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2006年12月の記事

2006.12.31

今年もお世話になりました

 今年も公私ともにいろいろな方にお世話になりました。

 年末にかけては、クラプトンの日本公演の熱病のまま、地に足がつかずあっという間に過ぎたような感じです。
 今年最後のエントリーは、ちょっと手抜きですが、引用で終わりにします。

 12月17日にも引用した「アトランティックレコード物語」からのアーメット・アーティガンの言葉の引用ですが、12月30日付エントリーのクリームのDVDで、アーティガンが、まったく同じ内容のことを再度話しているのを見てうれしくなりました。
 DVDで見れるのは、ここ1、2年の間に撮られたと思われるような真新しいインタビューで、アーティガンは老いのかけらもないくらい元気でした。


(ロンドンでのウィルスン・ピケットのためのパーティでのこと)
「ステージでは、何人かのミュージシャンがジャムセッションをやっていた。私は彼らを背にして座っていたんで、誰がプレイしているのか見えなかった。でもあるブルース・ギターのソロを聞いたとき、ウィルスンに向かってこう言ったんだ。『あんなソロが弾けるのは、きみんとこのギタリストだけだな。ほんと、奴はブルースがわかってるよ』するとウィルスンはこう言ったんだ。『俺のギタリストはバーで飲んでるぜ』私が振り返ると、天使みたいな顔をした美青年が、B.B.キングとアルバート・キングを一緒にしたようなギターを弾いていた」(174頁)


 「天使みたいな顔をした美青年」は、今年で61才になりました。

 それでは皆さん、良いお年を。

2006.12.30

クラシック・アーティスト・シリーズ / クリーム

 気がついたら手元にありましたw

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クラシック・アーティスト・シリーズ / クリーム

 2DVD+1CD の3枚組。CDは1967年のスウェーデン放送(ラジオ)用のスタジオ・ライブセッション音源で、今までブートでしゃぶり尽くされてきた超有名音源です。この度、ようやく正式にリリースと。

まずCDから聴いてみました。

 比較対象は、ブートCD最初期の STEPPINNG OUT というタイトルのTSP盤(写真左)ですが(これしか持ってないんで)、ジェネレーションの劇的な違いのようなものは感じられません。強いていえば今回(写真右)の方がリズム系の楽器が引き締まって聞こえるくらいですか。

 ただ、今回のCDは、TSP盤よりモノラル感が強く、TSP盤は、若干ステレオ・プレゼンスを加えてるように思います。人によっては、TSP盤の方が聴きやすく感じるかもしれません。

Creamswe_tsp_ca

 とはいえ、ほんのわずかな違いで、演奏に対する評価まで変わってしまうようなことはないです。

●さて、DVD編です。

 Disc2 に収録されてる映像から。
(自分はクリームの映像方面はあまり詳しくなく、持ってるの、解散コンサートのライブと、Strange Brew というタイトルの2つだけです)

1 Revolution Club, London(1967)
 (1) Spoonful
 (2) Tales of Brave Ulysses
 (3) Sunshine of Your Love

2 スウェーデンのTV番組(1967)
  (Onkel Thores Stuga SVT/SVERGES TV だそうです)
   N.S.U

3 ドイツのTV番組 Beat Club(1967)
 (1) I Feel Free
 (2) Strange Brew

 1 は初めて見ました。歓声がないので撮影用のセッションではないかと思います。カメラが1台だけなので目茶苦茶忙しくパンしまくります(笑)。

 2 は、残念ながら、Fresh Cream の録音を流用したプロモ風映像で、しかもちょっとお笑い調ですが、ECはテレキャスター弾いてます。わずかですが、実際のライブ時の映像が見れます。そっちを撮影してくれた方がよかったのにねえ・・・

 3 は、私でも知ってる有名な物なので省略。フル演奏を正式にDVDで見れるようになったのは初めて?

 1のみカラーです。保存状態はまあ良好で、演奏も良いので嬉しいですね、これは。

 それから、Disc1 に出てくる「解散コンサート」の映像が、見た瞬間、鳥肌級の極上クオリティのビデオ映像!で挿入されてます。ナレーションではBBCが撮影したと言ってますが、我々が今まで散々見てきたあのぼやけたような映像は、ビデオをフィルムに変換したものだったのかもしれません。何とかブラッシュアップして再発できないものでしょうか。切望します。

Disc1 の2時間弱のドキュメンタリーは、言葉を失うほど素晴らしい大傑作。クラプトン・ファンなら絶対に見るべきです。これ見て感激しない人は、はっきり言って修行が足りません(何の修行だw)。
 私を含め、ジンジャー・ベイカーを嫌な奴と思ってる人も多いかと思いますが、自分は、これ見て、ジンジャーに対する印象が少し変わりましたね。R.スティグウッドが嫌な奴というのは確信が深まりましたw

 Disc2 の「余ったインタビュー編」は、興味深い話、つまらない話、クリームと全然関係ない話、色々です。
 「解散コンサート」の監督 T.パーマーによると、当時のRAHの支配人がロック嫌いだったこともあり、RAHでの撮影には大きな制約が課されていたそうです。

 必見です。凄すぎ。ネタバレになりすぎるのもアレなんで、この辺で。

2006.12.29

映画「トム・ダウド いとしのレイラをミックスした男」
(原題 TOM DOWD & THE LANGUAGE OF MUSIC)

 これ、「レイラ」だけに焦点を当てた映画ではないです。トム・ダウド(1925-2002)の功績を辿った映画で、「レイラ」はあくまで映画の一部。終盤に出てくるそのシーンは素晴らしすぎますけど。

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トム・ダウド いとしのレイラをミックスした男

●自分は、字幕のない輸入盤(英字幕もなし)を買って摘み食い的に見てましたが、最近、国内盤を買ってあらためてじっくり見てみました。

 国内盤は、本編とボーナス編が別ディスクの2枚組ですが、リージョン・フリーで1枚物の輸入盤にも同じボーナスが入ってます。
 チャプター画面は、国内盤は文字だけのシンプルな物に換えられていて、これは映画スタイルのチャプターの輸入盤の方が奇麗です。
 日本盤はディスクのデザインがアトランティックレコードのロゴを模していて面白いです(左が輸入盤、右が国内盤)。それだけですけど(笑)

Dowd_disc

 ま、普通は字幕のある国内盤を買うでしょう。

●以下、DVDより知ったこと。

 コロンビア大学の研究所で物理学を研究していた1人の男が、1947年、NYタイムズに載ったアトランティック・レコードのエンジニア募集広告を見なかったら、「プロデューサー」トム・ダウドはポピュラー音楽の歴史の中にはいませんでした。

 音楽界入りするまで、トムは、原爆プロジェクト「マンハッタン計画」や戦後の核実験にも関わりましたが、原爆の投下自体には、戦争終結を早めるには仕方なかった、という一般的なアメリカ人と同じ意見です。
(このシーンは本編からカットされて、ボーナス編で見れます)

 大学の研究所に採用されたのが16才。戦後、大学に戻って教員になることを止めた理由は、大学で教える内容が、すでに自分たちが研究した成果より10年古く、意義を見いだせなかったからだとか。いやはや凄いす・・・

