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2011年3月の記事

2011.03.21

ビル・レヴェンソン、レイラ40周年記念盤について語る

●4月に発売されるドミノスのレイラ40周年記念盤について、プロデューサーのビル・レヴェンソンがWhere's Eric 誌に語ったインタビューが同誌のWeb版に先行公開されました。

●以下、その要約です。

(1) レイラ(アルバム)のマルティ・トラック・マスターは、Crossroads Box製作が最終段階に入った時に NY の Sterling Sound で旅行用カバンの中から発見されるまで所在がわからなかった。Boxの作業終盤だったため Layla にだけ使用。その後、フル活用して20th記念盤を製作した。

(2) 40th盤は20th盤とはまったく別の意図で製作。20th盤は70年9月のレイラ・セッションに焦点を絞ったもので、40th盤は70年から71年にかけてのバンドの活動に焦点を当てたもの。レイラのアルバム自体に焦点を当てたものではなく、スペクター・セッションから2ndアルバムまでのバンドの活動を総括するもの。

(3) In Concert はリマスターのみ。ミキシングはオリジナルのまま。

(4) LPに使用したテープはUKミックスで、CDに使用したテープはUSミックス。LP用のテープはポリドールUKにあった状態の良いものを使いロンドンでカッティングした。UK盤LPに使用されたテープの日付は70年9月29日で、US盤LP用のテープの日付は10月第1週。その間に Layla, Tell The Truth(あるいは他の数曲も)は手直しされた。両者の音の質感は違う。

(5) ブックレット収録のアシュレイ・カーンとデレク・トラックスの対談はとても興味深いもの。

(6) スペクター・セッションのTell The Truth / Roll It Over は、オリジナル・ミックス、Crossroads Box 用ミックス、新たに施したミックスの3つを比べた結果、Crossroads Box 用ミックスがベストと判断、それを使用した。

(7) Roll It Over のデータには、ドミノスのメンバー以外に、デイブ・メイスンとジョージ・ハリスンの名がある。

(8) ジョニー・キャッシュ・ショー音源はソニーからライセンスを得て新リミックス。未放送分も含む4曲収録。

(9) 2ndアルバムのリミックスは、当時レコーディングに関わったアンディ・ジョンズが担当。新たに追加された Got To Get Better In A Little While は、未完成だった音源にボビー・ウィットロックのボーカルとキーボートを加えてリミックス。どう処理すべきか Crossroads Box 製作時から懸案だったが、今回ボビーにテープを送り彼がオーバーダブ用に音源を作成。最終的には全体の音源といっしょにジョンズがLAで仕上げた。

(10) クラプトンは今回の作業にまったく関わっていない。

(11) クライテリアでのジャム音源は98%がた20th盤に収録済み。音源のすべての部分が聴かれるべきだとは思わない。2ndアルバム用の音源は曲単位で使用するのが基本姿勢。完成されたかそれに近い曲のみを使用し、ジャム音源は Got To Get Betterに使用した例外をのぞき除外した。ボーカルがない音源や曲の構造が出来ていない音源は、興味深いがあくまでバッキングトラックに過ぎないので除外した。その判断はCrossroads Box製作時と変わらない。

(12) ドミノスのライブ音源は残念ながら他に存在しない。ブート音源を使用するとの考えもあったがサウンドが制作上のスタンダードに満たないので止めた。以前にlive at the Marqueeと書かれたテープ箱のコピーを見つけ、それにはトラック・リストと日付も記載されていて、真正なライブ録音のように思えたが、現在までにテープは見つけられていない。

●と、非常に興味深いものでした。あの素晴らしいマーキーのライブ音源があるかも知れないとは驚きです。レヴェンソンの写真は初めて見たのですが、お茶目なオジサンという感じで、想像していたマニアックな求道者という感じはまったくないんですね。

 40周年記念盤(super-deluxe edition)の全トラック・リストはこちらで。当盤のパッケージが立体的にわかる動画もあります。

 いつか、Derek and The Dominosu Live at The Marquee のテープが発見されることを祈ります。

Layla40

2011.03.18

テデスキ・トラックス・バンドが6月にアルバム Revelator 発売

●便宜的に、デレク&スーザン・バンドとか呼ばれてきた、デレク・トラックスとスーザン・テデスキの夫婦バンドの正式名称が、テデスキ・トラックス・バンドになり、6月7日にアルバム Revelator(暴露、啓示)が発売されるそうです。

Revelator
Revelator

公式サイトでニュースレター購読の登録をすると、Bound For Glory というアルバム収録曲のmp3を無料でダウンロード可能です(最初のメール内にリンクあり)。

