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2008年9月の記事

2008.09.28

オーティス・レディングの Live in London and Paris を聴く

9月20日付で書きましたが聴きました。これは凄い。

▲
Live in London and Paris

●デジパック仕様で、ロンドン公演7曲、パリ公演10曲。どちらもオーティス・セットのフル・ショーと思われます。(注:EU盤はデジパック仕様ではないようです)

 クレジットによると、全編オリジナルのマルチトラック・テープからのリミックス(Mixed from original multi-track tapes)で、単なるリマスターではないです。
 実際、音質は、Live in Europe とはまったく別物と言える大変身。痩せて荒っぽい音質だった Live in Europe に比べ分厚い豊かな音に変わりました。

 ライナー掲載の文は、本盤のプロデューサーのビル・ベルモント(Bill Belmont)、Ace Records の創設者ロジャー・アームストロング(Roger Armstorang)によるものと、本ツアーの最重要当事者の1人 スティーブ・クロッパーによるツアー回顧の3つ。

●気になっていた 旧盤の Live in Europe との異同ですが、Live in Europe はすべてパリ、オランピア劇場公演の音源でした。
 Live in Europe では、FA-FA-FA-FA-FA の前後で、Good to me!と連呼する女性ファンの声が入っていましたが、本盤のオランピアのテイクでも同じ声が聞こえたので、オランピアでのテイクと Live in Europe を聴き比べたところ全曲一致。ただし、後者では曲間のオーティスのコメントやショー冒頭の仏語でのアナウンスがカットされてます。

 最後の Try a Little Tenderness の後半のコーラス部分では、Live in Europe では聞こえなかったバッキング・ヴォーカルが聞こえますが、ライナー掲載のビル・ベルモントの解説によると、今回のマスター整理作業の中で見つけた他公演の音源のものを貼り付けたそうです。まあ、そのくらいのお遊びはよろしいかと。

 同じくベルモントの解説によると、オランピアでのショーの方が曲数が多いのは、パリでは当時のロンドンのような23:00以降の外出禁止令がなかったという形式的理由の他に、レコード化する本命公演だったという理由もあるようです。

●と、充分楽しめる「新」オランピア音源ですが、私が仰天したのは、Stax Volt Revue のまさに初日(3月17日)に、フィンズベリー・パークのアストリアで録音されたイギリス音源
 オーティス、MG's、Mar-Keys の3者が一体になって火を吹いて突っ走るようなパフォーマンスで、オランピアでの演奏より高速で突っ走っる Respect の凄いこと。オープニングの興奮度も満点。音質も問題なし。

 先に邦訳の出たロブ・ボウマンの「スタックス・レコード物語」には10頁(163頁から)近くにわたりツアーの様子が書かれてますが(面白すぎ)、ホーンセクション、The Mar-Keys のトランペット奏者ウェイン・ジャクソンの談。


「実情を知らない連中は勝手に思っていたんだよ。(略)曲は全部覚えているに違いないって。(略)レコーディングの時は録った順に忘れていくものなんだ。(略)だから、あのツアーの時は山ほど覚えなくちゃならなかった。気合いを入れて、必死にやったよ。着いた日もすぐにリハーサルだった。一睡もしないで。もちろん二日酔いのままね。操縦不能ぎりぎりのところで何とか耐えている船、という感じだな」(165頁)


 これが、「二日酔いのまま」「操縦不能ぎりぎり」の演奏ですか。あんたら化けもんじゃ(笑)。
 同じく同書より、この時の録音についての記述。


「ポリグラム(略)のA&Rフランク・フェンターの勧めで、フィンズベリー・パークのステージを録ることになり、ダウドは大急ぎでポータブル・レコーディング機器を探したが、見つかったのは3トラックのテープレコーターが2台だけだった。彼はリール交換の際の録り漏れがないようにと、2台を両方、片方を5分遅らせて回し、録った3トラックのテープを大急ぎでミキシングした。ダウドが録ったのはフィンズベリー・パークの2ステージと、翌週の21日火曜のパリ、オリンピア劇場の2ステージである。ちなみにパリでは、4トラック・レコーダーを2台入手している。」(166頁)


