのセッションを見に来れるか尋ねたときのクラプトンの反応は、グレッグによると、「見に来れるか?ヤツが来るなら弾かせるにきまってんだろ」だったそうで。

 クラプトンのバンドでプレイするデュアンをディッキー・ベッツは嫉妬の目で見ていたとグレッグは書いてますが、同時に、自分がギタープレイヤーだったら同じ気持ちになっただろうとも書いてます。

 かと思うと、デュアンの死後一時的にバンドをサポートしたレス・デュデク(ジェシカでアコギを弾いてる)のことには一言も触れられていません。

 あと、全体的にfuckという言葉が多いです(笑)。

●エンハンストの中身は、写真や音楽ファイル、グレッグのインタビュー動画などで、Statesboro Blues はフィルモア・イースト音源だし、あっと驚くようなレアなものはない感じです。というか、Kindle版はなんでオマケのあるエンハンスト版の方が通常版より安いんでしょうか?間違って通常版も買ってしまいましたが、文字部分の収録量は同じに見えるんですが。(追記:価格の逆転はプレオーダー時だけだったようです)

●公式サイトではグレッグの直筆サイン入り本も売り出されましたがあっという間に売り切れたそうです。グレッグ・オールマン級の大物なら当然邦訳を期待したいですが、最近の洋楽ニーズを考えるとどうでしょうねえ。

●電子版なんでいつでもスマホでちょっとずつ読めるので、ちびちび読みます。

2012.03.26

グレッグ・オールマンが体調不良でビーコン公演出演を取りやめ

●オールマン関連の話を書いたとたんに心配なニュースですが。

 グレッグ・オールマンが体調不良により、3/24のビーコン公演のセカンド・セットを途中退席。ビーコン最終日3/25公演の出演を取りやめたそうです。

 報道によると、土曜の公演終了30分前にステージから退場しそのまま戻らなかった模様。原因は椎間板ヘルニアが原因の背中の痛みのようです。

 今年の公演での様子を見ると、あまり好調でなく演奏に集中しきれない様子がうかがえたグレッグですが。ゆっくり静養して、良くなってくださいね。

●グレッグ抜きの最終日は、いきなり1曲目がBlue Sky。Why Does Love Got To Be So Sadも登場し、ラストはMountain Jam でした。

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