サディスティック・ミカ・バンド / NARKISSOS(ナルキッソス)
●こんなアルバムが今年聴けるなんて去年誰が予想したでしょうか?
正直、キリンビールのCF用に、木村カエラのヴォーカルで、サディスティック・ミカ・バンドがリユニオンして「タイムマシンにおねがい」を新たにセルフカヴァーしたときには、かなり仰天しました。もちろん喜び。
ぜひ発売して欲しいと思い、しばらくして iTune Music Store で発売されたときは、当然、速攻で購入(発売後しばらくチャートの1位を維持)。
だけにとどまらず、なんと、フル・アルバムまで作ってくれちゃいました、彼ら。
当然買わないわけにはいかんでしょう。DVD付き初回盤。当然でしょうw
CD背表紙には、サディスティック・ミカ・バンドとありますが、フロントカヴァー下部にある英語のバンド名は、Sadistic Mikaela Band
タイトルの NARKISSOS の意味についてはこちらで。
2曲収録のDVDは、「タイムマシン」の方で、来年公開予定という映画の短い告知ビデオで、スッピンでマイクに向かう貴重なカエラちゃんが数秒見れたりするので、「ミカバンド何それ?でもカエラちゃん大好き」の人もお買いになってはいかがでしょうw
(ただし、すべてのヴォーカルがカエラちゃんではないので念のためお気をつけを)
余談ですが、カエラちゃん、TV神奈川の伝説の名番組 sakusaku の頃に比べるとかなり痩せましたねえ。10代後半の女の子特有のポテっとした肉付きが数年でスーッと落ちる、あの感じです(イヒヒヒ、エロオヤジ丸出し)。
DVD には特報告知が入っていて、来年、井筒和幸監督で映画が公開されるそうです(by シネカノン)。いったいどんな代物を見せてくれるのでしょうか。
●で、肝心のアルバムですが。
メンバー達が思い思いに好きなことをやった、という印象で、あの「黒船」のような、強烈な統一感はないです。track4 の The Last Season なんて、ミカバンドというより、幸宏のソロ作のよう。
作詞/高橋・作曲/加藤で、加藤がヴォーカルをとる in Deep Hurt はちょっと浪花節感?入ったメロディですが、詩も良くてホロッときます(おじさん達しか分からない哀感といいますか)。Heart でなく Hurt というところがまた微妙で。
track10 の NARKISSOS は、「黒船」の「黒船(嘉永六年六月四日)」を思わせるようなインストゥルメンタル曲で、その後で、「タイムマシンにおねがい(2006 version)」が始まると、かなり違和感を覚えます。
「タイムマシンにおねがい(2006 version)」は、CD裏面の収録曲リストには、Bonus Track と書かれてますが、この扱いは完全に正しいと思います。
「タイムマシン」のためにリユニオンしたら、メンバー同士で創作衝動が涌いてきて、「タイムマシン」とは別に、一つのアルバムができちゃったように、私には思えますが、いかがでしょう。
「黒船」のような大傑作ではないと思いますが、佳曲揃い。曲はポップですがアレンジがかなり凝っており、聴けば聴くほどいろんな発見がありそうです。
個人的には、Tumbleweed が一押し。
満足。
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コメント
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そうかぁ、家主さんもカエラさんにグッときたとですか~~
一昨日だったか、タモリさん司会のTV音楽番組に生出演の 2006 カエラちゃんバンドにやられたスパでした。。(マジ感動しました)
投稿: スパーキーズ | 2006.10.29 17:13
同じく,DVDのすっぴんカエラちゃんに萌えてしまいました^^;
アルバムですが,「タイムマシン」の延長という感じのトノバンとすっかり枯れてしまったような幸宏氏の対比が面白いと思いました。
お気に入りの曲は,「Low Life and High Heels」です。
もっとも,今は,幸宏氏の「BLUE MOON BLUE」がお気に入りのアルバムですが。
つうことで「sakusaku」ぽちしよう。
投稿: ほちょの | 2006.10.29 21:34
>スパさん
一昨日だったか、タモリさん司会のTV音楽番組に生出演の 2006 カエラちゃんバンドにやられたスパでした。。(マジ感動しました)
そんな放送があったとは・・くそ見逃した!
次回から、事前キャッチの際はぜひお知らせください。、手段はなんでもよいのでw
投稿: Sato | 2006.10.30 17:38
>ほちょのさん
オリガミのナポリタンは非常に美味でした。感激。
ドノヴァンは若いすね。ああいう風に年取りたいです。幸宏氏は感情の浮き沈みがある人で、それが作品に反映しちゃうような気がしますが、どうでしょう。
BLUE MOON BLUE は調べてみます。
sakusakuポチしてウォチ報告キボンヌ。
投稿: Sato | 2006.10.30 17:46