●発売前にちょこっと書きましたが、ずっと楽しみにしてた待望の新作。素晴らしい。聴いたのはボーナストラックなしのノーマルUS盤。
メイキング・ビデオについては、こちらで触れました。

Already Free
観音開きのペーパー・スリーヴで、スナップ・ショットのコラージュみたいなインナーの雰囲気がちょっと「レイラ」っぽいです。

●デレクがジャクソンヴィルの自宅敷地内に作ったスタジオ(Swanp Raga Studios)での録音ですが、ミキシングはNYのエレクトリック・レディ・スタジオ。
こちらで読めるデレクのインタビューによると、デレクはレイ・デイヴィスの Konk Studios で使われてたコンソール等、アナログ時代の機材を集めてるそうです。自分は機材のことは素人ですが、デジタル臭のしない音に仕上がってます。ドラムのブラッシュ・ワークなんて自然で良い音です。
●12曲中8曲が彼らの手になる曲で、3曲はすっかり仲良しになったらしいドイル・ブラムホールとの共作・共同プロデュース。
デレクの華麗なるソロに依存しがちな印象のあった初期dtbの頃に比べると、(メンバーは替わってますが)バンド・サウンドとしての一体感がさらに深まった感じで、サウンド的にもかなり緻密に作り込んでる印象です。Already Free のヴォーカルなんてギミック・スレスレのスタジオ・ワークですが不自然な感じはしません。ホーンは別スタジオで録ったオーバーダブですが言われなければ分からないかと。
●カヴァー曲では、先行シングル扱いだったディランの Down in The Flood の他、ダン・ペンの Sweet Inspiration もやってます。
前者のアレンジも面白かったですが後者のアレンジもなかなかお見事。ゴスペル風の即興的なオルガン・ソロで始まり、主部はかなりリズムの効いたカントリー・ロック風アレンジで、原曲からかなり生まれ変わった印象。
dtb のレパートリーである Gonna Move の作者 Paul Pena の Something to Make You Happy もやってます(ドイルとの共同プロデュース)。Paul Pena という人のことを全然知らないのでちょっと調べてみたら、なかなか興味深そうな人でした。これから真面目に聞いてみます、すみません。
●デレク・トラックス・バンドは本アルバムの(たぶん)プロモーションの一貫として、1月8日にNBCテレビの Conan O'Brien Show に出演し、Down in The Flood を演奏してますが、NBCのサイトにある映像はリモートホストではじかれるのか残念ながら日本からは見れません。とりあえずYoutubeに上がってるのはこちらで見れます。
デレクは2007年の日本公演でも弾いてた変なギター弾いてますが、途中でSGに持ち替えて後半のソロはSGで弾いてます。
映像見てて思ったのが、ヴォーカルのMike Mattison の顔って月の家円鏡(5代目)に似てるなあと(笑)。アルバート・コリンズよりも似てると思います。
●いいですね、このバンド。自分の知らない音楽やミュージシャンのことをいろいろ教えてくれるのも有り難いというか感謝。また早くライブが見たいです。

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