 ボウマンの取材力も桁外れです(笑)。

 ベルモントの解説によると、イギリス公演の音源は、Ace Records の1000 Volts Series や Stax Volt in Europe vol.3 等でもオランピア音源と合わせて聴けたようですが、私はどちらも持っていないのでアストリアの音源が今までどのくらい聴けたのかは分かりません(たぶん、Respect、Shake、My Girl)。

●現在スタックスは、ユニヴァーサル系コンコードの傘下ですが、Stax/Volt Revue ではノルウェー公演の長尺版DVD のリリースといい、コンコード傘下スタックス、良い仕事してます。
 コンコードと、ライノが常に関与してるワーナーグループの間で音源の所有関係がどうなってるのかよくわかりません。本盤のトラック5(アストリアでの Day Tripper)だけ、なぜか produced under license from Atlantic Recording Corp という表記があります。

 解説冊子は、当時のツアープログラムのデザイン仕様。
Otis_london_paris

 それはともかく、興奮の一枚でした。一緒に、Otis Blue のデラックス・エディションも届きましたが、これだけでもうお腹一杯。

2008.09.27

レッド・ツェッペリンが来夏のツアーに合意?

●ただし、ソースはSUN紙(9月26日付)です(笑)。

Zep_tour


 記事の大意は、「プラントをのぞく3人は代役のヴォーカルを立ててリハーサルを繰り返した結果、あるアメリカ人に白羽の矢を立て、プラント抜きで来年ツアーをする自信も持ったものの、結局は最後まで渋っていたプラントが参加に合意した」というもの。


Zep_tour2●ただし、SUN紙は1週間前に、「レッド・ツェッペリン、新たなヴォーカルをオーディション」(Led Zep audition for new singer)とか報道(左)したばかりです。さすが英国の東スポ・・・どっちなんだ、おい。

 まあ、去年のリユニオンも「ない」と言いながら、しっかりリハーサルしてたわけで。プラントの本音も、アリソン・クラウスとのお仕事が一段落するまで待ってくれ、といったところかもしれません。

 なお、SUN紙(Led Zep back in the studioという記事)の伝えるジェイソン・ボーナムの話によると、バンドはプラント抜きの3人で新曲作りまで始めてるということです。ほんとかい・・・

 SUNの「ツアー合意」記事は、NME紙がそのまま引用して、Led Zeppelin finally agree to tour? というタイトルで記事にしてます。すかさず、読者コメントで、It's the Sun, so I'll take it with a pinch of salt とか言われてますが(笑)。

●まあ、来夏ならお金貯めときますんで、よろしくお願いします、プラントさん。


(追記)  コメントで情報いただいたように、プラントに公式声明であっさり否定されました。ガクッ。

2008.09.26

ブッカー T. & the M.G.'s が11月に来日公演

●栄光のStax のハウス・バンドとして、ほとんど伝説状態の Booker T. & the M.G.'s が11月に来日します。

 来日メンバーは、Booker T. Jones、Donald "Duck" Dunn、Steve Cropper の3人に、ドラマーは、故Al Jackson, Jr.に代わって Steve Potts です

 東京公演は、ブルー・ノート東京で、11月20日から24日までの5日間、Early & Late show の全10公演です。

●彼らのうち、私が生で拝んだのは1985年のクラプトンの日本公演でベースを弾いたダック・ダンだけ。スティーブ・クロッパーは度々来日してますが私は一度も拝んでいません。

 文字だけではなんなんで、古くて、新メンバーのポッツさんもいませんが、Stax/Volt Revue Live in Norway 1967 のDVDのキャプ写真貼っておきます。

Svr_norway

 拝みに行きましょか。

2008.09.25

ボブ・ディランの Mississippi が、英ガーディアン紙のWeb版で先行独占公開

●リリースが近づいて来た、ディランのブートレッグ・シリーズ Vol.8(Bootleg Series, Vol. 8: Tell Tale Signs, Rare and Unreleased 1989-2006)ですが、英ガーディアン紙Web版の、Culture > Music > Bob Dylan 欄から Time Out of Mind セッション時の Mississippi のmp3をダウンロード出来ます。

