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2013.07.24

ディランのブートレッグ・シリーズ第10集、Another Self Portrait について

●ボブ・ディランのブートレッグ・シリーズ第10集の具体的内容が判明しました。タイトルは Another Self Portrait で発売は8月28日。

Another Self Portrait 1969-1971: Bootleg Series 10
Another Self Portrait 1969-1971: Bootleg Series vol.10

 予告編ビデオもあります。なかなかすごいです。つうか何でギターじゃなくてスネア持って街中を歩いてるんでしょ(笑)。

 Another Self Portrait については、ローリング・ストーン誌に、Andy Greene という人の書いた Bob Dylan Revisits 'Self Portrait' on Next Edition of Bootleg Seriesという充実した記事が出てるので、そちらを参考にしながら以下少々。

●ブートレッグ・シリーズ第10集が「セルフ・ポートレイト」周辺の音源であることはすでに報じられていて、以前少し書きました。あらためて明らかになった収録内容は、

「セルフ・ポートレイト」音源 17トラック(未発表曲7曲)
「ニュー・モーニング」音源 10トラック(未発表曲1曲)

が中心で、それに加えて、

「ナッシュヴィル・スカイライン」音源 2トラック
「ベースメント・テープ」音源 1トラック
「グレイテスト・ヒッツ第2集」音源 1トラック
「ワイト島ライブ」音源 2トラック
「その他」 2トラック

となってます。

 「その他」のうちの一つは「傑作を書く時」のデモ・バージョンで、上の予告編ビデオの最後の方で少し流れてます。「セルフ・ポートレイト」が出た時に、「なんだこの糞は」とレヴューに書いてしまった、グリール・マーカスがあらためて解説を書いてるそうです。

●通常版は2CDですが、4CDのデラックス・エディションも用意されていて、そちらには「セルフ・ポートレイト」のリマスター盤1CDとワイト島のライブ音源の完全版1CDが付きます。

 上のRS誌の記事によると、従来の「セルフ・ポートレイト」に4曲収録されていたワイト島のライブ音源は、ディランのヴォーカルを目立たせて、バックバンド(勿論ザ・バンドです)の音を引っ込ませたミキシングになっていたので、今回の音源ではヴォーカルを少し下げて、ライブっぽいサウンドを強めた(more of the audience sound)ミキシングにしてあるそうです。「セルフ・ポートレート」のワイト島音源を聴いてもそんなにアンバランスな音には聞こえませんが(そもそも演奏自体が荒っぽい)、どんな音に変わっているのか楽しみです。

●RS誌の記事と予告編ビデオによると、昨年、「セルフ・ポートレイト」のミックスダウン中(何のための作業だったんでしょう?)に発見されたテープが元になって、ブートレッグ・シリーズ第10集がセルフ・ポートレイト期の音源になったとのこと。発見されたテープは最初、ナンバリングからマスターと考えられたものの、実際はそうではなく、レコーディングの初期状態の音源をまとめたものだったそうです。

●具体的なトラック・リストを見ると、いくつかの音源はすでに非公式に出回っていた音源と思われ、「ニュー・モーニング」録音セッションでの有名なジョージ・ハリスンとの Working on a Guru もあります(あまり面白い曲とは思えませんが)。予告ビデオでも一部聴ける If Not For Youはフィドルの入ったバージョンで、こちらも(怪しい方の)ブート等で聴けました。

 予告編ビデオで聴ける Went to See the Gypsy はギターを弾いて歌うバージョンになってますが、同曲には数年前に米iTunesで一時配信されていたエレキピアノの弾き語りバージョンもあり、今回の収録曲を見ると、CD1(demo)とCD2(unreleased)に2バージョン収録されているので、おそらくエレキピアノ弾き語りバージョンも収録されているのではないかと思います。

 CD1の5曲目には、Spanish Is the Loving Tongue が入っていて、収録時間からすると、これも非公式に聴けたピアノ引き語りバージョンかと思われます。アルバム「ディラン」(コロンビアが勝手にアウトテイクを編集して発売したアルバム)に収録されたバージョンは、ディランの芸風からしたら冗談としか思えないようなストリングス付きのド派手なアレンジに仕上げられていますが、両者は唖然とするほど違いすぎます(訂正: 記憶違いでした。派手なコーラス付きの大袈裟なアレンジですがストリングスは付いていません)。圧倒的に素晴らしいピアノ弾き語りバージョンがやっと公式に聴けることになり、めでたしです。

●予告編ビデオや(怪しい方の)ブートで聴ける音源、あるいは4月の米レコードストア・デイズ用のシングル盤で聴けたエリック・アンダーソンの Thirsty Boots は、ディランのストレートで伸びやかなボーカルが素晴らしく、この時期の彼の歌に惚れ直してしまう感じ。ディランて、ヘタウマとか変な意味でなく、普通に歌上手い人(というか、上手く歌おうと思えばできる人(笑))ですよね。

●「セルフ・ポートレイト」と「ニュー・モーニング」以外の音源では、Minstrel Boy という曲が The Basement Tapes とクレジットされます。RS誌によるとベースメント・テープス期に出来ていた曲ということですが、大量に出回っているベースメント・テープス音源には見当たらない曲です。ワイト島のステージでは演奏されてる曲ですが、いったいどういう音源なんでしょうか。

●気が早い話ですが、RS誌は関係者の話としてvol.11以降のブートレッグ・シリーズのことにも触れていて、それによると「血の轍」、「ブロンド・オン・ブロンド」のセッションについては出す気満々みたいです。後者については、「聴けば皆、セッションの真のヒーローはピアノのポール・グリフィンと気付く」という意味深なお言葉が紹介されてます。

 また、ベースメント・テープスについても最高の音質に仕上げてボックスで出したいとのことです。あのプライベートな録音をブラッシュupすることって可能なんでしょうか?

