サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

聴け!

無料ブログはココログ

index

« 2013年5月 | トップページ | 2013年7月 »

2013年6月の記事

2013.06.09

ボビー・ウィットロックの最初のソロ2作品がCDで再発

●ボビー・ウィットロックが Dunhill レーベルからリリースした最初のソロ・アルバム2作品(Bobby Whitlock と Raw Velvet)が 2 in 1 仕様のCDで再発されます。タイトルは、Where There's A Will, There's A Way/The ABC-Dunhill Recordings で、発売は6月24日。

Where There's a Will There's a Way: ABC-Dunhill Recordings[Original Recording Remastered, Import]
Where There's a Will There's a Way: ABC-Dunhill Recordings[Original Recording Remastered, Import]

 Dunhill レーベル発売のこの2作はずっとCD化から放置。Dunhill は現在ゲフィン傘下ですが、いくらボビーがスターじゃないからといって、ゲフィンは何やってたんでしょう。今回の発売もゲフィンではなく、Future Days Recording というサード・パーティーです。公式サイト内のページはこちら。CDは2 in1仕様ですが、アナログもちゃんと2枚別々に出ますので、蒐集家の方はどうぞ。

 例によって、ウィットロックの自伝に面白いことがたくさん書いてあるので、以下少々。

Bobby1st_2●ボビー・ウィットロック最初のソロ作 Bobby Whitlock は、未完に終わったドミノスのセカンド・アルバムの録音までのスケジュールの谷間に録音されたもので、録音は71年、ロンドンのオリンピック・スタジオ。プロデューサーはアンディ・ジョンズ。主要メンバーはボビーの他、ベースがクラウス・フォアマン、ドラムがジム・ゴードン。そこにハリスンやクラプトン、ブラムレット夫妻等がゲストで参加。

 ボビーは当初カール・レイドルにベースを頼んだそうですがスケジュールが合わず代わりにフォアマンが参加。数曲でベースはレイドルに代わり、ドラムもジム・ケルトナーに代わってます(ボビーはドミノスのドラマーにもジム・ケルトナーがご希望でした)。

 ボビーの自伝によると、ジョージとクラプトンが一緒に参加してるフルバンド編成の曲は全員一緒のライブ録りで、ホーン以外はオーバーダブをしてないとのこと。ボビーが A Game Called Life と The Scenery Has Slowly Changed で弾いている12弦ギターはクラプトンから借りた Zemaitisの12弦ギターだそうです(ブラインド・フェイスのレコーディングにも使われたこのギターはクリスティーズのオークションで売却。13万ポンド)

●ロンドン録音の1作目ですが、ボビーの自伝によれば、デラニー・ブラムレットにバック・ヴォーカルを吹き込んでもらうためにLAにテープを持って行った際に、デラニーがクラウス・フォアマンのベースを勝手に消去して自分のベースを録音してしまったそうで。幸いロンドンにあったバックアップ・コピーを使用してベース・パートの一部を元に戻したそうです。デラニーが消去したベースパートは、Hello L.A., Bye Bye Birmingham (2作目の Raw Velvet に収録)でクラプトンが弾いてるベース・パートも含まれていたとのこと。なんか、デラニーとボビーって仲良しなのか犬猿の仲なのかわからんです。そんなにデラニーに嫌なことされるなら近づかなきゃいいのに(笑)。

●71年に録音された最初のソロ作品は、ソロキャリアを約束されたはずのアトランティックからは発売を拒否され、陽の目を見たのは翌72年にダンヒルから発売されてから。さらにはガールフレンドだった(パティ・ボイドの妹の)ポーラ・ボイドをレコーディング中にプロデューサーのアンディ・ジョンズに寝取られた上に孕ませられるという男なら立ち直れないような仕打ちに見まわれてしまったボビーなのでした。ちなみ、ポーラ・ボイドは2008年に、アンディ・ジョンズは今年の4月に亡くなってます。

 ワイドショーねたで半端に長くなってしまったので、2作目の Raw Velvet についてはその気になったらまた書きます。

●ボビー・ウィットロックという人が傍系的な脇役にしかなれなかったのは聴く側の怠慢なのか、あるいは何かが決定的に欠けてたのか。おそらく後者なのでしょうけど。その理由を具体的に言葉で書くのは難しいです。下の発売元の動画中に、the most energetic sideman というクラプトンの褒め言葉が引用されてますが、褒め言葉であると同時にボビーの限界を冷酷に指摘した言葉でもあります。

 再発CDの表カバーはチープな感じですが、発売元のサイトには、remaster and repackage the greatest music you've never heard (but definitely should) とあり、動画の最後には、ビル・レヴェンソンやマーク・ロバーティの名がthanks 欄に出てくるので、やっつけ仕事のリイシューではなく、きちんとしたプロダクションのようです。上記リリース元サイトによると、オリジナル・テープからのCD化で、ボビーにインタビューしたライナーノーツや未発表写真からなる48頁のブックレット付き。

