THE PRICE OF LOVE by Harry Shapiro
●グチャグチャになったCD、本、ビデオの整理をしていたら、2001年1月号の MOJO誌が出てきまして。パラパラめくっていたら Harry Shapiro の書いた THE PRICE OF LOVE というデレク&ドミノスについての記事が載ってました。
そういえば、これ読むために買ったんでした。5年以上も放置とは・・・情けな。
●辞書引き引き読み始めたら、これがべらぼうに面白い。夜更かしを超えて早朝まで読んでしまいました。
内容はデラニーとボニーの出会いから始まって、Friends の参加、Friends の分解、ドミノスの誕生・分解とその後、という感じで、秘話?がたっぷり拝めます。
例えば、デラニー&ボニー&フレンズ分解後のドミノス誕生の萌芽みたいなホイットロックの言葉。
「デラニー&ボニーにちょっとのめり込み過ぎたってことさ。元々彼ら夫婦がメインのツアーだったのにね。それで、俺の相談相手だったスティーブ・クロッパーに連絡して、やめたいって伝えたよ。もうどうにもならなかったから。スティーブは、エリックに連絡してみれば。ヤツとならちょっとは上手く出来るんじゃないか、って言うんだ。俺は金をもらってなかったから、一文無しみたいなもんだと言うと、スティーブは、飛行機のチケットは取ってやるから、空港に行け。とにかくエリックに連絡しろよ、って。それでエリックに電話したら、俺の家に来てしばらく泊まれば、って言ってくれたんだ。それでロンドンに飛んだけど、エリックが本気で俺に来て欲しがってるとは思えなかった。でも一緒に曲を書き始めて、ロバート(スティグウッド)に一緒にバンドをやるからって伝えたってわけさ」
続いて、ジョージの All Things Must Pass レコーディング中、EC邸(Hurtwood Edge)での話。
『オープンEでチューニングされたエリックのギターを一本借りて、曲をいじくってたんだ。結局、前に試したのをあらためてやってみたら、それが上手くいったんだ。まさに陽が昇るようにね ─“世界が動き始めたんだ(The whole world is shaking now) / わかるだろ?(Can't you feel it?) / 夜明けが闇を裂いているのが(A new dawn is breaking now) / 見えるだろ?(Can't you see it?)
次の日エリックが起きてきたときに言ったよ。「これでどう?」ってね。ヤツは言ったね。「一晩中聞いてたよ」って』
もちろん、この曲はTell The Truth です。こんな話がドバドバ出てきます(訳はかなり適当です。ごめんなさい)。
邦訳されて日本の雑誌に載っててもいいような気がするのですが。すでに紹介済みで私が知らないだけでしょうか。それとも、ドミノスなんて、もはやECのエンスー以外には興味を引かない過去のバンドなのでしょうか。
それにしても、ボビーの回想は面白いです。たしか、ボビーを取材した誰かが、その記憶力に驚いていた、とかいう話があったと思うんですが・・・誰でしたっけ。
なお、Harry Shapiroさんはジミ・ヘンドリックスについてはこういう力作(共著)があるんですね。絶版ぽいですが。
ドミノスについて書かれたものといえば、前にご紹介した Jan Reid のレイラ本は、ボビーがEC邸に到着したとこまで読んでストップしてます・・・・・情けな。
犬が Clapton Is God という大きな落書きのある壁に向かって piss してる超有名な写真は、EC邸の居間にも飾ってあったんだそうです、はい。
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コメント
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何かとても面白そうな記事ですね。
確かに日本だと今更Dominosでも無いだろうなんでしょうね、我々にとっては相も変わらず最高に興味深い時期なのですが(笑)
全文を読んでみたいものです。
> たしか、ボビーを取材した誰かが、その記憶力に驚いていた、とかいう話があったと思うんですが・・・誰でしたっけ。
Randy Poeです。Skydogは、情けないことに未だ読破していないんですが、このことはAllmans掲示板に彼が裏話として書いていました。
HTWに行って、Duane Allmanのフォーラムにこの本に関するスレッドが立っています。そこに彼が直接、質問等に答えていますね、bongorandyのハンドル名で。
投稿: mars | 2007.02.10 10:41
おお、頼もしい助っ人marsさん、ども。
Randy Poeさんでしたか。
なんとHTWにまでお顔をだしてるとは頼もしい。(^^;
ということはSkydogにはレイラセッションについてボビーのコメントがあるということでしょうか。こりゃ読まにゃいかんみたいで。
でも3年くらい積ん読になりそうで・・・・
最近900ページくらいある本を買ってしまい自爆モードです。
THE PRICE OF LOVE全文については、お安いご用です。
お任せください。
投稿: Sato | 2007.02.11 00:26