 とにかく、音楽大好きの陽気なオジサンみたいな口調でしゃべりまくりますが、実は大変な超インテリだったんですな、トムさん。

●で、いきなり、アトランティック入りって、ちょっと、あなた(笑)。
 父親が劇場関係のマネージャー、プロデューサー、母親が歌手で、楽器を習いながら育ったということで、音楽との縁はしっかりありました。学校で吹奏楽の指揮者までやってます。

 ある程度時間をさいているシーンは、レイ・チャールズ、コルトレーン、多重録音の先駆者レス・ポール、リーバー&ストーラー、スタックスとの関わり、アレサ・フランクリン、クラプトン(クリーム、ドミノス含む。Sunshine of Your Love のエピソードは面白いです)、オールマンズ等。

 アトランティックの2大重鎮、先日亡くなったアーメット・アーティガンとジェリー・ウェクスラー(Billboad誌からアトランティックに移籍、トムより八つ年上で来年で90才)の登場シーンも当然あります。
 自分は、R&B(リズム&ブルース)という言葉を生み出したのが、ジェリー・ウェクスラーだったとは、この映画を見るまで知りませんでした(アーティガンの訃報で紹介した、「アトランティック・レコード物語」に書いてあるかもしれませんが)。

 8トラック・レコーディングの導入、スライド式コンソールの開発、それらによる録音方式の発展に、トムが、メカニカル面だけでなく「音楽的」に貢献したか良く分かります。ドミノスのシーンで、クラプトンが、トムが単なるエンジニアでなく、成熟した「音楽家」であったと強調するのは象徴的でしょう。

 なお、67年に、トムがジョージ・マーチンと会ったときに、ビートルズは4トラックしか使ってなかったというエピソードが出てきますが、むしろ、4トラックで「サージェント・ペッパー」を作ってしまった方が驚きというべきかもしれません(ビートルズが8トラックを使ったのはホワイトアルバムから)。

 個人的な思い入れを抜きにして(抜きにできんですが)、映画のクライマックスはドミノスのシーンで、レイラのマルチ・トラック・テープを再生しながら、嬉々として各トラックの音をいじるダウドの姿は感動的です。ピアノ・エンディング前のクラプトンとデュアンのバトルを両者の音だけ抜き出して鳴らすシーンは、やはり鳥肌もの。それと、ピアノ・エンディングに入ってからのカール・レイドルの生々しいベース音にも驚かされます。

 このシーンを見てて、正直、トム・ダウドによる21世紀版新リミックス・レイラを聴いてみたかったという妄想にかられましたね、わたしゃ。

ボーナス編では、本編でカットされたインタビューも見れて、

「オールマン・ブラザース・バンドは最高のフュージョンバンド」
「クラプトンは、弦楽器に限らずあらゆる楽器・奏法に興味を持っていて、それをギターにどう生かせるか考えていた」

なんて、なかなか興味深いです。

 ボーナス部で特に印象的なのは、デュアンの事故死を電話で知らされた時のことを話すシーンで、それまでオールマンズの音楽作りついて饒舌に語っていたダウドが、急に言葉に詰まりだすところは、やはりホロっときます(放心状態のダウドはデュアンの葬儀に列席してないそうです)。

 オールマンズのジェイモーは、インタビュー・シーンを見る限り、想像してたより物静かで知的な人でした。

 それから、D.ガレスピーの変形トランペットについて、地下の狭いクラブで演奏するときでも、音がステージ近くに密集している客の中に埋もれずに良く響くように作らせた、というエピソードが出てきます。
 自分の記憶では、ディジー自身が「椅子に置いてあったトランペットを誰かが誤って座って変形させてしまい、そのまま吹いてみたら意外と良かったから・・・」というような話をしてたような気がするんですが・・・後者はディジーのお茶目な作り話なのかもしれません(それか私の勘違い)。

 このボーナス編インタビューはかなり豊富な分量です。

●根気がなくなったので、まとめはしません。っていうかできんです。
 ポピュラー音楽史に興味のある人はかなり楽しめると思います。ただ演奏シーンが目当ての人は失望するので買わない方がよいです。英語版の公式サイトがあり、mp3やpdfのバイオグラフィーもあります。

Tom_bio

2006.12.25

WEATHER REPORT / FORCAST:TOMORROW

 定期刊行の音楽雑誌の類を読まなくなったのはかなり前からですが、思わぬ新譜・再発を知らぬまま過ごし、という落とし穴もあるわけで・・・

●サディスティック・ミカ・バンド特集の「レコード・コレクターズ」2007年1月号を地下鉄の中で読んでいて、巻末のアルバム・ガイドで、ジャコ在籍時のウェザー・リポートのDVDが10月に(外盤は9月に)発売されていたことを知り、思わず車内でノケぞりました。

 駅間の電波途絶をくぐり抜け、思わず車内から携帯で Amazonに行き「ポチ」してしまいました。慌てすぎて高い国内盤を買ってしまいました。トホホ(輸入盤は6000円程度です)。

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FORCAST:TOMORROW

 正確には、3CD+1DVDのアンソロジーなのですが、私(というかほとんどのWRファン)の興味は、1978年9月28日、当時の西ドイツ、オッフェンバッハ公演を収録した DVD と思われます。

●ファンならご存知の通り、このライブ映像、過去に YOUNG AND FINE LIVE! というタイトルで発売されております。

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 これが、ブート以下の代物で、どんよりと暗いヘボ画質に、トラッキング位置もメチャクチャ。ろくなメニュー画面すらない。
 ちなみに、これがメニュー画面ですw 笑ってはいけません。

Wrshit_ntsc

 要は、マスターテープどころか、およそロー・ジェネレーションとは言えないようなビデオソースを、パイオニアの民生用DVDレコーダーでディスクに落とした、という糞DVDなのですが。ジャコ(だけではないでしょうが)のお姿を拝むために、渋々我慢していたのであります。

 そしてついに、この糞DVDとおさらばの時がやって来ました。

●ただし、残念な点が一つ。音声がモノラルです。これは、上のDVDもそうでしたが、マスターもそうだったわけですな。無念。

 とはいえ、画質は、若干の経年劣化は免れないものの(ビデオ特有の横縞のようなノイズが時々出ます)、これぞマスター・クオリティ(収録はケルンの WDR)。

 ショーターのテナーがアップになった時の楽器の質感など、唖然とするばかり。
 向かって左上からザヴィヌルを捉えたショットがよく出てきますが、YOUNG AND FINE LIVE! とは違って、ちゃんと床の質感までわかります。
 8:30 で音だけ散々聴いてきた、ジャコのソロパートを映像で初めて見たときは、上の YOUNG AND FINE LIVE! ですら仰天しましたが、それが、マスタークオリティで拝めるわけです。

 画質が素晴らしいので、音声がモノラルである不満は見ているうちに気にならなくなるのではないかと。

 演奏は、この後のUSツアーを収録したライブ・アルバム 8:30 に比べると、やや堅いかなという感じで、8;30 で聴けるような熱狂的は開放感はあまり感じられません。
 演奏だけだったら、個人的には 8:30 に軍配をあげますかな。音声がステレオだったら印象も変わるかもしれませんが。

