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2008.09.10

メイヴィス・ステイプルズの We'll Never Turn Back

ステイプル・シンガーズのメンバーだった、メイヴィス・ステイプルズ(Mavis Staples)の最新作。といっても、リリースは2007年4月。単に1年半近くも見落としていただけですが。

 プロデュースはライ・クーダー。うれしいことにギターでも全面参加。

We'll Never Turn Back
We'll Never Turn Back

Staple_cooder_2 CD屋さんの棚をパラパラ見てて、「こんなの出てたのか・・・」。
 輸入盤なのに付いてる帯には Produced by Ry Cooder の文字。曲を見ると、一発目が Down in Mississippi で、ラストが Jesus Is on The Main Line・・・これで、買わないわけがない。

●全12曲中、6曲がトラディショナル曲。

 深く重い声で歌うメイヴィスの歌は冒頭から素晴らしいです。
 ライ・クーダーは、最近の自分名義のアルバムのときより、ギターたくさん弾いてます。それでいいんですか、ライさん(笑)。

●フロント・カヴァーの写真を、手を繋いで踊っている人の写真か何かと最初に思った私のおバカなことよ。

 よく見ると、公民権運動時代、抗議行動に対する警察の放水から逃げもせず、手を離さず自分たちの意思の強さを示している2人の黒人(リア側にもつながってるので実は3人)の姿なのでありました。

Staples_artwork

 カヴァーの冊子に、アメリカ連邦議会議員のジョン・ルイス(John Lewis、共和党)が長い文章を寄せており、取り上げられている歌や、アルバムから受ける印象を、公民権運動全盛期の高揚感とだぶらせて語っていて、なかなか感動的。

 メイヴィス自身も、自分の言葉を述べていて

私たちが、家族グループとして、ステイプル・シンガーズを始めた頃、主な活動は、南部の教会で歌うことでした。(父の)ポプスが、63年にマ-ティン・ルーサー・キング牧師の演説を見て以来、私たちは、単にゴスペル・ソングを歌うだけの存在から、音楽的なビジョンを広げるようになりました。ポプスは「彼が好きだ。彼のメッセージが好きだ。彼が説教で語るなら、自分たちは歌で語ろう」と言ったものです。そうして、私たちは、(略)多くの Freedom Song を歌うようになりました。

 ここで彼女が取り上げている歌は、こういう言葉が根っこにくっついた歌ばかり。


●で、このあと音楽について、続きを書くつもりだったのですが、レシーブ二郎さんという方が、ブログ「レシーブ二郎の音楽日記」に、本盤リリース直後に素晴らしいレビューを書かれていました(ライ・クーダーについては本盤以外に関しても多くお書きになってます)。

 私ごときが付け加えるようなことなどないのはもちろん、音楽誌のレビューも及ばないような素晴らしいレビューなので、ご参考ください(無責任失礼)。

●とりあえず、こんな素晴らしいアルバムを知らないままで終わることがなくなりホッとしました。

 なお、彼女のアルバムについては、Mavis Staples Live: Hope at the Hideout という、今年6月シカゴでのライブ盤が11月4日に発売されるそうです。ANTIレーベルの告知ページはこちら
 The Hideout 出演時の彼女については、こちらで見れます。

Hope at the Hideout
Hope at the Hideout

 今度は遅れずに買います。

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コメント

昨年、発売されてすぐに聞いていました。

いい作品ですよね!

トラックバックさせていただきます!

へびGさん、こんにちは。

時期遅れの記事にコメントくださり、ありがとうございます。
(こちらからも後ほどトラックバックさせていてだきます)

ちゃんと発売されてすぐお聴きになっていてうらやましいです。

ほんと良いアルバムです。
ステイプルズ方面にまったく興味がない方も、ライ好きなら必聴。楽しめると思います。

NYに行ってらしたんですね。
また行きたいなあ(笑)

この記事へのコメントは終了しました。

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» Mavis Staplesの新譜に勇気づけられる [音・響・楽]
アメリカのなかで特に最近、リベラルな動きが音楽にも映し出されているように感じます Mavis Staplesの新譜We'll Never Turn Backはそんな社会と連動した強いメッセージも読み取れる、あるいは今このときだからこそ、20世紀の市民権運動を思い起こすことで、我々に今一度奮い立たせたいものがあるんだというような作品。 こないだの新作My Name Is Buddyで絶頂期の音がよみがえったようないい音楽を作っていたライクーダーが、プロデュースとバックをつとめ、彼の息子やジムケルトナ... [続きを読む]

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