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2013年2月の記事

2013.02.23

デュアン・オールマン参加セッション、サム・サムディオの Sam, Hard and Heavy が初CD化

●デュアン・オールマンが録音の一部に参加してる、サム・サムディオ(Sam Samudio)の1971年アトランティック・レコード作品 Sam, Hard and Heavy が初めてCDになりました。

Sam, Hard and Heavy
Sam, Hard and Heavy

 リリースしたのは Real Gone Music という会社ですが、制作はライノが担当してます。当然アトランティックから正規にライセンスを取っていて、レーベル面のデザインはアトランティック・レコード仕様。自分はアナログ盤は持ってないので通しでちゃんと聴くのは初めてです。

●60年代初期から活動してるというメキシコ系アメリカ人ロック歌手のサム・サムディオという人の過去の作品やバイオを自分は何も知らないのにこのアルバムに興味を持つ理由は、ほとんどの人と同じく、一部の曲にデュアン・オールマンが参加してるからです。デュアンが聴けるのは Relativity、Going Upstaires の2曲の他、ドブロを弾いてるもののシングル盤でしか聴けなかった ボーナス・トラックの Me and Bobby McGee 含め計3曲。

●このアルバムに興味を持つ理由はもう一つ。録音が、1970年にレイラを録音していたデレク&ザ・ドミノスと同じマイアミのクライテリア・スタジオだということで、録音時期も被ってます(マッスル・ショールズ録音と紹介されることがありますが違います)。ただし、録音日の詳細データーは不明。ドミノスの録音にも参加してたデュアンが、いつこの録音に参加したのか謎。

 プロデューサーはトム・ダウドでつまり二股。ウィットロックの自伝によると、トムは、クライテリアでドミノスとサムのスタジオを行ったり来たりしてたそうです。

(追記:3月にリリースされたデュアン・オールマンのアンソロジー・ボックス Skydog Retrospective 付属のブックレットによると、デュアン参加の3曲の録音データは6月15日と9月2日でした。9月2日分については、ドミノスのレコーディング時期と一致しているので、デュアンはサムとドミノスそれぞれの録音にかけもちで参加したと思われます)

●収録曲に Key to The Highway が入ってますが、同じくウィットロックの自伝によると、サムがこの曲をやってるのを知ったドミノスの連中が、じゃあ俺たちもやってみないか、ということでドミノスもやったそうです。ドミノスがテープを回さずに演奏を始めてしまい、トム・ダウドが吹っ飛んできて、レコーダーを回し始めたという逸話(だから頭がフェイド・イン)は、ウィットロックの自伝が出た時にこちらに書きました。

 ちなみに同曲の両者の演奏は全然違います(笑)

●Bobby McGee は、クリストオファソンとも、ジャニスとも、デッドとも違う雰囲気で、ストレートなカバーとは異なった面白さ。Bobby McGee以外の2曲で、デュアンのスライドはうなりまくってます。とくに Relativity。ただし、デュアンだけ聴ければいいという人は、今度出るデュアン・ボックスに3曲とも入ってるので買う必要はありません(笑)。

●おおまかなカテゴリーとしてはスワンプ系で、サムの泥臭い味のある歌が聴けます。ブルース系の曲もいくつかやっていて、Key to The Highwayはちょっとリヴォン・ヘルムに似た感じの声で歌ってます。

 けして天下の名盤というわけではないと思いますが、ディキシー・フライアーズ(The Dixie Flyers)の名手達がバックを務め、スタックスのメンフィス・ホーンズ、名コーラス隊スウィート・インスピレーションズが参加した聞き応えのある佳作ですので、興味のある方はどうぞ。芽瑠璃堂というショップのサイトでサンプル音源が聴けます。

●ちなみに、本作は72年のグラミー賞最優秀アルバム解説賞(Best Album Notes)を受賞してます。最優秀アルバムじゃなく、最優秀解説。対象は本CDにも掲載されてるサムの長文詩です。

2013.02.08

リヴォン・ヘルムのトリビュート公演 Love for Levon の映像が3月にリリース

●2012年10月3日に、ニュージャージの Izod Center で行われた、リヴォン・ヘルムのトリビュート公演の映像が3月に公式発売されます。発売はTime Life Records

 コンサートの趣旨は、リヴォン追悼はもちろん、ウッドストックにある、リヴォン晩年の活動 Midnight Ramble の会場の運営を支援(Benefit to save the barn)することも含まれています。コンサートの公式サイトはこちら

Love for Levon: A Benefit to Save the Barn [Blu-ray] [Import]
Love for Levon: A Benefit to Save the Barn [Blu-ray] [Import]

 上のはブルーレイ2枚、CD2枚の4枚組版です。

●派手な活動とは無縁だったリヴォン追悼らしく、あまりメディアに派手に取り上げられなかった公演で、ディランもロビーも出てませんが出演者はなかなか豪華。大御所アラン・トゥーサンをはじめ、僚友ガース・ハドソン、ABBからグレッグとウォーレン、ジョン・ハイアット、ジョン・メイヤー、メイヴィス・ステイプルズ、ブルース・ホーンスビー、ロジャー・ウォーターズ、マイ・モーニング・ジャケット、親父が出ないならと(笑)ジェイコブ・ディラン等々。実力者がずらり。これだけの人が揃ってしまうことにリヴォン・ヘルムという人の人柄を偲ばせます。

 音楽ディレクターを努めたのはドン・ウォズとラリー・キャンベルで、2人はハウス・バンドのメンバーとして参加してます。

●Youtubeにたくさん上がっている客撮り映像を見るだけでも結構楽しめます。マイ・モーニング・ジャケットのような若いバンドが、It Makes No Difference をレパートリー入れてちゃんと演奏してるのを見るのは単純にうれしいもので。多くの曲でお客さんが一緒に歌ってるのもいいなあ。