830_2

 ブックレット掲載の、ドラムのP.アースキンによる本公演の回想記よると、アースキン自身はオッフェンバッハでの演奏を、8:30より良いと思っているようです。

●なお、アースキンの回想記によれば、ザヴィヌル・ショーター・ジャコ・アースキン時代の正式なコンサート映像は、本公演と、NIGHT PASSAGE 時代の旧ユーゴ、ベオグラード公演が存在していたものの、後者のマスターテープは、1999年にNATO軍がユーゴを空爆した際、放送局の瓦礫と共に消失したそうです。あと79年のハバナ・ジャムの映像もあるのでは、とのこと。

 個人的には、DVDだけに6000円出してもいいです。2時間10分弱の至福。
 未発表テイクも入ってる CDの感想は省略、こめんなさい。つーかまだ聴いてません。

 しっかし、ドイツの放送局にはあらゆるジャンルのお宝が眠っとりますな。

2006.12.24

2006年有馬記念

 今年もあっという間に1年が経ってしまいました。またもや無駄に馬齢を重ねただけだったような・・・

 競馬者の端くれとして、有馬記念くらいブログにエントリーしましょうか。

Arima2006waku

 頭はあの怪物クンに素直に敬意を表して。2着は応援で内田ドリームパスポート。

Arima2006b

 指定席がハズれたので、スタミナのない高齢馬の私は、自宅観戦、PAT投票。
 金額は恥ずかしいので消しましたw



結果  
 ハズれました。いつものようにw
 ディープ君は他の馬とは次元が違いました。お疲れ様でした。
 あの距離もこなした3着のダイワメジャーにも拍手。

2006.12.22

ウドー音楽事務所のサイトにクラプトン・ジャパン・ツアー・リポート登場

 先のエリック・クラプトン・ジャパン・ツアーをプロモートしたウドー音楽事務所のサイトに、エリック・クラプトンのツアー・リポートが掲載されました。(注:現在、レポートはありません)

 何回か前のツアーでも掲載されながら、前回のツアーでは掲載がなくガッカリしたものですが、今回はやってくれましたウドーさん!
 関係者しか知り得ない話が満載で面白いことこの上ないです。

 一文だけ引用します。

 「武道館はアルバートホールを連想させると。音が良くて好きな会場であると。」

 泣けますな・・・・やはり、リー・ディクソンだけじゃなく、本人もそうだったんだ。く~っ!

 ネット上で出来不出来について物議をかもした札幌公演については、クラプトン本人が札幌公演をどう感じていたか知ることができます。
 札幌公演に参加された皆さん、必読ですぞ。

(追記)
 Little Wing 登場のきっかけみたいな話も出てきて、「しばらくやってないから、ちょっとやってみるか」みたいな意外と軽いノリで、ズッコケました。ファンは祈るような気持ちで待ちこがれていたというのに(笑)。

 でも、ECにそう思わせるに至ったのは、やはりデレクの存在が大きいんだと思いますがどうでしょう。彼とギグを繰り返しているうちに、ECの中で眠っていた something が目を覚ましたといいますか。

2006.12.21

カール・ベーム指揮ウィーン・フィル 1977年来日公演DVD

 発売されて少し時間が経ちましたが、ようやく買いました。

 1977年3月2日、NHKホールでの演奏で、当夜のプログラム、

  ベートーヴェン交響曲第6番「田園」
     同    交響曲第5番
     同    序曲「レオノーレ」第3番(アンコール)  

の全曲収録です。

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●当時、少年だった私は、ひょんなことからクラシックに興味をもったものの、外来オーケストラのコンサートに実際に出かけるなんて「想定の範囲外」。
 この DVD に収録された演奏も、NHKのFM生中継にかじりついて、SONY の HF-90 のカセットテープに必死に録音したのでした。テンポが遅いので、「田園」はテープ片面に全部収まるかヒヤヒヤしながら(ギリギリ入りましたが、演奏者紹介のアナウンスの前までが限界でした)。

 生中継を聴いていて、もっとも印象的、というか驚いたのが、「田園」の終楽章のテーマを演奏するウィーン・フィルのヴァイオリンの響きで、ほとんど尋常でない神々しい音はガキでも分かりました。コーダ(終結部)の弱音部の響きも素晴らしいです。
 当時は、クラシック音楽を聴き始めたばかりで、個々のオーケストラの音色の違いまで聞き分けるような耳は持っていませんでしたが、「ウィーン・フィルというのはなるほど格別なオケなのだなあ」と少年は思ったのでした。

 もう一つ好きな箇所が、同じく終楽章で、主題がクレッシェンド後に全奏で鳴るときのホルンの咆哮。
 ここのホルンをオーケストラの全奏から飛び出さないよう控えめに鳴らす指揮者も多いですが、この演奏で刷り込まれたのか、この箇所でホルンが他の楽器に埋もれ気味の演奏だと、それだけで、今でもショボーンなのです。

 その後、数え切れない数の「田園」を聴いてきましたが、私の中ではこれが一番。永遠の「田園」です。

画質は予想以上に素晴らしく、以前に再放送で見た75年の来日公演の映像よりはるかに良いです。今回75年公演もDVD化されましたが、私はまだ買ってません。77年と比べて、映像のクオリティはどうなのでしょう?

 ビデオテープの保存状態については、不思議なところがあり、NHKの「アーカイブス」で見た、KISSの武道館公演の映像は70年代後半(1978年?)の収録にもかかわらず、劣化の度合いが酷かったです。
 NHKは、プロ用のビデオテープが高価だった時代には、収録に使用したマスターも他の番組を録画するために上書きしていた、という話を聞きます。それゆえ、70年代初頭のセル指揮クリーブランド管やムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルの来日公演の映像は残っていないということです。残念無念ですなあ。

 ただ、有名な米ABC放送のエルヴィスのカムバック・ショーなどは1968年のヴィデオ収録にもかかわらず、最近発売されたDVDを見ると凄まじい高画質です。ABCは高品質のテープを使い、最高の環境下でマスターテープを保存していたということなのでしょうか。

晩年のベームについては、日本で非常に偶像化されており、以前にドイツ・グラモフォンのプロデューサー(ギュンター・プレーストだったような気がしますがはっきり覚えてません)が、ベーム晩年の録音は日本からの要請で実現した旨、音楽雑誌のインタビューで語っていたのを読んだことがあります。

 偶像化を排して、このDVDの演奏を冷静に評すれば、いくらでもネガティブな評価をすることもできると思います。

 でも、終演後にオケがステージから去った後も、ステージ前に押し寄せた聴衆の熱狂的な拍手に喜ぶベームの笑顔をこのDVDで見たら、なんと言われようが、この演奏がもたらす幸福にひたっていたいと思うのでありました。 

2006.12.19

NEIL YOUNG and THE CRAZY HOUSE / Live at the Fillmore East

 Neil Young Archives の Performance Series 第1弾。ようやく買いました。
 もっと早く買うつもりだったんですが、Clapton のジャパン・ツアーがあったもんで。

