Albert King with Stevie Ray Vaughan in Session がDVD付で再発
●1983年12月6日に、カナダ、オンタリオ州ハミルトンのCHCHスタジオで行われたTV番組用セッションの録音がスタックスから再発。
CDとDVDの2枚組で、DVDだけでも90分近くあるのでかなりお買い得。DVD単体でも出ました(リージョンはオール)。
●この映像、自分はYoutubeで見たことがあるだけだったのですが、今回のDVDは27年前のビデオとしては画質は上々。
軽く力抜き気味に淡々と始まる Born Under A Bad Sign から十分素晴らしいですが、SRVのギターは2曲目 Texas Flood からすでに火を噴いていて、それを見つめるアルバート・キングのニターっとした顔。
後半、ソロを弾きまくるSRVを Play On! Play On! と煽りたてたと思ったら、おもむろにポケットから取り出したヤスリで爪を研ぎ出すわ(笑)。曲の途中からパイプ吹かし出したり(笑)。
83年はSRVが最初のアルバム Texas Flood を出した年ですが、このセッションを聴いても彼のギターはすでに圧倒的。もちろんこの日のアルバート・キングも。Overall Junction なんてすんごいソロ弾いてます。
SRVのギターリストとしての技量を知らなかったアルバートは当初共演を嫌がったそうですが、ここではそんな雰囲気は皆無。SRVに対するアルバートの父親のような態度が非常に印象的。SRVが凄いソロを連発すると「あははは」「がははは」「いひひ」とかお下劣に喜んでます。
CDもDVDも、アンプから出た音を未加工でそのまま収録したような2人のギター音が素晴らしく、それを聴いてるだけで体が溶けそう。
●自分がアルバート・キングのギターに強く惹かれるようになったのはほんの最近で、正直、アルバート・キングという人をろくに聞き込んでもいないわけですが。
きっかけは、クラプトン・バンドでソロを取るドイル・ブラムホール(左利きで、右利き用ギターを弦をそのままにして弾くのも同じ)がいかにアルバートに負ってるかを語ってくれた知人の言葉を聞いて以来。たしかに、スロー・ブルースで頻発する三連符で始まる特徴的なフレーズなどはアルバートまんま。
このアルバムの解説文はいきなり、「アルバート・キングは偉大さに相応しいだけの認知を一般から受けることはなかった。彼はB.B.キングの影のような存在だった」で始まりますが、ロック・ギターリストに与えたとされる影響力の大きさの一方で、彼の存在をそうさせたものって何なのでしょう。ブルーズ・ファンからは何を今さらと怒られそうですが。
●気の利いたようなカメラワークなど全くなくギミックとは無縁。狭いスタジオの中でミュージシャンのピュアな魂だけがぶつかり合うような素晴らしさ。ギター好きでこれを聴かない(見ない)のはヤバイかも。
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コメント
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最近私が勝手に想像しているSatoさん像(爆)とは違うモノを採り上げていますね!
次は何かな~!
投稿: U.M.A. | 2010.11.11 21:54
お仕事具合いかがですか。
想像されてる私って何だろう・・・
まあ世の中語れないこともありますから(笑)。
次は平凡なネタですよ。もう適当に書きましたが、念のためもう一回見てます。
意外と買う物が多くて虫の息、の秋でした。
投稿: Sato | 2010.11.12 00:01