ビートルズ LOVE で聴けるクラプトンのギター・ソロ
ビートルズの LOVE ですが。ちょくちょく聴いているうちに、舞台から切り離して聴いても悪くないんじゃないかという感想になってきました。優柔不断ですな。
●以下、さる方から聞いた小ネタですが。
トラック17の Lady Madonna について。
このトラック、途中1:58秒あたりから、Hey Bulldog に変わっていきますが、2:12~2:28秒あたりで、While My Guitar Gently Weeps でのクラプトンのギターソロが挿入されてます。
どうもエフェクトを除外?しているようで、ビートルズのホワイトアルバムで聴けるトーンとは違って、ちょっと細めで、ビブラートの少ないストレートな音色になってます。持っている方は聴いてみてください。
なお、ビートルズ・ファンには面白すぎる超傑作本、マーク・ルウィソーン著 The Complete Beatles Recording Sessions (シンコー・ミュージック刊)によると、この有名すぎるクラプトンのソロは、ホワイト・アルバムのミキシングの際、何時間もかけて「オシレーターを小刻みに動かしてフランジングさせた」そうです(202頁)。クラプトン自身が「あのギター・ソロをあまりクラプトンっぽくしたくない」と言ったとのことです(同頁)。
The Complete Beatles Recording Sessions
「オシレーターを小刻みに動かしてフランジング」させるというのがどういう作業なのか私にはわかりません。結果的にもクラプトンにしか聞こえませんが(ビートルズのメンバーの弾くギターには聞こえません)、マスターテープに録音された元のソロとは変形された状態で世に出ることになったわけです。
LOVE では「オシレーターを小刻みに動かしてフランジング」させる前のソロ・パートを使ったのは間違いないと思います。
●それから、アエラ臨時増刊 AERA ROCK HARD! によると、このLOVE プロジェクトは、ジョージの生前から、親交のあったシルク・ドゥ・ソレイユの創立者ギー・ラリバテとの間で始まった作業ということです。
ラリバテによると、ジョージの方から、ビートルズの音楽を使って何かできないかと提案があったそうで、むしろラリバテの方が、そんなことができるもんか訝ったとか。その後、ジョージが他のメンバーの同意を得るよう行動したそうです。残念ながらジョージはLOVEを見ずして(聴かずして)天に召されてしまいましたが。
LOVE については、プロデュース側主導のプロジェクトで、メンバー(といっても生存してるのは2人だけ)は事後承諾だけ、と勝手に思いこんでましたが、そうではないんですね。
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