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Live at the Fillmore East

 1970年3月6日または7日のフィルモア・イーストのライブですが、CDには、Date information が一切ないので、どちらの日かは、ブートなどで判断するほかないようです。ちなみに、背表紙には、MARCH 6 & 7 とあります。

 輸入盤は、24bit/96k で再生可能で、Photo Montages を収録したDVDの付いた CD+DVD盤も出てるのでどっちを買うか迷いましたが、+DVD盤にしちゃいました。音質的には44.1k の通常の CD フォーマットで自分は充分なんですけど。

 といっても DVDは DVD-AUDIO でなく、通常のDVDプレイヤーで再生可能で、Photo Montages というのは、ようはスチール写真のスライドショーです。音楽を再生しながら、ズーム・イン・アウトする程度のステージ写真のスライドショーを見る、というしくみなんですが、これ意外とイケてて、予想したより楽しめました。まあこの辺りは個人の好みもあるでしょうけど。しかし、当たり前ですが皆若いすなぁ。

●ちなみに、1970年3月6日、7日のフィルモア・イースト は、ニール他、マイルス・ディヴィスとスティーブ・ミラー・バンドが出演した、まあ伝説的な日で、マイルスの凄まじい演奏は、7日の方が正規盤で発売されてる他、6日も非公式にサウンドボードソースが流通してます。

Love
Live at the Fillmore East, March 7, 1970: It's About That Time

 マイルスは、「マイルス・デイビス自叙伝」(買ったのですが手元に見あたらない)の中で、スティーブ・ミラー・バンドの音楽なんてくだらない云々、のたまってたと思うんですが、ニールも、マイルスも、スティーブ・ミラー・バンドも好きな(と言っても Fly Like an Eagle 前後だけですが)私はどうすればいいのでしょう・・・・

 それから、フィルモアのショーって、通常1日3ミュージシャン出演の、いわゆるトリプル・ビルですが、これって、同一料金で全部聴けたのでしょうか?前からずーっと疑問に思ってるのですが・・・
 もし、そうだとすると、69年5月29日の出演者なんて、レッド・ツッペリン、ウディー・ハーマン・オーケストラ(笑)、デラニー&ボニーになってます。Zep と デラ・ボニは趣味がダブるかもしれませんが、Zepファンは、ウディー・ハーマンなんて聴かんと思うんですがw・・・その間は、外に出て怪しい葉っぱでも吸ってたのでしょうか。

●まあ、それはともかく70年のライブがこうして正式に聴けるのはうれしいです。できれば2枚組で収録曲が多いとさらに良かったですが。演奏も素晴らしいです。

 ニールの公式サイト内に本盤のページがあり、予告編(Trailer)では、ニール達が使用する写真を選んでる様子などが見れます。
 でもこれ、97年2月ってあるんですけど・・・発売までに9年って、ちょ・・・・次は何時になるんでしょう、はあ。

 体裁は、Pearl Jam のライブ・シリーズみたいな感じで(と言ってもあれほどチープではないですが)、2枚組のLPのジャケットをCD用にダウンサイズしただけの紙ジャケで、ディスクは保護紙なしにむき出しで入ってます。すでにDVDの方には傷が入ってました。こわいので、不燃布に入れてサンドイッチ状に保存するいつもの方法に(トホホ)。

Young_fillmoreeast

 それにしても、これもフィルモア・イーストで、前日のエントリーもフィルモア・イースト絡み。今更ながら、フィルモアは本当に偉大な場だったのだなあと。天国のビル・グレアムに感謝しないといけませんね。

Derek and The Dominos / Why Does Love Got to Be So Sad (by Clapton and Whitlock)

 クラプトンのジャパン・ツアーは終わりましたが、音源を聴く楽しみは続きます。
 気分は、「まだまだ!」(by 岡部幸雄)って感じですかね。

 EC御大の方は、帰国後も完全オフではなく、こんなところに出入りしてるようです。

 では、当ブログのカテゴリー「好きなうた」として、思い出と共に、この曲について少々。

●2006/2007年ツアーの初日のセットリストを見て、I am Yours と Anyday を目にしたときには、激しく胸がトキメキましたが、ほとんど衝撃に近い興奮を覚えたのは、5月23日のロイヤル・アルバート・ホール公演のセットリストにこの曲 Why Does Love Got to Be So Sad を見つけた時なのであります。

 「恋は悲しきもの」という名邦題が付けられたこの曲に、たまらん愛情を感じる人は非常に多いようで、今ツアーでの30数年ぶりのセットインは、ECファンの間では大騒動?になったものです。

 残念ながら、この曲はセットインしたり落ちたりを繰り返したあげく、ヨーロッパ・ツアーの比較的初期にセットリストから落ちてしまい、ファンは大いに狼狽しました(ですよね?)。ジャパン・ツアー中も、「この曲の復活はあるのか?ないのか?いつやるんだ?」で、ファンは悶々とし続けました。

 そして、12月8日の武道館公演でついに夢は叶いました。この曲のセットインを知って、急遽、翌日の最終公演に向かうことにしたファンも少なくないようです。

●いったい、名曲・名演揃いの「レイラ」アルバム収録曲の中で、この曲の何がファンを引きつけるのでしょう?

 猛烈な高速テンポで繰り広げられる、クラプトンとデュアン・オールマンのソロの応酬、アップテンポの曲なのにどことなく哀愁を帯びたメロディー、サビで曲のタイトルそのまんまの歌詞 Why Does Love Got to Be So Sad を叫びまくるボビー・ホイットロックのバックコーラス・・・・・とにかく聴いていてイキそうになる瞬間満載です。

 もちろん自分が最初にこの曲を聴いたのは「レイラ」アルバムなのですが、次がフィルモア・イーストでのライブ盤 Derek and The Dominos in Concert でした。
 って、普通そうだわな。

 高校生の時でしたが、お小遣いでLPを買っていたガキにとって、高価な2枚組のライブ・アルバムは高値の花でした。ついでに言うと、does が使われてるのに、get でなく got なのが、学校英語しか知らない私には不思議でした(今も分からんです、ハハ)

 結局ようやく買えたのが、再発米盤LP。
 再発盤は、発売当初の見開きカヴァーではなく、通常の1枚用のジャケットに2枚のLPを無理矢理詰め込んだ荒技手抜き盤でした。
 それゆえ、そこそこの値段で、お小遣い少年にも買えたわけですが、アメリカ人つうのは手荒なことするもんだ、と当時の少年は思ったもんです。

Ddinconcert

●Derek and The Dominos in Concert を、この曲だけを目当てに買ったわけではないんですが、衝撃だったのはこの曲の演奏でした、ハイ。

 収録されていたのは10月24日のテイクで、イントロ後すぐに1コーラス目の歌が始まるオリジナルのスタジオ録音と違って、ジム・ゴードンの刻む遅めのテンポに乗って入り込んでくるクラプトンのギター。しばらくはジムのドラムとECのギターのやりとりが続きます(ここまでだと何の曲だか分からん状態)。