Bob_mississippi_mp3

●6分強の長さなので、Disc1 の1曲目に収録されるヴァージョンと思われます。

 Time Out of Mind は、どの曲もプロデュースしたダニエル・ラノワ独特のアンビエント感あるエフェクトがかかってましたが、この Mississippi は、どの楽器音も自然で非常に美しいです。

 ガーディアン紙の表記では the original, stripped-back version (「くつろぎバージョン」)となってますが、ギター2本、ベースというシンプル編成。4年後の Love & Theft に収録されたバンド・バージョンより、ゆったりしたテンポ、リラックスした感じで、ボブの声も若いです。(この箇所追記)

●個人的には、公式サイトで先行公開されている、Dreamin' of You よりずっとお気に入り・・・と思いましたが、あらためて聴いてみると Dreamin' of You もエエです。

2008.09.20

オーティス・レディングの67年ライブ、Live in London and Paris が発売

前回のスタックス本がらみで、オーティス・レディングの話が出てきたので、ちょこっと書いておきます(と言っても、オーティスのことはあまり詳しく知らないのですが)。

 1967年に、ヨーロッパ数都市を巡回した Stax/Volt Revue より、オーティス・レディングのライブ音源を収録したディスク、Live in London and Paris が出ます。

▲
Live in London and Paris

Otis_livineurope_3●Stax/Volt Revue 音源はこれまで、CDでは Live in Europe(左)で(他に Stax/Volt Revue 全体のCD、DVD等でも)一部が聴けましたが、同盤との違いがどうなってるのか興味があります。

 Live in Europe は、オーティスのパフォーマンスや聴衆の熱狂度が凄いのですが、オーディエンス録音みたいな音だったので、新盤がどんな音になってるかちょっと楽しみです。

 また、Live in Europe のうち一部は、少し前にコレクターズ・エディションが出た Otis Redding Sings Soul にも収録されていましたが、それとの異同も気になるところです。ということは、そちらも買わなきゃいけないみたいです(苦笑)。

●なお、Live in Europe 国内盤の鈴木啓志氏の解説によると、アトランティックのファイルには、パリ公演はオランピア劇場での録音が2公演分、ロンドン公演はアストリアでの録音が4公演分記録されているそうです。
 当盤は、3月17日のアストリア公演から8曲、オランピア公演から10曲が収録されるようです。

2008.09.17

ロブ・ボウマン著/「スタックス・レコード物語」

ロブ・ボウマン著の「スタックス・レコード物語」の邦訳が6月末に出たので買ってみました。
(シンコー・ミュージック・エンタテイメント刊、原題:SOULVILLE U.S.A. THE STORY OF STAX RECORDS)

▲
スタックス・レコード物語

 読む時間があるか微妙ですが、売れる部数が限られたまともな音楽書ほどすぐ絶版になってしまうので、とりあえず手元に置いておこうかなと。

●グロウニックの「スウィート・ソウル・ミュージック」が、若干学究的て晦渋な箇所があるのに対し、本書は現場にいた当事者の証言が非常に多く、具体的なエピソード満載でさくさく読める感じです。スタックスにどっぷり浸かってる人にはたまらんと思います。

 4月に出たバラカンさんの「魂(ソウル)のゆくえ」新版の「お勧めのソウル本」欄は、邦訳のあるものに限定しているので、そこでは紹介はされていませんが、本書の出版時期がもう少し早ければ当然紹介されていたものと思われます。

●まだ摘み読み、斜め読みですが、興味を引いたのは、ビートルズが「リヴォルバー」をスタックスで録音する可能性があったという箇所です。まっとうなソウル・ファンには邪道な興味でしょけど。


「1966年3月ブライアン・エプスタインがビートルズの次作のレコーディングをスタックスで行う可能性を探るためにメンフィスを訪れると、社内の興奮のレベルは最高潮に達した。
(略)
 だが悲しいかな、ビートルズがレコーディングでスタックを訪れることはなかった。スティーブ・クロッパーによれば、エプスタインはメンフィスのセキュリティ態勢の不整備を理由に、ビートルズをニューヨークのアトランティックに送ることを決めたと耳にしたという。クロッパーはそれでも、いつかはレコーディングに参加できるのではないかと希望を持っていた。『エプスタインが戻ってからおれに電話をくれたんだ。『次のプロジェクトまで待たなくちゃならないかもしれないな。今のアルバムのレコーディングは、もうほとんど終わっているからな』」


