クラプトンの Slowhand 35周年版から未発表曲 Looking at the Rain が先行公開
●12月にリリースされるクラプトンの Slowhand 発売35周年記念版ですが、未発表曲の1曲 Looking at the Rain が聴けるようになりました。こちらのサイトでどうぞ。
Where's Eric でラジオ局用に配信が始まりましたと報じられてから、あっという間。ラジオにへばりついてるわけにはいかないので、固定リンクのweb上で聴けるのはありがたいです。
●聴ける Looking at the Rain は、マーク・ロバーティの The Complete Recording Sessions によれば、77年の5月6日に録音されてます。
ゴードン・ライトフットのカバー曲ですが、歌い方がライトフット本人に似てる感じながら、重い声の印象があるライトフットよりさらに重く太い感じ(友人によるとキーはライトフットより半音高いそうです)。ラフではないんですが、本番テイクというには何か足りない印象です。
ロバーティ本には、Slowhand 用に録音された曲について、何テイク録音されたか記載があり、今回蔵出しされる他の未発表曲 Stars, Strays and Ashtrays は計7テイクが録られているのに、この曲については複数テイク録音された旨の記載がありません。もしかしたら Looking at the Rain のヴォーカルはワン・テイクしかないのかもしれません。
Slowhand 収録で、完全に古典化した大のろけラブラヴ曲 Wonderful Tonight の真逆のようなほろ苦い別れの歌というのが興味深いですが、個人的にはアルバムから落ちてもやむなしの出来かなと思います。
●ソロ後、タルサ陣をバックに活動してた時期の作品としてはベストとする人も多い人気作の Slowhand ですが、個人的にはそれほど好きではなく、むしろ枯れ切った印象のある Backless の方が聴く機会は多いです。
なので、リリースされる35周年版の中で一番素材が詰まってる豪華セットの内容を見てもあまり食指が動かないというのが正直なところなのですけど。例によってデカいし。
蔵出し度の高いライブ音源(77年4月28日ハマースミス・オデオン公演。全曲収録のブートあり)は、多くの人が指摘してるように、内容が Slowhand 発表後のツアーのものではなく、前作 No Reason to Cry のツアーのもので Slowhand 収録曲は聴けません(例外は Alberta で35周年版でスタジオ・ヴァージョンが蔵出し)。録音時期が非常に近い(ハマースミス公演の4日後に録音セッション開始)というだけ。酔っ払ってるし(笑)。
普通なら、Slowhand からのセットがたっぷり聴ける、ファンには知られた78年2月11日のサンタモニカ公演(一部公式発表済み。ラジオ番組キングビスキット・フラワー・アワー音源)か、ロバーティ本に記載のある3月21日のジョージア州、サバナ公演を出すのが筋ではありませんか、プロデューサーさん。
●と、他にも不満垂れたらキリがないのですが、食指が動かないと言いつつ、とりあえず一番デカイのを買っておきました。完全に鴨。
« ジョン・レノンがクラプトンに宛てた手紙がオークション出品 | トップページ | ジョナサン・デミ監督作品、Neil Young Journeys を見る »
「Clapton」カテゴリの記事
- クラプトンの06/07ツアーから、J.J.ケイル参加のサン・ディエゴ公演のライブ盤が正式発売(2016.08.08)
- クラプトンの最後の?アルバートホール連続公演終わる(2015.05.30)
- UNCUT誌8月号のクラプトン・インタビュー その2(2014.08.19)
- UNCUT誌8月号のクラプトン・インタビュー(2014.08.17)
- クラプトンの2014年中東・アジアツアーのドキュメンタリー Planes, Trains And Eric が11月に発売(2014.08.07)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
« ジョン・レノンがクラプトンに宛てた手紙がオークション出品 | トップページ | ジョナサン・デミ監督作品、Neil Young Journeys を見る »
「Looking at the Rain」は、たしかに本番テイクというには何か足りない印象です。
個人的にはメチャ大興奮してしまいましたが、話題にならないのはそのひとつかも。
そして、私も気になったのが、ロバーティ本からの数多くの別テイクです。
今回発表される3曲の未発表曲はもちろんですが、別テイクも聴いてみたかった!!
さらに、「Be Bop And Holl」という曲名もありますよね。今回も闇の中の曲です。
表記違いで、これはジーン・ヴィンセントのカバーに思ってるのですが???。。。
なんにしても、35周年記念版は、何か足りない印象ですよね。
それにしても、SatoさんがSlowhandよりBacklessなのが、個人的には興味深い!笑
投稿: Slunky | 2012.11.17 22:27
Looking at the Rainが聴きながら、東京はずっと大雨。おまけに17日はゴードン・ライトフット74回目の誕生日。
とても偶然とは思えません。(^^)
Be bop and hollaはSlunkyさんの想像通りヴィンセントのカバーか、お遊びの替え歌みたいなものなのかもしれないですね。ちなみに、Be bop and hollaで検索したらアンディ・フェアウェザーロウがいっぱい出てきてビックリ。
自分もテイク違いを聴いて見たかったです。うーん、残念。
Backlessの方を好む理由は自分でも良くわかりません。録音場所もプロデューサーも同じなんですけどね。Backlessの方がよりリラックス感があってシンプルなところに惹かれるのかな。
Slowhand、久々に聴きましたがタルサ・バンド良いです。オールディカーのドラムとか最高。これはバックバンドではなくて一つのグループです!
投稿: Sato | 2012.11.18 00:16
雨の日の誕生日、ほんと偶然とは思えませんよね(^o^)
アンディのBe bopは、たしか76年発表。これをECがカバーしてたらスゴイよね?
さらに、この曲がECのオリジナル・ナンバーだとしたら、もっともっと興味深い♪
Slowhandというか、77年は、やはりタルサ・バンドのひとつの頂点に感じています。
で、これから聴ける未発表曲は置いといて、何か足りない印象と評価できるものの、
「Looking at the Rain」は、私にとって、今のところ本年度のベスト 1です(^^;ヾ
投稿: Slunky | 2012.11.18 01:03