 そこへ、手探り的にチョコっと音を鳴らしてた程度だったホィットロックのオルガンが突然、「ジョワーン、ビョーン」とグリッサンドで割り込んできて始まる、例のカッティング・イントロ。そしてファンならもう耳タコのあのECのギター。

 わたしゃ、血が逆流するほど興奮しましたね。その後は、もう来る日も来る日も、この曲ばかり聴いてました。
 今だに、この「ジョワーン、ビョーン」の箇所で軽くイキそうになります。

●その後、ブートレッグや、

Fillmore_boot

大幅にトラックを増やして再発された公式盤

Love
Live At The Fillmore

 で、前日の23日のテイクも聴けるようになりました。

 23日のテイクは、スタジオ録音と同じ快速テンポで、いきなりECのギター全開ヴァージョン。ホィットロックがグリッサンドで入ってくるのは、24日のテイクと同様ですが、ECのソロだけならこちらの方が興奮度が高いと思います。クリームの Wheels of Fire 収録の、サンフランシスコ・ウィンターランドでの Crossroads ライブ・ヴァージョンに匹敵するといったら言い過ぎでしょうか。

 23日の快速ヴァージョンが14分台、24日のミディアムテンポ・バージョンが9分台の演奏。前者でなく後者が、最初に発売された Derek and The Dominos in Concert に収録された理由はもちろん分かりませんが、単純にLPの収録時間の関係かもしれません。
 ちなみに、「レイラ」アルバムのスタジオ録音は4分台です。

●今ツアーでの2006年バージョンですが、私が最も好きなのは、終盤に近づくにつれ徐々に曲がクール・ダウンしていく時に聴ける、EC、ドイル、デレクの静かなギターの絡み合いで、ほんとに美しい瞬間です。

 タイトルが長すぎて、日本のファンには、Why Does とか「恋悲」とか、略して呼ばれるこの曲ですが、今回のツアー時に使用されたセットリスト・ペーパーには、WHY DOES LOVE GOT と書かれておりましたです。
 アブリビエーションで WDLGTBSS とスラスラ書けるようになれば、あなたは相当な通です(ウソ)。

Wydoes_set8dec

 「少々」ではなくなりましが、以上、「いとしの恋悲」でした。

(こぼれ話)
 ホイットロックは、1976年に発表した自身のソロ・アルバム Rock Your Sox Off でこの曲をセルフ・カヴァーしています。入手困難なので、どこかで再発してくれんかい。

 また、ルイジアナのバンド Buckwheat Zydeco が、彼らのアルバム Taking Home(1988)でこの曲をカヴァーした際、EC はゲスト参加して、聴きごたえのあるソロを披露してます。Taking Home を買わなくても、これで聴けます。

2006.12.17

アーメット・アーティガン氏死去(1923-2006)

 アトランティック・レコードの創立者、アーメット・アーティガン(Ahmet Ertegun)氏が12月14日にニューヨークの病院で亡くなりました。

 アーメットは、10月29日、ニューヨーク、Beacon Theaterでのローリング・ストーンズ公演のバックステージで誤って転倒し頭を打ち、昏睡状態が続いていたそうです。享年83才でした。訃報記事はこちらで。
 なお、同公演は、ビル・クリントン元大統領の60才の誕生日を記念する特別な公演だったそうです。最期まで音楽と一緒にいたんですね・・・

 アーメット・アーティガンがアメリカのポピュラー音楽に果たした貢献は、通り一遍の追悼記事などでは語れないくらい途方もなく大きいもので、彼がいなかったらR&B、ソウル、ロックの歴史はまったく変わっていたことでしょう。

 アーティガンは自伝を書いていませんが、幸いにして、ドロシー・ウェイドとジャスティン・ピカーディーの共著「アトランティック・レコード物語」(早川書房、林田ひめじ訳 原題は Music Man : Ahmet Ertegun, Atlantic Records, and the Triumph of Rock'n Roll)という傑作書があります(こんな面白すぎる本がなぜ絶版なんでしょう)。

Atlantic

 同書によると、

アーティガンに言わせれば、「白人のロック」は、それまでアトランティックの主力だった R&B やソウル・ミュージックから生まれるべくして生まれた産物(同書174頁)

なのだそうです。まったく正論ですが。

 またそんなアーティガンは、R.スティグウッドのポリグラムによって製作された、クリームのファースト・アルバム( Fresh Cream )について次のように語ってます。
(同書によれば、スティグウッドがクリームとマネージメント契約をしたのは、アーティガンの勧めによるものだったそうです)

Fresh Cream
Fresh Cream

「できあがった最初のレコードを聴いてみたんだが、私の好みから言えば、ブルースが足りなかった」とアーティガンは語る。「あまりにポップス寄りのレコードを作ったロバートに、私は怒鳴り散らしたよ。しかしとにかく、レコードはヒットしたんだけど、その後われわれがプロデュースすることにした・・・・・それにしても連中の出す音はデカかったよ。パワートリオと言われた最初のグループだった。こっちまで耳をやられるかと思ったね」(同書175頁)

 まったく、なんというオヤジなんでしょうか、アーティガンという人は。ロバート・スティグウッドを怒鳴り散らせる人なんてもう今じゃ誰もおらんでしょう。コワ。

 裕福な大使館員の息子であったアーティガンというトルコ人は、ただ自分が好きな音楽のためにレコード会社を作りました。当時は、白人の牛耳るレコードビジネスから、「くだらない」として放置された黒人音楽を扱うインディぺンデント・レーベルにすぎなかったわけです。

Atlantic2_1

 そして、我々に莫大な音楽財産が残されたわけで、個人的には、「ご冥福をお祈りします」なんていう、儀礼的な追悼の言葉より、「ありがとう、アーメット」といいたいですね。

2006.12.14

Jan Reid の「Layla」本、届きました

 当ブログの11月3日のエントリーでご紹介した、Jan Reid 著 Layla and Other Assorted Love Songs by Derek and the Dominos(Rodale Books社刊)が届きました。

 サイズは、写真のような感じで、日本の新書サイズの幅を少し大きくした程度の小振りな本でした。

Laylabook_byreid1

 厚さもこの程度(全173頁)で、写真は一切なし。文字だけの全10章です。

Laylabook_byreid4

 第10章の VICTIMS AND SURVIVOR をちらっと読んでみましたが、ジム・ゴードンの悲劇について、

On June 1, 1983, Gordon called his mother and said, “You're bugging me again. I am going to kill you”

のような、かなり具体的な(恐ろしい)描写があります。

 巻末には、文献だけでなく、BBCインタビューのような記録を含む大量の出典が挙げられており、妄想で適当に書いたゴシップ本の類ではないですね、これは。

 英語が得意なら、1日で読み終えちゃうでしょう。私はそこまでの英語力はないので辞書引きながらじっくり読みます。興味深い箇所でも発見したら、ご紹介するつもりです(あまり期待しないでね)。