 ということです。ちなみに、ビートルズは、「ニューヨークのアトランティック」にレコーディングに行くこともありませんでしたが。

●また、オーティス・レディングによるストーンズのサティスファクションのカヴァーについて。


「アルバム収録曲の候補を探していたスティーブ・クロッパーは、ふと面白いことを思い付いた。「あれはおれのアイディアだったんだ。レコード店まで戻って(ストーンズの)レコードを手に取り、バンドのみんなに聴かせ、歌詞を書き取った。オーティスは<サティスファクション>を<~ファクション>じゃなくて<~ファッション>って歌ってるだろ。あれが最高だね。あそこにオーティスらしさがよく現れている。あいつはいつも、余計なことは何も考えずに、とにかく一気に歌うことが多かった。がんがん突っ走るみたいにね。あの曲のことは知りもしなかったよ。たぶん聴いたこともなかったと思うな。」フィル・ウォルデンもこれに同意する。「オーティスは歌詞に1、2回目を通しただけで、本当にいきなり始めたんだ。何の準備もなし。ぶっつけ本番で録ったんだ。ローリング・ストーンズのオリジナルは、一度も聴いたことがなかったね」(94頁)


「オーティス、サティスファクション原曲知らずに録音」説は、ちょくちょく目にしますが、こういうふうに語られると生々しさが違います。


Bowman_stax●ボウマンがスタックスについて調べ始めたのが1985年、出版が1997年と、出版まで12年を要した力作。雑誌の掲載記事をまとめた、「○○名盤100選」なんて本とは次元が違います。
 邦訳は二段組み、469頁。「スウィート・ソウル・ミュージック」も訳された新井崇嗣氏の翻訳文がこなれていて、非常に読みやすいです。

 INDEXがないのが残念ですが(DTPのご時世ならINDEX項目を抽出すること自体は容易なはず)、各頁に固有名詞が大量に登場するので、難しかったのかもしれません。

2008.09.12

B.プレストン、LIVE EUROPEAN TOUR を SHM-CD で聴く

●紙ジャケで新装発売された BILLY PRESTON LIVE EUROPEAN TOUR を買ってみました。最近よく出ているSHM-CDです

 といっても、本盤の目玉は音質ではなく、以前のUS盤LPに基づくCD(ユニバーサル、UICY3358)と異なり、UK盤LPに収録されていた9テイクが追加収録されたことと思われます。少なくとも私はそうです。

Preston_live
BILLY PRESTON LIVE EUROPEAN TOUR

US version と UK version のトラックを聴き比べてみましたが、同一曲でテイクが同じのは The Bus だけで、他はすべて別テイクでした。

 その The Bus にしても、エンディング後の、バロック風のフレーズをファンキーに即興演奏したようなビリーのソロが UK versionでは、かなり短くなっていて(この部分はそもそも別物?)カットされていて、トラックのタイミングが、US version が10:58秒、UK versionが10:30秒と異なっています。

 残念ながら、UK盤のマスターは損傷が激しかったということで、LPからの板起こしになってます。
(帯には「マスターに起因するお聴き苦しい箇所がございます」とあるだけで、板起こしであることは開封して初めて分かりますが)。

●しかしながら、UK versionの音、素晴らしいです。正直たまげました。全体の音像がUS version よりデカイです。もちろん、LP特有の歪感やディスク自体のダメージによるノイズ発生はやむを得ないですが、そんな欠点を補ってお釣りがくるくらい。

 特に、US version では、中央に引っ込み気味に定位し、バンドに埋もれがちに聴こえたミック・テイラーのソロが、UK version では、左・右チャンネルの前方でギュイーン、ギュイーン鳴っていて快感です。テイラー目当ての人は欣喜雀躍かと思われます。
(曲によってギターが聞こえくる位置が変わります。The Bus や Let It Be では左から聞こえますが、Outa-Space以降は右)

