ロイヤル・フェスティバル・ホールでフィルハーモニア管弦楽団を聴く
とりあえず気がすむまで書きます。
●旅行けば~、音楽関連の場所にフラフラ、フラフラと出没(というか、いつも音楽のための旅ですが)。
ということで、ロンドンは、テムズ河のほとりに立つロイヤル・フェスティヴァル・ホール(以下、RFH)に行ってみました。初訪問。
市内を蛇行するテムズ河の南岸(いわゆるサウスバンク地区)に立っていて、サウスバンク・センターという文化・芸術総合センターの一部をなしてます。
クラシック音楽メインのホールですが、私の行った10日前に、YMOが28年振りのロンドン公演をここでやってます。
上の写真はテムズの対岸から撮ったものですが、橋を渡ったところからの眺めはこんな感じ。1951年竣工なので見かけは地味です。ホールに入場する人は建物の上の方へ昇って行きます。
ホール西側のエントランス脇に立つ、偉大なるネルソン・マンデラの像。
●聴いたのは、マゼール指揮フィルハーモニア管弦楽団で、ブラームスの1番と2番。座席は Front Stalls と呼ばれる1階席E列(5列目)のほぼ正面。29ポンド。当たり前ですが現地で聴くと安いです。
フィルハーモニア管は弦も管も素晴らしいですね。日本公演の時より気合い入ってるような。気のせいでしょうけど(笑)。
1st Vn の次席がアジア系の人だったのでメンバー表みたら、マヤ・イワブチさんという日本人(日系英国人?)の方でした。
余談ですが、ビートルズのリヴォルバーに入ってる For No One という曲でホルンのソロを吹いてるアラン・シヴィル(1929-1989)は、このオーケストラの主席奏者でした。
●ホール内の写真も撮りたかったのですが、NYで2回怒られたのでチキンな私は諦めました。その代わり、イタリア系かスペイン系と思われるグループがホール内で記念撮影するシャッター押しのお手伝い(トホホ)・・・
ホール内部はこんな感じです。バック・ステージの席から見るとこんな感じ。
シンプルですが、落ち着いて音楽に浸れます。
オーケストラ公演の前方席は好きでないのですが、1階前方からすぐに傾斜が付いてるので、E列だと、視線が弦楽奏者の膝くらいの高さになり結構聴きやすい席でした。
●これは、エントランスのガラス扉に書いてある文字です。
「サウスバンク・センターは、ロンドン・フィル、フィルハーモニア管弦楽団、ロンドン・シンフォニエッタ、オーケストラ・オブ・エイジ・オブ・エンライトメントの本拠であることを誇りに思います」って、ちょっと気障ですが。冒頭Sの文字が消えかかってるのはご愛敬。
●ここは美しいコンサート会場というだけでなく、「ホール周り」の雰囲気がなかなか良いです。
1階部分のテムズ河側が、居酒屋兼カフェ兼レストランみたいな感じで、コンサートに来た人たち以外も含めワイワイ、ガヤガヤ。
その一部がCDショップ。MDC CLASSIC MUSIC という小さなお店ですが、なかなか在庫揃えが渋いです。リンク先に写ってる店舗がまさに、RFHにある店です。開演前の暇つぶしにうっかりタルコフスキーのDVD1枚散財。コンサート中はタルコフスキーを膝に於いてブラームス・・・
これは2階のテラス。これは昼の写真ですが、開演前は人でいっぱいになります。
●なお、RFH は、英国でグレード1(= buildings of outstanding or national architectural or historic interest)の Listed building の認定(国家的、歴史的に重要性の認められた建築・建造物の認定制度)を受けてます。第二次大戦後に建造された建築物としては唯一 の Listed building だそうです。大切にしてるんですね。
RFH に遅れること7年の1958年に竣工した大阪フェスティバル・ホールは50年で解体。RFH は、たぶん今から50年後もここに立っていることでしょう。
ちなみに、フィルハーモニア管弦楽団は年末に来日し、解体前の大阪フェスティバルホールで1公演やります。行きましょうか(笑)
●お土産は、マグカップが12ポンドとかあり得ない価格だったので、RFHの50周年に作られた2ポンドの小冊子。ホールの計画・着工からこけら落としまでの解説冊子で、値段の割に内容濃いです。
また来たいです。
でした。
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