2006.12.13

THE BEATLES / LOVE

 はい、話題のザ・ビートルズの新作?、「LOVE」です。

Love
Love

 「ビートルズ史上最大の汚点にして醜悪なる愚作以外のなにものでもない」

 批評家の中山康樹氏の、この「LOVE」についてのお言葉です(中山康樹の「マイルス・アンド・モア」、2006年11月21日付け投稿)

 私は、中山康樹氏のファンですが、そう言いたくなる気持ちは充分理解できます。ただし、「LOVE」をシルクの舞台から切り離して「ビートルズの作品」として聴くとすれば、という留保付きでですが。
 これは、Let It Be Naked のようなビートルズの「新作」とは全くの別物でっせ。

 結局、CD「LOVE」は、あくまで、『シルク・ド・ソレイユの舞台「LOVE」のためのビートルズ音楽集』であって、「LOVE」というビートルズの作品ではないわけです。

 後者として聴き続ける限り、何度聴いたところで「愚作」としか感じられないのは当然だと思います。
 だって、(音楽的には何の脈絡もない)Get Back、Glass Onion の編集によるメドレーや、Octopus's Garden に Good Night のストリングスがオーバーダビングされているのを聴いても面白いわけがないです。

 もちろん、使われれている音源の特定、特に既発のオフィシャル盤とは違うテイク、断片探しは、知的な好奇心を刺激するとは思いますが、そういった作業が音楽的な感興を呼び起こすものではないと思います。少なくとも自分はそうです。

レコード・コレクターズ 2006年 12月号 [雑誌]
レコード・コレクターズ 2006年12月号

 「レコード・コレクターズ」誌の最新号(2006 Vol.25 No12)で、「LOVE」の特集が組まれていて、実際にヴェガスで舞台を見ている岡田敏一氏のレビューは、シルクの舞台「LOVE」を知る上で非常に参考になります。
 同誌には、森山直明氏による、使われた音源・テイクの分析もありますが、発売までの音源管理が非常に厳格であったため、分析されているのは、CDに収録されている全26トラック中の15トラックのみです(東芝EMIですらその分のCD-R1枚だけしか入手できなかったそうです)。

 幸い、ヴェガスとシルク両方好きな友人がおりまして、親切な彼は、ヴェガスで「LOVE」を見た時に買ったプログラムを私にプレゼントしてくれたのでありました。

Leaving

 プログラムはLPサイズで、実際の舞台の写真が収録されてます。CDのブックレットにも舞台写真が収録されてますが、コラージュ風に処理されていて、舞台の様子はちょっと分かりにくい感じです。

Pepper

 プログラムを眺めたり、「レコ・コレ」誌の岡田敏一氏のレビューを読んで、私は、ヴェガスに飛んで「LOVE」を見てみたい、と思ったのでありました。金と時間が許してくれればですが。

 なお、「レコ・コレ」誌(文=武田昭彦氏、63頁)によると、アップル・コンピューター(要するにMac)は、今年の4月に、音楽配信用のビートルズ楽曲のマスタリングが完了したと発表しているそうです。私は全く知りませんでした。iTune Music Storeでの配信を前提としたものと思われますが、個人的には、それがリマスター盤のCDとどう関係するのかの方に興味があるんですが・・・

2006.12.11

デレク・トラックス、EC USツアー 2nd Leg の一部を離脱

 2007年2月28日、テキサス州ダラスの American Airlines Arena 公演から開始される、クラプトン・バンドの USツアー 2nd Legですが、これまで素晴らしすぎる演奏を披露したデレク・トラックスは、3月18日、カリフォルニア州サン・ノゼの HP Pavilion 公演をもって、バンドから離れることが発表されました。
(THE DEREK TRUCKS BAND 公式サイトNEWS "Clapton Tour 2007" より)

 これは、THE ALLMAN BROTHERS BAND 恒例の、NY州 Beacon Theater での連続公演とのスケジュールの重複によるもので、デレクは当然のことながら、本来自分が所属するオールマンズとのコンサートを優先することになったわけです。

 デレクの離脱により、3月20日、カリフォルニア州サクラメントの Arco Arena 公演以降、4月6日、オハイオ州コロンバスの Schotenstein Center 公演までの12公演(2Leg 全公演の半分)は、デレク抜きで行われることになるため、セットリスト等に変化が生じるものと思われます。

2006.12.09

クラプトン日本公演2006 東京10日目(最終日)

 12月9日、日本武道館のセットリストはこちら。ジャパン・ツアー最終日に相応しい、良いリストですなぁ。sit down set 前はすべてドミノスですか・・・・いやはや。

 行った皆様おめでとうございます。私は寂しく大阪にいます・・・トホホ。

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(追記)
 他のBBSに、Why Does Love Got to Be So Sad の音源を上げてくださった方がいたので聴かせていただきました。
 凄い演奏ですね、こりゃ。後半のソロの応酬の素晴らしいこと。これですよ!我々がずーっと待っていたのは。

2006.12.08

クラプトン日本公演2006 東京9日目

 12月8日、日本武道館。セットリストはこちら。この期に及んで初登場曲とは・・・

Ecbudokan061208

●ドイルにホワイト・ストラトが渡された時点で、Little Wing をやることは分かりました。今日は初登場時と違って冷静に聴けましたです、ハイ。
 本日、Little Wing に初遭遇、大感動の皆様、おめでとうございます!パチパチ。

 sit down set まで冷静に聴いてきて、「さあ、After Midnight か」と身構えたところに、突然かき鳴らされた、Why Does Love Got to Be So Sad のカッティング・イントロ。
 これ、不意打ちでやられるとかなり強烈です。わたしゃ、フランクフルトで一発食らいましたが、衝撃度は武道館の方がずーっと上でした。
 アリーナの所々でジャンプするように立ち上がって大喜びする人がたくさん。そりゃそうよ。ウヒョヒョの大満足。

●でも私が、当夜最高と思えたのが、LQOS!

 EC の初めのソロに見とれいて、ふとドイルを見ると、そこには Gibson Flying V を持つドイルの姿が。思わず「グェッ!マジかよ!?」状態。さらに、その後のデレクのソロが切れまくりだったのでニンマリ・・・・・・していたんですが、いやー甘かった。

 その後の、締めのECのソロのもうスンゴイことスンゴイこと。
 驚天動地というか、言葉が見つからないような凄まじさ。自分が、武道館で7回聴いた LQOS のソロでは最高の出来であったのではないかと。もう完全に天を舞ってました。
 いつも2コーラス(少ないときは1コーラス)で終わる LQOS の締めの EC のソロですが、今日は3コーラスやってませんでしたか?ちゃんと数えていたわけではないので自信がないのですが・・・(これは後ほど、知人にあたって裏を取ってみます ※録音で確認したら2コーラスでした、ごめんなさい。ソロに入る前の歌いながらのオブリガートの音数が多かったので勘違いした模様)。

 ただ、ドイルは LQOS でのソロより、Cocaine でのジミヘンが取り憑いたようなカッティング主体のソロの方が良かったように思えました。

 個人的には、Why Does Love Got to Be So Sad 以降、コンサートの雰囲気がガラリと変わったように感じましたが、いかがでしょうか。

 今宵の私の感想はこんなところです。

●明日が最終公演ですが、私は本日が最後でした。
 長いと思われましたがあっという間の1ヶ月でしたね。明日行ける方々は思う存分楽しんできてください!
 追加公演行く気なかった人も、例の2曲目当てで沢山いっちゃうかな?フフフ。