 UK盤とUS盤は、完全にミキシングの方針が違ったものと思われます。なんでそんなことになったかミステリーですが。

 今回の紙ジャケでは、インナー袋も再現。

Preston_live_inner

●最後に、SHM-CDの音質についてですが。

 音良いです、SHM-CD。くやしい(笑)。
 CDに挿入されていたペラ紙に書かれた「SHM-CDの音質」という説明によると、

1 透明感ある音質を実現
2 解像度が大幅に向上
3 バランスのとれた音質
4 歪感が少なく、低域の量感不足も解消

Preston_live_oldとのことですが(番号は私が打ちました)、私的な印象では、旧盤(左写真)と比べて透明感のある混濁のないクリアな音という感じで、上の1、2、4はその通りだと思いました。

 技術的には素晴らしい結果を出していて、CDは今後すべてこの方式で出して欲しいくらいですが、手持ちの旧盤を買い換えるかというと・・・

 NOですねぇ。その作品に対する印象が激変するほどの違いはないので。
 それは新マスターの発見や、劣化したマスターの修復などで可能なことでしょう。そういうのは買いますけど。

 以上、分かりやすく言うと、買い換える金がないです(笑)。

●この盤については、各テイクの異同部分など、あらためて書いてみるつもりです。UK version 素晴らしい・・・

BILLY PRESTON LIVE EUROPEAN TOUR (UICY-93458)

(US version)
1 Day Tripper
2 The Bus
3 Let It Be
4 Will It Go Round in Circles
5 Let's Go Get Stoned
6 Space Race
7 Amazing Grace
8 That's The Way God Planned It
9 Outa-Space

(UK version)
10 Day Tripper
11 The Bus
12 Let It Be
13 Let's Go Get Stoned
14 Billy's Bag
15. Will It Go Round in Circles
16. Outa-Space
17. Higher (Vamp)
18. Get Back

Billy Preston and The God Squad with Mick Taylor

-Band Lineup-
Billy Preston: keyboards, melodica, lead vocals
Mick Taylor: Guitars, backing vocals
Hubert Heard: Keyboards
Kenneth Lupper: Keyboards
Manuel Kellough: Drums, percussion

2008.09.10

メイヴィス・ステイプルズの We'll Never Turn Back

ステイプル・シンガーズのメンバーだった、メイヴィス・ステイプルズ(Mavis Staples)の最新作。といっても、リリースは2007年4月。単に1年半近くも見落としていただけですが。

 プロデュースはライ・クーダー。うれしいことにギターでも全面参加。

We'll Never Turn Back
We'll Never Turn Back

Staple_cooder_2 CD屋さんの棚をパラパラ見てて、「こんなの出てたのか・・・」。
 輸入盤なのに付いてる帯には Produced by Ry Cooder の文字。曲を見ると、一発目が Down in Mississippi で、ラストが Jesus Is on The Main Line・・・これで、買わないわけがない。

●全12曲中、6曲がトラディショナル曲。

 深く重い声で歌うメイヴィスの歌は冒頭から素晴らしいです。
 ライ・クーダーは、最近の自分名義のアルバムのときより、ギターたくさん弾いてます。それでいいんですか、ライさん(笑)。

●フロント・カヴァーの写真を、手を繋いで踊っている人の写真か何かと最初に思った私のおバカなことよ。

 よく見ると、公民権運動時代、抗議行動に対する警察の放水から逃げもせず、手を離さず自分たちの意思の強さを示している2人の黒人(リア側にもつながってるので実は3人)の姿なのでありました。

Staples_artwork

 カヴァーの冊子に、アメリカ連邦議会議員のジョン・ルイス(John Lewis、共和党)が長い文章を寄せており、取り上げられている歌や、アルバムから受ける印象を、公民権運動全盛期の高揚感とだぶらせて語っていて、なかなか感動的。

 メイヴィス自身も、自分の言葉を述べていて

私たちが、家族グループとして、ステイプル・シンガーズを始めた頃、主な活動は、南部の教会で歌うことでした。(父の)ポプスが、63年にマ-ティン・ルーサー・キング牧師の演説を見て以来、私たちは、単にゴスペル・ソングを歌うだけの存在から、音楽的なビジョンを広げるようになりました。ポプスは「彼が好きだ。彼のメッセージが好きだ。彼が説教で語るなら、自分たちは歌で語ろう」と言ったものです。そうして、私たちは、(略)多くの Freedom Song を歌うようになりました。