 ブートレッグ・シリーズvol.11~13はその3つで決まりかなのかとも思うのですが、さてどうなりますか。

●ここのところ「セルフ・ポートレイト」をよく聴いているのですが、けっこう愛着が湧いてきました。この不思議なアルバムについては、上のRS誌の記事に興味深い話が載っているので、あらためてまた。

 下の写真はデラックス版。

Boot10


The Bootleg Series Vol. 10 Another Self Portrait (1969 - 1971)

-CD1-
1. "Went to See the Gypsy" (demo)
2 "In Search of Little Sadie" (without overdubs, Self Portrait)
3. "Pretty Saro" (unreleased, Self Portrait)
4. "Alberta #3" (alternate version, Self Portrait)
5. "Spanish Is the Loving Tongue" (unreleased, Self Portrait)
6. "Annie's Going to Sing Her Song" (unreleased, Self Portrait)
7. "Time Passes Slowly #1" (alternate version, New Morning)
8. "Only a Hobo" (unreleased, Greatest Hits II)
9. "Minstrel Boy" (unreleased, The Basement Tapes)
10. "I Threw It All Away" (alternate version, Nashville Skyline)
11. "Railroad Bill" (unreleased, Self Portrait)
12. "Thirsty Boots" (unreleased, Self Portrait)
13. "This Evening So Soon" (unreleased, Self Portrait)
14. "These Hands" (unreleased, Self Portrait)
15. "Little Sadie" (without overdubs, Self Portrait)
16. "House Carpenter" (unreleased, Self Portrait)
17. "All the Tired Horses" (without overdubs, Self Portrait)

-CD2-
1. "If Not For You" (alternate version, New Morning)
2. "Wallflower" (alternate version, 1971)
3. "Wigwam" (original version without overdubs, Self Portrait)
4. "Days of '49" (original version without overdubs, Self Portrait)
5. "Working on a Guru" (unreleased, New Morning)
6. "Country Pie" (alternate version, Nashville Skyline)
7. "I'll Be Your Baby Tonight" (Live With the Band, Isle Of Wight 1969)
8. "Highway 61 Revisited" (Live With the Band, Isle Of Wight 1969)
9. "Copper Kettle" (without overdubs, Self Portrait)
10. "Bring Me a Little Water" (unreleased, New Morning)
11. "Sign on the Window" (with orchestral overdubs, New Morning)
12. "Tattle O'Day" (unreleased, Self Portrait)
13. "If Dogs Run Free" (alternate version, New Morning)
14. "New Morning" (with horn section overdubs, New Morning)
15. "Went to See the Gypsy" (alternate version, New Morning)
16. "Belle Isle" (without overdubs, Self Portrait)
17. "Time Passes Slowly #2" (alternate version, New Morning)
18. "When I Paint My Masterpiece" (demo)

69年8月31日、ワイト島ライブ完全版(デラックス・エディションのみ)
1. "She Belongs to Me"
2. "I Threw It All Away"
3. "Maggie's Farm"
4. "Wild Mountain Thyme"
5. "It Ain't Me, Babe"
6. "To Ramona"/"Mr. Tambourine Man"
7. "I Dreamed I Saw St. Augustine"
8. "Lay Lady Lay"
9. "Highway 61 Revisited"
10. "One Too Many Mornings"
11. "I Pity the Poor Immigrant"
12. "Like a Rolling Stone"
13. "I'll Be Your Baby Tonight"
14. "Quinn the Eskimo (The Mighty Quinn)"
15. "Minstrel Boy"
16. "Rainy Day Women #12 & 35"

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Dylan」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。

「if not for you」のアウトテイクは良いですねー、楽しみです!
映像にはあんなにたっぷりとテープが見つかったように映っているのに、なんでわざわざ「All the Tired Horses」なんかを選ぶんでしょうか!アカペラでも有り難くないですよね。せっかくの収録時間がもったいない!

楽しみですけど、高すぎますねー

お久しぶりです。どこ行っちゃってたのか気になってました。
私も書いてませんでしたが。

All the tired horsesはオーバーダブなし、ってなってますが。あんなもんオーバーダブ除いても何もかわらんでしょって。笑

でも、この歌って当時のディランの世間に対するうんざり感を表す肝なんでしょうね。あるいはビックリするような音でも聞こえるのかな?

値段は高いですね。特に国内盤。
ファンなら皆ワイト島完全版聞きたいでしょうから。
vol.8みたいな売り方はもうしてこないとおもってたのでガックリです。

ワイト島は聴きたいので散財予定です。泣

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