 しっかし、すんげージャパン・ツアーだったわ・・・・まだ終わってないけど脱帽。

(追記)
 Little Wing でのデレクのソロは、今日もドミノスのスタジオ録音でのデュアンのソロのほぼ完コピでした。ところどころ前打音を入れてたのがちょこっと違うだけ。うーん、なんとも興味深いです。

 しかし、どこが Back Home ツアーやねんw

2006.12.07

クラプトン日本公演2006 東京8日目

 12月6日、日本武道館のセットリストはこちら

Ecbudokan061206b

 夢のような夜でした。文字にするのが恐ろしいくらい。

 この日は、前夜の2階最後方から一転、メンバーの一挙手一投足が見えるようなアリーナ前方で見ることができました。そして・・・

●Got to Get Better in a Little While が終わった後が、明らかにいつもと違いました。いつもなら、そのまま Old Love に入るのに。

 ジョーダンの方に歩み寄って、リズムの確認をするようなEC。
 いつもと明らかに様子が違う。

 「これは来る!」

 と思いました。

 ジョーダンのリズムとECのギターのどちらが先に鳴り出したか記憶にないです。
 ジミ・ヘンドリックスのヴァージョンのように、ゆったりと始まり、徐々に「あの」テーマが浮かび上がってきたときの場内の異様な雰囲気。

 拍手、悲鳴、怒号のようなわめき声、雄叫び、突き上げられるこぶし、ホール後方から波のように押し寄せてきた拍手・・・そして、ついにあのダーン、ダカダーン、ダカダーン!
 最初のECのソロに大拍手、そして、Well she's walking through the clouds に大拍手。

 演奏中はもう夢の中にいるようでして。
 ただ、Little Wing を演奏してるECバンドと、茫然と聞き惚れてる自分がそこにいるだけ。

●終演直後に覚えてたのは、デレクが、Layla アルバムのデュアンのソロのほとんど完コピでソロを取ったこと、ECだけだったヴォーカルが、最後のコーラスでECとドイルのダブル・ヴォーカルになったことくらい。
 覚えていたのはそれくらい。音源を聴けば何か思い出すかもしれませんが・・・

 エンディングはドミノスのスタジオ・ヴァージョンと同じような終わり方でしたが、曲のエコーが消えかかる前に、ジョーダンが、Motherless のカウントを始めて、次の曲へ、という感じでした。

 終演後は、いままでのコンサート終了時と明らかに違うというか。何ともいえないボーッとした余韻がずーっと残ったまま、みたいな感じで。夢の夜でした。
 もちろん、この日は他の部分も素晴らしかったです。でも、これしか書けません。ごめんなさい。

 (「覚えてた」と思ってた部分ですら実は・・・)



Ecbudokan061206a_1

●数時間後、さる方のご厚意で録音を聴かせていただいて、自分が何も聴けてなかったことに愕然としました。

 曲の構成がどんなだったかなんて、もちろんあやふや。ジョーダンが叩き出すのは、あのドミノス版 Little Wing のたたみかけるような付点リズムの後だったこと、2度目、3度目のECのソロの素晴らしこと、いつもやんちゃ坊主みたいなドイルが感動的なくらい素晴らしいソロを弾いたこと・・・
 冷静に聴き返してみて、ツアー初登場で、いきなりこの高み。ガイジンさんはこんな時、Outstanding! と言うのでしょう。

 じらされに、じらされて、ようやく聴けました。初登場でここまでの演奏をしてくれるなんて。ECは本気だったんですなあ。そして、感動的なツアー初演の目撃者となった日本のファンは幸せです。

●あと2公演ありますが、自分は都合であと1つしか聴けません。「あと1つしか」、なんていったら神様に怒られますかな。
 ジャパン・ツアーが始まる前は、「3、4公演行けば充分」なんて考えてたのに、気づいてみたら、武道館7公演見ることになってるんですから。

 残された1公演、もし、Little Wing をもう一度聴けるなら、今度は冷静に聴いてみたいです。できるかどうか怪しいですが。

P.S.
青版プログラムようやく買えました!>○○さん、ありがと。(^^;

クラプトン日本公演2006 東京7日目

 12月5日、日本武道館のセットリストはこちら

Ecbudokan061205

 お客さんの入りは11月30日より少しいいかな、というくらい。
 当日券の飛び込みで見に行ったので、2回南東R列。そこが最後列でしたw
 でも、武道館の内部は八角形なんで、そんなに離れてる感じしないんですね。同じく2階席後方で見た、11月30日同様寒く、コート着て見てました。ブルブル・・・

 内容ですが、素晴らしいショーでした。

 驚いたのがECのヴォーカル。「たった2日休んだだけでこんなによくなるの?」っていうくらい声が良く出てました。とんかつ効果でしょうか。

 ソロでは、スロー・ブルースでのECは凄まじく、LQOSの頭の2コーラスはドミノスの「愛の経験」スタジオ・ヴァージョンのような凄さ。しかもLQOSではドイル、デレクも揃って素晴らしかった。

 ソロが Drifting Blues に戻った以外、セットは同じだったけど、そんなことどうでもいい。何も初出曲登場だけがサプライズじゃないでしょ。そんな晩でした。ドイルはどんどん快調になる感じ。

 アリーナはオープニングから総立ち。満員じゃなかったけど、今日はお客さんも良かった~
 わたしゃ1日だけ録音あげると言われたら、この日を選びます。まだ3回ありますけど。

(この文章は12月5日帰宅直後に書いたものを、ちょこっと手直ししたものです。翌日待っていたものは・・・・)

2006.12.04

埼玉でクラプトンは言いました、“Next week”と

 また EC に戻りますw

 明日からの武道館4days を前に、本日は、某Torrentに挙がった11月14日の大阪公演の音源を聴きながら往復してました。
 この日のECバンド、ホント素晴らしい出来です。大阪4公演中のベスト、と言う方が多いのも納得できます。

 デレク君、Cocaine でソロの頭で、いきなり自分のバンドで散々やってる キング・カーティス の Memphis Soul Stew のカッコ良いリフをかましちゃってますな。くーっ、たまらん!