2011.03.17

ベルリン・フィルから日本の人たちへのメッセージ

主席指揮者サー・サイモン・ラトルと第1ヴァイオリンのセバスティアン・ヘーシュです。


2011.03.14

こんな時でも音楽を聴いた / ティーレマンの「ミサ・ソレムニス」

●少し前にUKから届いたブルーレイ。日曜夜にようやく視聴。金曜以来、まったく音楽を聴いていなかったのだけど。

Missasole_thieleman_skd_2●クリスティアン・ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン。2010年2月13日に彼らの本拠地ゼンパーオーパーで行われた、ドレスデン爆撃戦没者追悼演奏会のライブ。ディスクの詳細はこのあたりで。

 ティーレマンのいつもの音楽通り、力ずく、ごり押すような部分は皆無、全体がほとんど完璧な設計図の下に冷静に進行していく感じ。絶叫調になりがちな Gloria、Credo ですら、バランス良く、響きの純度の高さを保ったまま進む。シュターツカベレ・ドレスデンの出す、刺激的とはかけ離れた響きの素晴らしさにもあらためて驚く。こんな室内楽的な透明感に溢れたミサ・ソレを聴いたのは初めて。

●会場にはゴルバチョフ元ソビエト大統領の姿。追悼演奏会なので、指揮者、歌手が登場しても拍手はなし。終演後の拍手もなし。終演後はしばらくの黙祷後、演奏者も聴衆も退席。

 発売は先のティーレマン/ウィーン・フィルのベートーヴェン全集と同じく C Major で製作はユニテル。日本語字幕が出るのもベト全と同じ。Amazon UK で送料込み18ポンドちょっと。



●数え切れない数の犠牲者、被災者がいらっしゃる中、職場に一夜缶詰にされ、満員の始発で土曜朝帰宅という、どうでもよい程度の不具合に見舞われただけの私は、帰宅後、来週行く予定だったコンサートのことを考えた。19日のミューザ川崎でのチェコ・フィルはホールの天井が崩落したため中止。17日のハーディング、新日フィル公演は前日に決定の模様(中止になりました)。

●「こういう時期にコンサートやるなんて不謹慎」という意見も見た。

 私は被災とはまったくかけ離れた立場のただのお目出度い人間。けれど、自分はどんな辛い時でも音楽が聴けたからこそ生きて来れたと思う。満員電車の中で癒され、心がズタズタに引き裂かれて眠れない夜も癒され、何の希望も見えない時でも音楽を聴いた瞬間にポジティブな気持ちになったり。そうして生きてきた。今の私の状況は被災とはまったくかけ離れたものだけれど。

●音楽家というのは、そういう喜びを人々に与えることを生業としてきた人たち。それが、ある日、「今お前達が仕事をするのは不謹慎だ」と言われる。もしその言葉が正しいなら、いつから演奏家は音楽を奏でるという仕事をすることが許されるのだろう。それは誰が決めるのだろう。批判があることは承知している。コンサートを成り立たせるための最低限の物理的な条件もあるだろう。でも、こんな時だって人間は音楽ができるんだ、という姿を私は見たい。

●フルトヴェングラーは戦火の最中にも指揮をしたし、ウィーン・フィルは砲撃音が聞こえる中でも定期演奏会をした。新響も終戦の半年前までは定期演奏会を続けた。もちろん悲惨な自然災害と戦争はまったく同じではないけれど。

●昨夜寝る前に、もしや自粛中かなと思って見たCS局のエロチャンネルが、平常運行でガンガン放映中なのを見て、これで良いと思った。もちろん電気は貴重だ。でも、快楽の喜びがあるからこそ生きていられるのが人間だと思う。自粛なんてことにはなりませんように。

●こんな時でも私は音楽を聴いた。

2011.03.11

地震で家に帰れません

●とりあえず、私も家族も無事です。

 すごい地震でした。都内のビル6階にいましたが、こんな揺れは私の人生のなかで初めて。ビルが倒壊するのでは、と一瞬頭をよぎりました。揺れている間の恐怖。しかもあんな長い揺れ。

●電車がストップしてるんで、職場に缶詰中。ホテルも満杯。まあ、最悪、ここで夜明かしです。近所の飲食店はどこも満杯。コンビニの食糧もお菓子以外は売り切れ。

 とりあえずカップラーメンで空腹しのぎ。職場でカップラーメン食ったの初めて。

Quake_2

●みなさんが無事でありますように。

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