 ここで彼女が取り上げている歌は、こういう言葉が根っこにくっついた歌ばかり。


●で、このあと音楽について、続きを書くつもりだったのですが、レシーブ二郎さんという方が、ブログ「レシーブ二郎の音楽日記」に、本盤リリース直後に素晴らしいレビューを書かれていました(ライ・クーダーについては本盤以外に関しても多くお書きになってます)。

 私ごときが付け加えるようなことなどないのはもちろん、音楽誌のレビューも及ばないような素晴らしいレビューなので、ご参考ください(無責任失礼)。

●とりあえず、こんな素晴らしいアルバムを知らないままで終わることがなくなりホッとしました。

 なお、彼女のアルバムについては、Mavis Staples Live: Hope at the Hideout という、今年6月シカゴでのライブ盤が11月4日に発売されるそうです。ANTIレーベルの告知ページはこちら
 The Hideout 出演時の彼女については、こちらで見れます。

Hope at the Hideout
Hope at the Hideout

 今度は遅れずに買います。

2008.09.09

グレイトフル・デッド、78年エジプト公演のディスクが発売

●1978年9月にエジプトで行われた、グレイトフル・デッドの伝説的カイロ公演のライブ盤 Rocking the Cradle: Grateful Dead, Egypt 1978 がオフィシャル・リリースされます。

▲
Rocking the Cradle: Egypt 1978

 通常のショップで買うと 2CD+DVDですが、公式サイトの dead.net でオーダー($34.98)すると、例によってボーナス・ディスクが付きます。詳細は dead.net のこちらで。このセットのビジュアル・イメージが3Dで見れる動画まであります。しかし、ボックス拡げると出てくるピラミッドのオブジェはなんじゃい(笑)

 と思ったら、これも発売($24)

Gd_pyramid

 ただのオブジェ。さすがに、これは買えない・・・

Gd_fewl●しかも、カイロ公演の翌月、10月のウィンターランド公演を収録した、Road Trips Vol.1シリーズの第4弾 From Egypt With Love (October '78)(2CD) も同時発売ときたもんだ。$19.98で、こちらも dead.net 経由だとボーナス・ディスク付き。

 ディランのブートレッグ・シリーズ第8弾といい、ついにやってまいりました、リアル世界に先立つ大増税の嵐が。

 とはいえ、両者を同時オーダーすると、4CD+DVDで$49.98とは、さすがはファンに優しいデッドだけあります。この優しいプライスをディランさんもちょっとは見習っ・・・(以下自粛)。

 9月30日発送だそうで。もうどうでもいいから、ポチポチポチポチ・・・・

●そういえば、4月頃届いた73年のデッド、ウィンターランド公演BOX(9CD)について何も書いてませんでした。

Gd_winterland73

 まあ、年末の休みにでも考えながら何か書き・・・

●しばらく金かかり過ぎですわな・・・破産するのでクラプトンさんは、しばらく来なくていいです(大ウソ。本音ではありませんので悪しからず)。

2008.09.05

ディラン写真集、「時代が変わる瞬間」(REAL MOMENTS)を買う

●当ブログに8月8日付で書いたバリー・ファインシュタインによるボブの写真集「時代が変わる瞬間」(原題 REAL MOMENTS)が出ました。

Realmoment1a_2 本夕(4日)、移動中に、「明日5日発売だけど、もしやもう並んでるかな?」と東京駅近くの某大規模書店をのぞくと、1冊棚に刺さってたので買ってしまいました。

 サイズがでかく、二重シールドだったので、本を開いたのは帰宅してからでしたが。

 フロント・カバーのでかい日本語が書かれた部分は帯になっていて、帯を外すと英語版と同じフロント・カバーになります。

●内容ですが、すべてモノクロ。撮影場所とファインシュタインの簡潔なコメント、という形で構成されていて、原文の英語部分も一部活かされました。


 159ページまでページが打たれてますが、そのうち137ページ(全体の約85%)までが66年ツアーの写真です。

 個人的には74年の写真を楽しみにしていたので、その少なさにちょっとガックリ。とはいえ、見たこともなかった写真満載でニヤニヤです。

●74年の写真は少ないながら、ファインシュタインが一番好きな写真と言っていた、ライブ時にステージ背後から捉えた、テレキャスターを抱えて微笑むボブの写真は、しっかり収録されてました。場所はLAフォーラムだったんですね。