 Tell The Truth、Anyday、Motherles Children の3連発なんて、もし、セットリストについて何の知識もなくその場に居合わせたとしたら、すさまじい興奮だったでしょう。

Ecderekdoyle

 埼玉では、観客の“Little Wing!”のリクエストに、EC 自ら“Next week”と数回繰り返したそうですが。はたして、残り4回の中で飛び出すのでしょうか。
 もしも、もしも、願いがかなうなら、ウン十年ぶりに、日本の地で鳴り響く、その瞬間に立ち会いたいと、心の底から思うのであります。

2006.12.03

クリント・イーストウッド / 「父親たちの星条旗」

 見てきました。クリント・イーストウッド監督作品「父親たちの星条旗」(原題:FLAGS OF OUR FATHERS) 。言葉を失う素晴らしさ。

 正直、もう一度映画館で見てみたいと思いました。日本軍兵士の側から描いた兄弟作「硫黄島からの手紙」も絶対見ます。当然DVDが出たら買います、イーストウッド様。

 以下、ネタバレありなので、これから映画館に行く予定の方はご覧にならないように。

Flagsofourfathers_1

●映画は、非時系列的に、すなわち、

(1)硫黄島に向かう米軍兵士、島での戦闘と摺鉢山攻略まで
(2)摺鉢山で星条旗を掲げた兵士3人が帰国後の戦時国債キャンぺーンに連れ回され翻弄される姿
(3)兵士の一人を父親に持った男の回想

が、入り組んで進行していきます。

 印象に残ったのが、戦場場面の燻し銀のようなシーンの数々。

 戦車が吹き飛ぶような激しい戦闘から、自決した日本軍兵士の残骸、衛生兵に運ばれていく兵士・・・
 特に、摺鉢山占領後に一兵士が、摺鉢山頂からアメリカ軍の上陸した翁浜を見下ろすシーンは息を飲むような美しさです(島で現実に起きた悲劇を思えば「美しい」と言う言葉は不適当かもしれませんが・・)。

 プログラムによると、戦闘シーンは、アイスランドで撮影されたそうですが、いくつかのシーンは実際に硫黄島で撮影されたそうです。CGを使用しているのでしょうけれど、ギミックな印象などまったくありません。

●「戦争映画」ですから、兵士は軍服(つまり同じ外見)で登場するわけで、日本版では鑑賞上の配慮からか、核となる人物の登場シーンで、軍隊での役職と氏名が字幕で説明されます。

 でも、それはむしろやるべきでなかったという気がします。
 硫黄島から本国に戻り、戦時国債キャンペーンにかり出された3人が誰で、島で戦死あるいは生き残ったのが「誰であるか」の把握は、この映画を見る上ではささいなことに過ぎないというか。
 自分は各人物の「氏名」と「戦場」で誰に何が起こったかの対応関係を、曖昧にしたまま最後までこの映画を見て、大いに胸揺さぶられました。

 プログラム掲載の蓮實重彦氏のレビュー「戦場の暗闇に消えていく声」、に以下のような記述があります。


「有名」な写真である摺鉢山頂上の星条旗掲揚を、誰の記憶にも残ることのない「無名」の兵士の側から描いたこの映画は、「有名性」と「無名性」との関係をめぐるまったく新たな形式のフィクションとなっており、これまでのイーストウッドの作品のどれにもまったく似ていない。


 摺鉢山占領後のわずかな休息シーンで終わるラストは本当に美しいです。

 それにしても、イーストウッド映画の冒頭で、黒いスクリーンに Malpaso Productions の文字が浮かび上がる瞬間ってゾクゾクします。

●しばしば、薄っぺらな内容でうんざりさせられることが多い映画の有料プログラムですが。
 本作のプログラム(700円)は、通常のキャスト、ストーリー紹介やスタッフ・クレジットの他、上述の蓮實氏のレビュー、実際に硫黄島を取材したことのある宮嶋茂樹氏への「報道カメラマンインタビュー」、白石光氏の「考察「硫黄島の戦い」」、梯久美子氏の「硫黄島レポート2006」、詳細なプロダクション・ノート等々、内容充実で、出費に値する物です。



 映画は摺鉢山占領までを描いて終わりますが、現実の硫黄島戦は、アメリカ軍の摺鉢山占領で終了したわけではなく、摺鉢山占領までは、硫黄島戦の1/6程度に過ぎないそうです。

 硫黄島の戦史、現在の硫黄島については、「硫黄島探訪」という素晴らしいサイトがあるので、もしご興味あればご覧ください。

2006.12.02

クラプトン日本公演2006 埼玉 プラスα

 12月2日、さいたまスーパーアリーナ。セットリストはこちら。30日の武道館と同じでした。

(追記)
 自分が埼玉公演に行けなかったとはいえ、2行で終わりじゃ情けないので書き足します。

●残すところ4公演のジャパン・ツアー。豪華なセットリストに世界中のファンが涎をたらしているわけですが、不思議なことがあります。

 それは、終演後恒例の、バンド一員が横並びで肩を組んでのご挨拶がない、ということ。純真なファンの中には、「ECはご機嫌斜めなのか?」というご心配まで出たほどで、たしかに不思議。

 下の写真は自分がベルリンで撮ったものですが、 Where's EricTHE ERIC CLAPTON PHOTO GALLERYを見ると、ヨーロッパではもちろん、カナダでも、USAでも、このご挨拶は行われてます。

Ecberlin

 ところがなぜ日本ではないのか?アンコールの Crossroads を終えると、ECは軽く手を振る程度であっという間に舞台から去っていきます。眩暈がするようなセットリストの一方で、この終演後の振るまいの違い。謎ですなぁ・・・・
 ちなみに、近年の日本公演では、ちゃんとこのお辞儀セレモニーはありました。

●もう1点は、今回のツアーは正式にシューティング(撮影)がされていないのか?、という点。
 仮に、このツアーが映像として残されないとすると、私なんぞは、ドミノスのタンパ公演のサウンドボード録音がないのと同様の喪失感を覚えること必至です。

 フランクフルト公演の写真には、舞台下に撮影用のカメラらしき物が見えます。

 下の写真(クリックで拡大可)は、自分が同公演を左側のスタンドから撮ったものですが、舞台下にカメラマンらしき人がおり、撮影用のカメラのように見えます。フランクフルト公演は、会場に大規模モニターのような物はなかったので、会場モニター用のカメラではないでしょう。上の10月15日ノースカロライナ公演のお辞儀写真でも、はっきりカメラとカメラマンが写ってます。

Ecfranfurt3

 ではなんのためのカメラ?
 先日NHKで流れたような音楽ニュース(11月26日のエントリー参照)のためのカメラだとしたら、あんなド真ん中にカメラを置くでしょうか?

 まあ、とにもかくにも、One More Car, One More Rider のようなDVDの発売を願って止みませんです、はい。

間抜けなインターミッション

 すっかり、クラプトンだけになってしまいました。書いてみたい事は沢山あるんでございますが。

 映画じゃあ、素晴らしすぎるイーストウッドの「父親たちの星条旗」とか、未見だった、先日亡くなったアルトマンの「バレエ・カンパニー」(原題:The Company)とか。

 音楽じゃあ、N・ヤングの Live at the Fillmore East とか、ビートルズの LOVE とか、ディランの映像物の話とか、クラシック方面じゃあ、スカパー!で4公演立て続けに連続放送されたハーディング/MCO のフェラーラでのライブの感想とか・・・
 未聴のCD、未見のDVDもたまってきたし。

Intermission_3

 でも、EC先生のジャパン・ツアーが終わるまで、ちとお預けでしょうがないす。
 今回の公演は、なんか血湧き肉躍らせるものがあるので。それがなんなのか、よくわからないですけど。

 今夕は埼玉かあ・・・仕事で行けないす。しょぼん。

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アルバム(作ってみました)