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2010.04.26

ジョニ・ミッチェル、インタビューでボブ・ディランを盗作野郎と罵る

●L.A.タイムズに最近掲載された、ジョニ・ミッチェルのインタビューの中で、彼女はボブ・ディランのことを、「盗作野郎」(a plagiarist)、「まがいもの」(a deception)と罵倒した模様でございます。こえー(笑)

 さすがに発言が発言だけに、Expecting Rain 内のリンクにあるものだけでも関連記事がけっこうあり、当然ながら波紋を拡げております。

●Web版では部分しか読めませんが、インタビューワーは、ジョニとボブが、それぞれ本名とは違った芸名を名乗っていることを比較しながら、そのことが活動に及ぼした影響について尋ねたようで、それに対する、彼女の答えは、


「ボブはまったく本物なんかじゃないわ。彼は盗作野郎で、名前も声もいんちき。彼に関するすべてはまがいもの。私たちは、昼と夜みたいなもので、彼は彼、私は私」
(Bob is not authentic at all. He's a plagiarist, and his name and voice are fake. Everything about Bob is a deception. We are like night and day, he and I.)


という恐いお返事だったようで。

 その後、彼女は自分の本名(Roberta Joan Anderson)の由来や、「ジョニ・ミッチェル」と名乗るに至った経緯について語ってますが、正直、そんなことどうでもいいだろ、ババア・・・あ、いや、質問の趣旨から外れたことだと思いますよ、私は。

●彼女の発言の真意はともかく、ボブの音楽や詩が、デビュー当初から現在まで、多くの先達や同僚達の影響、模倣、引用を多く含んでいることは良く知られたことなわけで。

 近年では Love and Theft 収録曲の歌詞が、佐賀純一氏の「浅草博徒一代」の英訳本から多く取られていて盗作ではないかという指摘があったことについては日本の一般紙ですら報道されましたし(ことの詳細はこちら)、Modern Times 収録曲については、こんな感じ(英語)で指摘されてるし、最新の Together Through Life だって、一聴して「これは・・」という曲があるわけで。

 こういう「依存関係」については、単にパクリの一言で片付けてよいものか簡単に答えなんか出るわけないですね。この手の批判は、レッド・ツェッペリンやジョージ・ハリスンも、マイルス・ディヴィスも、さらにはもっと遡ってモーツァルトですら受けてきたわけで。トラディショナルはもちろん、ジャズやブルースなんて元曲の作り替えの繰り返しだし。

●彼女は同じインタビューの中で、ジミ・ヘンドリックスについて、sweetest guy とまで呼んで好意的なコメントをしてますが、ジミはボブの心酔者だったのでございますよ、ジョニさん。

 上のジョニの発言については、当然ながら、ボブに同情的な意見の方が目立ちます。クソ真面目に反論するより、彼女独特の詩的な誇張表現というか、話半分くらいに受け止めた方が良いのでしょう。

●「ラスト・ワルツ」では同じステージに立った2人ですが、大人の世界は恐い、恐い。今日はジョニ・ミッチェルでも聴こうかな(笑)。

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Dylan」カテゴリの記事

コメント

ボブディラン東京公演でおじゃまいたしましたJimiです♪

今回のジョニーミッチェルさんのコメントについては・
断片的な情報しか聞いていませんので彼女の真意はわかりませんが・

私は彼女に
ZEPPのボブディランを見てほしかったと思っています。
そこには進化しているボブディランの姿があったからです。

ジョニーミッチェルさんは誰もが認める素晴らしい詩人です。
社会的な歌詞も
攻撃的な歌詞もあります・
正義感のある彼女は黙っていられない性格なのでしょう・

私の大好きなリッキーリージョーンズも正義感?が強いですけど・

私はジョニーミッチェルさんの70年代のアルバムはすべて聞いてきたつもりです。

タイトルは忘れましたけど・

ジャコとパットメセニーが演奏しているライブ盤が当時一番好きでした。

今回の件で・

タイトルも忘れていたジョニーミッチェルさんの曲をもう一度聞くきっかけにはなるかも知れませんね♪

名前も忘れていた女に突然再会したような・
安っぽいドラマを見ている気分です。

まあ、自負心の強烈な人ほど他人に不寛容になる、という例はしばしば目撃することですが。

自分は彼女の音楽は全然詳しくないですが、知ってる範囲で、彼女の音楽は好きです。

音楽に唯一正しい道なんてあるわけないのに、なんでそんな風に考えますかね、ジョニさんは。
比較されてカチンときましたかな。あなたがone and only なことなんてみんな分かってるのにね。

