ヒューバート・サムリン追悼コンサート Howlin' for Hubert 開かれる
●2月24日にNY、アポロ・シアターで開催されました。豪華すぎる出演者は下の主催者のリンクから。ショーの模様はこちらや、こちら。
このイベントのニュースが非公式に伝わったのが1月後半、具体的な内容が公式に発表されたのは1月末という慌ただしさでしたが、ちゃんと開催されました。
サムリンと関係が深いハウリン・ウルフはもちろん、マディ・ウォーターズですらこれほど大規模な追悼公演は開かれていないので不思議だったのですが、このショー、Jazz Foundation of America (JFA)という団体への寄付を目的としたショーでした。チケットは150USD-1000USD。
●JFAのサイトによると、20年以上の歴史を持つというこの団体は、ジャズ、ブルーズ系ミュージシャンに対する経済、医療、住居面での援助や法的な支援を行ってきたということで、ミュージシャン達が音楽で多くのものを与えたくれたのだから、彼らが困難な生活を送らないですむよう援助していくというのがJFAの趣旨であると書かれてます。
実際、サムリンの葬儀費用はミック・ジャガーとキース・リチャーズが負担したそうですから(報道はこちら)、サムリンとて、そうした事情とは無縁では無かったことを考えると、自分はお気楽に音楽だけ聴いてる立場ではありますが、複雑な気持ちにさせられます。
●すでにオーディエンス・ソースが聴けて、それによると(dimeのログインが必要です)、コンサートは2部構成で、オープニングはクラプトンとジェームス・コットンによる Key To The Highway。各ミュージシャンを紹介しながらそれぞれ1、2曲(時にゲストが加わりながら)という感じで進行。2部の後の方に出た大物さん(バディ・ガイ、クラプトン、キース・リチャーズ)は曲数は多め。最後は出演者総出の大フィナーレが2曲。
●まだ、ながらでさっと聴いただけですが、正味3時間半を超えるショーでも聴いてて飽きないのは、ブルーズという音楽が持ってるシンプルな良さかなと。フィナーレの Wang Dang Doodle なんていかにもリハ無しの荒っぽさですけど、ジワジワ効いてくる感じはこの音楽の醍醐味です。当初伝えられたDr.ジョンはどこにいるんでしょう?(出演せず?)。あまりブルーズという感じのしないエルヴィス・コステロですが、演ってる Commit A Crime を聴くとなかなかカッコいいです。
バディ・ガイのフチクチはもう貫禄。相変わらず色物ぽいですが。バディのセットでカッコいいギター弾いてる Quinn Sullivan という人は、去年バディのサポートでデビュー作を出した人だそうです。なんと1999年生まれの12才!
Shake For Me の最初のソロの2人目はクラプトンですが、バッキングの延長みたいなサラッとしたソロ弾くとほんと上手いですね。
各セットのパーソネルは音源だけでは今ひとつ不明確ですが、出演者リストから想像してみるのも逆に楽しいかも。
●ハウス・バンドが付いていて、バンマスはスティーブ・ジョーダン。この人、モータウンのバックバンドに対するトリビュート映画 Standing in the Shadows of Motown のハウスバンドでもディレクター扱いでした。リーダー的な信頼のある人なんでしょうね。
●映像で見たいところですが撮影はなかった模様。Youtubeにはちょこちょこ断片的に上がって、こちらはフィナーレの Wang Dang Doodle。コステロの弾いてるゴールドのレスポールはサムリンのギターかも。
ニューヨークはいいな。
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