Ry Cooder / My Name Is Buddy
●3月発売予定の ライ・クーダーの新譜です。カヴァーかわいいです。
おそらくライのファンの多くは、ここ数年(十数年?)の彼のアルバムには、どこか煮えきれない思いでいたと思うんですが。私もその1人です。
もちろん、あの「キューバン・ヒスパニック路線」(適当な言い方ですが)だってそれなりに楽しんできたわけですが、正直、ギターキレまくりのGet Rhythm や Bop Till You Drop(もちろんその前も)に夢中になった方々は、もっと Rockin' なライのアルバムが聴きたいと、ずーっと思い続けて来たのではないかと思います。
サンプルを聴く限り、My Name Is Buddy も Rockin'とは言い難いですが、「キューバン・ヒスパニック路線」とは一線を画してます。もちろん彼の音楽ですから、いろんなテイストが混じってますけど。
●Amazonの Editorial Review を斜め読みしましたが、Buddy Red Cat、Lefty Mouse、Tom Toad先生のおかしな3人組(ネコ、ネズミ、カエルだから3匹組?)の道中を通じて、古き時代(「怒りの葡萄」の時代でしょう)のアメリカ西部を描いた、ライ・クーダー版「我が輩は猫である」のようです。
レビュー中に「クーダーは古き時代の暗部をよみがえらせて、今日の政治・社会問題を皮肉っている(Cooder conjures up the dark shadows of an earlier time to wryly comment on the political and social issues of the present.)」なんて書かれてますけど、サンプルを聴く限り、ちょっと違うんじゃないのという気がします。
全体的にライ独特の微笑み・ユーモアが漂ってますし、上の3匹中の1匹、Tom Toad は、間違いなく「怒りの葡萄」の主人公 Tom Joad のパロディでしょう(Toad は、カエル、卑怯者といった意味)。音楽も社会派ぶった告発調ではないです。
ライのことをアラン・ロマックス(2002年に亡くなったフォーク・民族音楽研究家)に例える向きもあるそうですが、こちらも、ちょっと違うんじゃないのという気が・・・・
まあ、サンプルや一つのレビューだけでグダグダ言うのもなんなんで。
●個々の曲には、ライ自身によるショート・ストーリーと Vincent Valdez という人のイラストが付いてるそうです。ジム・ケルトナー、フラコ・ヒメネス、V.D.パークスが参加。
中身が中身なんで国内盤(3月28日発売予定)買うつもりです。
購入後の感想はこちら。
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