satoさん
おはようございます♪

ボブディランファンのJimiです。

ボブディランとジョニーミッチェルさんの間に男女のトラブル(笑)があったのかは?知る由もありませんが・

大好きな人に
逆の気持ちを言ってしまう
子どもっぽい人もいますよね?


今朝ジョーンバエズさんの1966年の動画を見ていました。
動画の中の
ジョーンバエズさんは黒い長い髪の毛
美しい顔・
美しい声で

ボブディランの

♪神が味方をギターを弾きながら
美しく歌っていました。

同じ1966年
ボブディランはザ・バンドと共に
♪ノー・ディレクション・ホームな世界で酔っていました。

ボブディランとジョーンバエズさんは本当に王子様と王女様でした・

でも私には
姉と弟のように見えてしまいます・
私もジョーンバエズが欲しいですね(笑)

ジョニ・ミッチェルね。
ファンでも何でもないのに、なぜか気になるミュージシャンっているでしょう。私にとって彼女はそんな存在です。
アルバムだって『コート&スパーク』1枚しか持っていない。なのに・・・
1976年に初来日が決まったときはチケットを買ってしまいました。病気か何かの理由で中止になりましたが、ウドーさんの事務所に返金に伺ったとき、お詫びの意味なのか大阪公演のポスターをくれました。捨てた覚えはないのですが、長年目にしていません。もうかれこれ30年ぐらい見ていないので、やっぱり知らないうちに処分されたのかもしれませんね。現存していれば「幻の初来日」、しかも大阪公演のポスターとして、結構なお宝になっていたであろうと思うと残念です。
1982年、今もって唯一の本格的な来日公演にも出かけました。フェスティバルホール(嗚呼)の1階ど真ん中、PA席の真後ろという、文句の付けようのない位置で観ました。一緒に行った友人(ジョニの大ファン)はショウそのものの内容に大感激していましたが、ジャジーでクールな音楽スタイルはやっぱり私にはそこはかとなく距離を感じさせるものでした。本編ラストでアコギを手に弾き語ってくれた「青春の光と影」が一番印象に残っています。

いつかは本気でトライせなあかんなあ・・・

私にとってジョニはそういうアーティストです。まだそんな気になれんけど(笑)。

ジョニ・ミッチェルに向かって「ババア」はないでしょう。歳だけど(笑)
ジョニ自信の話もディランの話も同じくらい貴重だと思います。
(でも、なぜこのタイミングにジョニが暴言吐きまくっているのは謎ですが…。)
偉人中の偉人同士のやりとりだけに、一般のリスナーの感想としては
地に足ついてない感がありすぎて…

というか、ディランに向かってこれだけ大口たたける人っていないですよね;

けいいちさん、ども。

「ババア」というのは尊敬を込めた、敬称みたいなものなのでお許しを。

ジョニはすごくプライドが高そうな人なので、他人と比べてあれこれ言われるのは好まない方なのでしょう。
あと、過去のインタビューみても、「良い」「悪い」をモラリスティックに考え過ぎじゃないかという気はします

先日、「ラスト・ワルツ」見直してたら、I shall be released では、ディランのすぐ傍でコーラス付けてるんですね。当時から「盗作野郎」と思ってたのかなと(笑)。


>ディランに向かってこれだけ大口たたける人っていないですよね;

ですね。
あまりに批判がなさすぎてもちょっと恐いという気もします。

近い人間にしかわからない事があるのだ。

ジョニ ミッチェルは大昔からディランが好きやったけど、相手にされなんだから、偶に悪口言ぅのでせぅ…(-o-;)

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