フィル・コリンズのモータウン・カバー集 Going Back
●特にジェネシス、フィル・コリンズのファンというわけではないのですが、面白そうなので買ってみました。と言っても、ジェネシスやプログレ系が好きな人はむしろ買わんのかもしれませんが。
●カバー曲中、多く取り上げてるのがマーサ&ザ・バンデラス(5曲)、ついでS.ワンダー(4曲)、テンプテーションズ(4曲)。他に、ミラクルズ、フォー・トップス、マーヴィン・ゲイ、シュープリームスという感じです。
シュープリームスの曲が少ないのが意外な感じですが、昔耳タコで聴いた、フィルの最初のモータウン・カバー You Can't Hurry Love の残像のせいかも。
厳密には、モータウンの曲だけではなく、インプレッションズ、ロネッツ、キャロル・キング等の曲もやってます。タイトル曲の Going Back(Goffin-King)は誰のバージョンに一番近いんでしょ。
●オリジナルのアレンジで演ってる曲が多く、ロネッツの Do I Love You? なんて、もろ wall of sound 仕様。
収録されたコリンズ・ヴァージョンももちろん悪くないのですが、元の曲、歌がどれも素晴らしいので、あらためてオリジナルを聴いてみると、「やっぱこっちの方がいいかな・・・」と思うのが正直なところです。でも比べちゃいけませんね。
●フィル・コリンズは、アルバム発売よりも早い6月に、NYの Roseland Ballroom で、Funk Brothers のメンバーも参加して、このアルバムを生で披露するショーをやっていて、レコード・コレクター誌10月号でその時の模様が詳細にレポートされてました(左写真)。
こんなショーを生で拝めるとは羨ましいと思っていたら、ありがたや。DVD(BDも)で発売されるではありませんか。Eagle Rock Entertainment 偉い。安いのでBD盤をさっそくポチっと。
Going Back: Live at Roseland Ballroom NYC [Blu-ray]
●自分の買ったCDは通常盤より収録曲が7曲多く、DVDも付いてる Ultimate Edition。
DVDの内容は、クリップ2曲の他、レコーディング風景のドキュメンタリー(90分ほど。英字幕が出せます)、約20分のフィルを含む録音関係者のインタビュー。
「古いレコードを作りたかった」というフィルの話は、白人歌手がR&Bを歌う難しさを含め非常に興味深いものばかり。皆楽しそうで、このドキュメンタリーを見ると、このアルバムに対する愛着が増すのでは。
脊髄の故障で一時はドラムをもう叩けないと伝えられたフィルで、本人もドラムパートの録音はプログラミングによる部分があると語ってますが(ただしクレジット上は単に Drum、Percussion)、シンプルなドラムセットも叩いてます。
PCにぶち込むとWAVとmp3をローカルドライブにコピーしてくれるという太っ腹なDVDでもあります。
●それにして、素晴らしい歌の数々。こういう「歌」はもうなくなってしまいました。ノスタルジーと言ってしまえばそれまでですが。
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