 ステージから引き上げる?ボブがファンから一輪の花を嬉しそうにもらう、私の好きな(野次と怒号とは無縁の)74年ツアー時の写真はありませんでした。

 ゲテ物扱いされボロクソ言われている、74年ツアー時の写真(上の「花一輪写真」も)がかなり拝めるファインシュタインをメインにしたDVD は、やはりまんざらでもないんでないのと、あらためて思った次第(菅野ヘッケル氏も本書の解説で触れてます)。

 写真集の中はこんな感じです。

Realmoment4

●以上、秋のボブ祭り第1弾の始まり。

 第2弾はブートレッグ・シリーズvol.8で、第3弾はジャパンツアー???



Bill Pagel のBob Links によると噂された、秋の日本ツアーはキャンセルされたということです。

2008.09.01

John Mayer のDVD、Where the Light Is を見る

●素晴らしいジョン・メイヤー君の、2007年12月8日、LAの Nokia Theatre でのライブを収録したDVD、Where the Light Is: John Mayer Live in Los Angeles です。

▲
Where the Light Is: John Mayer Live in Los Angeles

 ソロ中心のアコースティック、トリオ、バンドの3セットでの演奏を収録で、途中インタビューやオフ・ステージのシーンもありますが総時間2時間42分の力作。

●おっさんが聴くにはちょい赤面するような曲中心のアコースティック・セットやバンド・セットも良いのですが、凄いのが、名手スティーブ・ジョーダン(Dr)、ピノ・パラディーノ(bs)を従えた、ジョン・メイヤー・トリオ

 このトリオのライブは Try! というタイトルのCDもすでに出ていますが、Try! の方は、本DVDではアコースティック・セットで演奏される Daughters や Gravity のような曲も演奏され、ブルース・ロック・トリオとしての性格はやや薄れてます。

 対する、このDVDのJMTは、完全にブルース・ロック全開。

 冒頭、ジミ・ヘンドリックス・テイストありの Everyday I Have The Blues で軽くクラッと来ますが、続くジミの Wait Untill Tomorrow ですでに鳥肌。スタジオ録音でのギター・ソロの少なさが不満の方は必見です(最近このライブ音源のCDも出ました)。

 イタリア系的風貌丸出し、演奏中の派手なアクションもなく仁王立ちのピノさんは、ウェザー・リポートのベースも務まったんでないの、と思われるくらい馬鹿テクです。

Jmt1

 スティーブとのアイ・コンタクト。

Jmt2

 トリオ編、8曲を通じて超ハイテンションで、トリオとしてのテンションの高さでは、ひいき目に見てもロートル感を否定できなかった、再結成クリームの遙か上空を舞ってます。

 これがトリオのインタープレーだ。見ろ!クラプトン、ベイカー(笑)。

Jmt3

 最後は、最新作 Continuum のスタジオ・バージョンも素晴らしかった、これまたジミの Bold As Love ですが、途中、長いMCを挿んだ直後の大爆発の凄いこと。

 演奏を終えて大満足の3人。スティーブの胸元のハンカチーフは熱演でクシャクシャ。他の2セットの演奏は、Tシャツ、ジーンズ姿のジョンですが、トリオでは全員スーツ。

Jmt4

 このメンバーでの活動が今後どのくらいあるのかわかりませんが、ジョン君、このトリオを続けるのは義務ですぞ。音楽に対する。

 私は安い輸入盤(リージョン・フリー)で買いましたが、バック・ステージでの会話、MC、インタビューも少なくないので、話の内容をちゃんと把握したい方は国内盤が良いかもしれません。高いのがネックですが。

●会場には娘ファンが非常に多く、かぶりつきで濡れ濡れで(瞳です)ステージを見てますが、オジサンが見ても脱帽です。ジョン君素晴らしい。

 6月のハイド・パークでは、EC、S.クロウに続く3番手扱いだったジョン・メイヤーですが、ステージ登場時の歓声は、S.クロウに負けないどころかむしろ上回ってました。

 来日したら必ずイキ、じゃなくて行きます。出来ればこのトリオで見たい。頼む!

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