 リヴォンとロビーの関係が最後まで難しかったとしても、歌われてる多くの曲の作者ロビー・ロバートソンの曲の素晴らしさもあらためて実感させられます。

●当夜のレポとセットは、WCBSFMのこのページで見れます。

●10日行われるグラミー賞授賞式では、T-ボーン・バーネットの監督の下、メイヴィス・ステイプルズ、エルトン・ジョン、ザック・ブラウン、マムフォード・アンド・サンズ、ブリタニー・ハワード(アラバマ・シェイクス)が参加したリヴォンへのトリビュート演奏があるそうです。

2013.02.03

デレク&ザ・ドミノスの70年8月マーキー音源について

●最近、デレク&ザ・ドミノスが70年8月11日に、ロンドンのマーキー(Marquee)で行った公演の音源が、音に改良を施されてファイル共有サイトに上がりました。音源はここでseedされてます(要利用登録)。音源提供者は不本意でしょうけど、早くも複数のブートになってます。

●この音源自体は比較的良く知られたものだと思うのですが、今回はかなり聴きやすい音質に改善されていて一瞬別ソースじゃないかと思ったくらい。ギター、ヴォーカルがシャープな音質に生まれ変わってます。もちろん、あくまで当時の機材によるプライベート録音にしては、という留保が付きますが。

Rollitover 自分の従来聴いていた音源(左写真)では各パートがどんよりとボヤけた音で、モノラルなのに左右の出力バランスが均質でないため音が左に寄ってるという代物でしたが、こういう音質に生まれ変わらせてくれた方に感謝。これだけ聴きやすいと記録の確認ではなく、演奏を聴くという気持ちで味わえます。

●作業者の情報によると、この録音のマスターはUher社の5インチのオープンリール。新音源はそこからダビングした1stジェネレーションのカセット・テープが元になってるそうです。レイラの40周年版が出た時に、プロデューサーのレヴェンソンが、Marqueeと書かれたテープ箱(のコピー)を見たことがあると語ってましたが(こちらの(12)に書きました)、この5インチリールなのではないでしょうか。

●8月1日にロンドン郊外のラウンドハウスという会場からスタートし、22日まで13公演行われたたドミノス最初のツアーですが、当初1回の予定がチケット完売により1日2公演になったのが8月11日のマーキー公演。ここでも2公演分聴けます。ただし、演奏時間が短く、音源の残っている14日のモルヴァーン公演、18日のボーンマス公演の演奏曲数が8、9曲であることを考えるとフルセットではないのかなという気がします(あるいは2公演による短縮セット)

 まだグループの活動最初期のため、ドミノスのオリジナルの持ち歌は Anyday とTell The Truth だけで、あとはクラプトンのソロアルバムの曲とカバー。後にドミノスとしての演奏レパートリーからは落ちてしまったウィットロックの曲 Country Life が演奏されてるのも面白いです。

●1stセットの1曲目 Roll It Over のイントロ部の即興的なソロ部分から、クリーム時代に戻ったかのような刺すような挑発的な演奏。演奏全体を通じてクラプトンのヴォーカルが下品スレスレにシャウト、吠えまくってます。Anyday の I'll see your smile の箇所の歌い方とかドミノスのスタジオ録音からは考えられないような歌いっぷり。これが歌うの嫌がってた気弱な人の歌でしょうか。あるいは変な物質でも体内に注入してるとか。

 それはともかく、トレモロやベンドの鋭さとか、使用楽器の違いにも負うところが大きいのでしょうけれど(後述のようにレスポール使ってます)、公式盤で聴ける10月のフィルモア・イーストのライブ演奏とは演奏の傾向がかなり違っていて、ドミノスも最初期はこういう演奏をしていたという貴重な記録です。

 2ndショーで、「偉大なジミ・ヘンドリックスに捧げます」と言ってジミの Little Wing をやってますが、この日から一月ほど後にジミが亡くなってることを思うと(9月18日死去)、聴いていてやはり感傷的な気持ちになります。
(余談ですが、ジミが亡くなった日のクラプトンとウィットロックの行動の記憶は、それぞれの自伝で微妙に食い違ってます)

●当時の貴重な回想話がたくさん出てくるウィットロックの自伝ですが、このUKツアーの面白い話はそれほど出てきません。初日の演奏中に客の喧嘩が始まって演奏を止めさせられたとか、ある会場のショーで車の故障のためボビーが遅刻、会場に着いたときには演奏はすでに始まっていてあわてて客席から舞台に上がった(笑)とかいうトホホ話ばかり。ただし、遅刻時にボビー抜きで Sunshine of Your Love を演奏していたというのはへーって感じでした。

●ウィットロックの自伝には、マーキー公演時の貴重な写真が2枚載っていて(下写真)、ロバーティの序文によると自伝のために撮影者が提供してくれたものだそうです。タンクトップ姿でレスポール・スペシャルというギターを弾く珍しいクラプトンの写真ですが、さっそくブートレッグに流用されてます。

Bobby_marquee_2

 この日の写真にはデラニー&ボニーのツアーでもよく使っていた黒いレスポールを弾いている写真も残ってますが、ギターに詳しい友人達の審議によると、1stショーがレスポール・スペシャル、2ndショーが黒レスポールを使っているのではないか、ということです(marsさん、Slunkyさん、ありがとう)

Dominos_marquee●元の音源はピッチが少し高いということで、ピッチ補正したというブートも買ってみましたが(左写真。Hot August Night - Mid Valley 723)、それでもクラプトンのヴォーカルは甲高く聞こえます。私は絶対音感はないですが、耳に自信のある方どうでしょう。

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