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2007.02.27

ハリー細野 クラウン・イヤーズ 1974-1977

●「トロピカル・ダンディー」と「泰安洋行」のソロ作2CDに加え、Tin Pan Alley との中華街ライブCDと75-76年の映像集DVDからなるBOXです。

ハリー細野 クラウン イヤーズ オブ 1974-1977
ハリー細野 クラウン イヤーズ オブ 1974-1977

 ソロ2作をいったい何度買わされるのかというボヤキも聞こえてきますが、中華街ライブ完全版とDVDが付いてるのでファンの方は買うでしょう。

 再発になるソロ作の音質は、前回の紙ジャケ盤(細野氏はいっさい関与していないそうです)と比べ、私の耳で聴く限り、違いを表現するのに困るくらいの差です。ただしまったく同じではないと思います。「香港Blues」の銅鑼の音をいったい何回聴き比べたことか(苦笑)。

 ブックレット掲載の細野さんの序言によると、オリジナルの24chマスターはすでに消滅していて、テープは6mmのマスターがあるだけだそうです。今回のリマスターは、そのマスターと、今まで発売されたCDだけを元にしているそうです(「クラウン盤のBOX化に際して」 by細野晴臣、より)。
 なお、ボーナストラックは、未発表のアウトテイク、デモのような音源ではありません。

●クラウン時代のディスクをこれから聴こうという方は、普通にこれを買えば良いと思いますが、今回のBOXが決定盤かというと微妙です。

 今回のBOXは、紙ジャケのサイズを、通常のCDケースの高さに合わせたため、前回の紙ジャケに比べると、一回り小さくなっていて、しかも、前回のようにマット地の紙質になってません。サイズの関係でディスクが保護紙なしの剥きだしで入ってます。

 残念なのが、「泰安洋行」では、前回の紙ジャケで復刻されていた歌詞掲載の小冊子が入っていないこと。とても面白い出来の冊子でしたから。

 右が今回のBOX版、手前が左の旧紙ジャケで復刻されていた小冊子です。

Voyage

 ということで、コアなコレクターの皆さんは、前回の紙ジャケも手放さないように。

「中華街ライブ」については、もちろん楽しみましたが、2枚のスタジオ作品のクオリティーの高さに比べると、音質はかなり落ちます。
 マルチトラックのテープは回さなかったということで、卓落としのモノラルです。文句いったらバチがあたるでしょうけど。

 映像集DVDについてももちろん楽しみましたが、個人的には、「繰り返し見るかなあ・・」という感じです。

 当時、「音楽表現の成熟度>映像表現の成熟度」だったことは否めないかと。
 「トロピカル・ダンディ」・「泰安洋行」2作と、DVD収録の映像作品の完成度の落差に複雑な思いというか・・・前者の圧倒的なクオリティの高さに比べ、後者は、手探りというか未成熟というのが正直な感想です。もちろん充分楽しめる上で、です。

 中華街ライブとDVDだけ売れ、というファンの方の意見も少なくないですが、ミュージシャン側からは、これだけを「作品」としてリリースするのは抵抗があるのではないかと自分は思いました。

ブックレットは文句なしの素晴らしさ。インタビュー、エッセイ、レア写真、レア資料、解説等々満載です。

 個人的には、RCOオールスターズで来日した時のリヴォン・ヘルムとの2ショット写真に、グッと来ました。

 リヴォンと細野さんについては、以前レコード・コレクターズ誌(2005年10月号)にビル・ワイマンの興味深いインタビュー(聞き手 藤井貴之氏)が載っていたので引用します。


(83年にアルバムのプロモーションで来日したときの話)
「レヴォン・ヘルムが細野晴臣のカセットを持っていて、来日する前に聴かせてくれたんだ。その時僕はドクター・ジョンやブッカー・T&MG'S のメンバーと一緒にパーティー会場にいたんだが、彼の音楽がすごく気に入って、日本に行った時に会いたいと思ったんだ。彼はすごくナイスだったよ。ストーンズで90年に日本に行った時も素晴らしい花束を贈ってくれたんだ。そのときも彼に会ったし、しばらくは手紙のやりとりもしていた。彼とは随分親しくなったよ」(79頁)


 ええ、話ですなあ。
 カセットは、リヴォンがRCOオールスターズで来日したときにもらったものかもしれませんね。

●細野さんネタでは、4月にトリビュートアルバムが予定されていて、「蝶々-san」をやってるのが、なんと、ジョン・サイモン、ジョン・セバスチャン、ジェフ・マルダー、ガース・ハドソンです。他にも涎がでるような面子がずらーっと(私の知らない人もいますが)。こちらも楽しみですが・・・・・お金が(涙)

 気力が尽きたのでこの辺で。

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コメント

satoさんのネタには一部しかついて行けないほちょのでつ。

細野さんのトリビュートアルバムといえば,坂本氏がメルマガで,
『それと***「tribute to haruomi hosono」はすごいですよ~!
あの人も、あの人も、あ、あの人も、、、
みんな、すごく力入っていて。
ああ、早く聴かせたい!』
と興奮しております。コメント自体全く中身がありませんが(^^;)

BOXですが,YMOチルドレンの私は,前夜祭の雰囲気がむんむんでとても気に入りました。中学生のころは,このジャケットの雰囲気からどんな音楽が流れてくるのか,とても手を出すのが怖かったんですけど,もう少し早く聞いていればよかった・・・・・。

ほちょのさん、ども。

トリビュートアルバムですが、

>みんな、すごく力入っていて。
ああ、早く聴かせたい!

とても教授とは思えないシンプルな興奮振りで。(^^;
ってことは、かなり良い出来なんでしょうね~

楽しみ、楽しみ(お金が・・・(涙))

>中学生のころは,このジャケットの雰囲気からどんな音楽が流れてくるのか,とても手を出すのが怖かったんですけど,もう少し早く聞いていればよかった・・・・・。

中学生が、このジャケットみたら、ふつう躊躇しますわなw

自分は、「はっぴいえんど(もちろん後聞き)→ソロ→変な音楽やり出したぞ」組なので、クラウン時代の音楽を普通に楽しめるようになったのは、ほんと最近です。

ほちょのさん、もとい細野さんが先を突っ走りすぎてたんでしょうねえ。

ところで、3月に出るYMOの紙ジャケは行く予定でっか?

>ところで、3月に出るYMOの紙ジャケは行く予定でっか?
前回は出遅れて入手できず,どうしても欲しかった「BGM」と「Technodelic」を泣く泣く通常版で購入しました。こんなに早く再販するなら買わなかったぜ~。
「Solid State Survivor」くらい押さえておこうかな。前回もそう考えている人多かったみたいですが。

>「Solid State Survivor」くらい押さえておこうかな

そりゃ、ワタシですw
ていうかYMO現役中は、「増殖」以外は傍観者で、ちゃんと聴いてないんですね。
人生も短くなってきたので、他のもちゃんと聴いておこうかなと。

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