Where There's A Will, There's A Way:The ABC-Dunhill Recordings

1. Where There's a Will
2. Song for Paula
3. A Game Called Life
4. Country Life
5. A Day Without Jesus
6. Back In My Life Again
7. The Scenery Has Slowly Changed
8. I'd Rather Live The Straight Life
9. The Dreams of A Hobo
10. Back Home in England
11. Tell The Truth (以下、Raw Velvet)
12. Bustin' My Ass
13. Write You A Letter
14. Ease Your Pain
15. If You Ever
16. Hello L.A., Bye Bye Birmingham
17. You Came Along
18. Think About It
19. Satisfied
20. Dearest I Wonder
21. Start All Over

2013.06.02

オールマンの Brothers and Sisters 40周年記念盤が6月にリリース

●オールマン・ブラザース・バンドのBrothers and Sistersの40周年記念盤が6月25日にリリースされます。私は最近知りましたがオールマン党の方はとっくに知ってたんでしょうか。主任プロデュースはビル・レヴェンソン。

Brothers & Sisters 40th Anniversary Super Deluxe Edition
Brothers & Sisters 40th Anniversary Super Deluxe Edition

●この手の記念盤の常で、通常版から一番でかいスーパー・デラックス・エディションまでの3種あり。アナログ入れると4種でリリース。スーパー・デラックス・エディションは、本編1CD、アウトテイク、ジャム、リハーサル1CD、73年9月26日のSF、ウィンターランド公演のライブ2CDの4CDです。

●ウィンターランド公演は有料化されて誰でも自由に聴けなくなってしまったConcert Vaultでも公開されてる音源ですが、CV公開分はラストのWhipping Postが欠けているのに対し、リリースされるCDではWPを含む完全版のようです。ブートでも出ているのかもしれませんが私は持っていません。

●アウトテイク、ジャム、リハーサル音源は、全9曲中 Brothers and Sisters 収録曲は Wasted Words と Southbound だけというのがちょっと不思議。亡くなったデュアンがまったく不参加で作られた初のアルバム Brothers and Sisters はご存知のようにディッキー・ベッツ色がかなり強くなっていて、7曲のうち彼の曲が4曲を占めてます。まさかベッツに印税やるのは嫌だからベッツの曲は外したとか。あわわわ。でも Southbound は入ってますから、優しいグレッグに限ってそんなことはしないと思いますよ。

 Jessica や Rambling Man のリハやアウトテイクが入っていれば、先ごろ来日したレス・デューデックもプレイしてるはずなんですが。その辺は音源の選択に微妙に影響してるのかもしれません。Wasted Words はリハーサル音源ですが、ベースはレコーディングの途中で亡くなってしまった(そのため、本編では Wasted Words と Ramblin' Man だけプレイしてる)ベリー・オークリーが弾いているのでしょうか。

●ディッキー・ベッツは6月に来日して東京では全3日間6公演やります(6/27、28、30)。当初のスケジュールから中1日置いて公演が追加されたので売れ行きは良かったんだと思います。ちょうど、この40周年盤が出てすぐなので親父どもは散財して盛り上がってください。私も行けるよう日々精進してます。でもサイン会でこのアルバム見せてベッツに嫌な顔されても責任は持ちかねます。

●Disc2 以降の内容は以下のとおりです。ウィンターランド音源は、One Way Out が アンソロジー Dreams に、Wasted Words、Ramblin' Man、Southbound、Liz Reed の4曲がライブ盤 Wipe the Windows, Check the Oil, Dollar Gas に入ってましたが、その他は初出。ベースはラマー・ウィリアムズ、キーボードにチェック・リーヴェルが参加してます。

Disc2
1. Wasted Words (Rehearsal)
2. Trouble No More (Rehearsal)
3. Southbound (Instrumental Outtake)
4. One Way Out (Rehearsal)
5. I'm Gonna Move To The Outskirts Of Town (Rehearsal)
6. Done Somebody Wrong (Rehearsal)
7. Double Cross (Outtake)
8. Early Morning Blues (Outtake)
9. A Minor Jam (Studio Jam)

Disc3 (Live At Winterland September 26, 1973)
1. Introduction by Bill Graham
2. Wasted Words
3. Done Somebody Wrong
4. One Way Out
5. Stormy Monday
6. Midnight Rider
7. Ramblin' Man
8. In Memory Of Elizabeth Reed
9. Statesboro Blues
10. Come And Go Blues

Disc4 (Live At Winterland September 26, 1973)
1. Southbound
2. Jessica
3. You Don't Love Me
4. Les Brers In A Minor (with drum solo)
5. Blue Sky
6. Trouble No More
7. Whipping Post

« 2013年5月 | トップページ | 2013年7月 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

アルバム(作ってみました)