ブラインド・フェイス London Hyde Park 1969 DVD のピッチについて
9月21日に当ブログに書いた、Blind Faith London Hyde Park 1969 のDVDですが、本日はそれについて、ちょっとトリヴィアなネタを。
このDVD、ピッチが狂っているという意見を方々から耳にします。
この件に関し、ギター奏者でECファンの私の友人に、真偽のほどを確認してもらいました。
まず、演奏曲目を確認しておきます。
1 Well All Right
2 Sea of Joy
3 Sleeping in the Ground
4 Under My Thumb
5 Can't Find My Way Home
6 Do What You Like
7 Presence of the Lord
8 Means to an End
9 Had to Cry Today
それから、このハイド・パーク公演。以下のような数種の音源で聴けます。
1 当DVD
2 Bootleg
3 Steve Winwood の4枚組アンソロジー The Finer Things
3については、発売が10年ほど前で、しかも収録されてるのは、Sleeping in the Ground と Under My Thumb の2曲のみです。
2については、友人には、Live in HYDE PARK 1969(Mid Valley)で聴き取りしてもらいました。
●さて、結論ですが、なかなか興味深いものでした。
(少々蛇足ですが、ここでいうピッチとは、演奏時間の速い遅いでなく、音程の高低のことです)
DVDの演奏部分は、
1 Sleeping In The Ground 以外は、すべて半音近く低い(!!!!!)
2 Sleeping In The Ground のピッチはほぼ正常ピッチだが微妙に高い
3 クラプトンの運指を確認する限り、移調して演奏していることはない(チューニングもレギュラー)
4 Do What You Like のドラムソロの直前(繋いでいる?)に若干ピッチが狂うように聞こえる
だそうです。
では、他の音源がどうかといいますと。
まず、ブートレグの Live in HYDE PARK 1969(Mid Valley)。
正常なのは、初めの3曲(Well All Right、Sea of Joy、Sleeping in the Ground)だけで、他は、半音ほど低い(DVDよりは微妙に高いがほとんど同じ)
そして、ウィンウッドのアンソロジー収録の2曲は、さすがというか、2曲とも正常ピッチだそうです。
●以下は、想像に過ぎませんが、このピッチ狂い、映像に合わせて、音源を修正した結果生じたのではないかと。
つまり、映画用のカメラ、しかもマルチカメラで撮影した映像を編集をした結果、映像部分は実際の演奏時間とは異なる映像ができあがってしまい、それに合わせてレコード会社が録音したマスター音源を合成していったため、ピッチが狂ったのではないか、と。
DVDを見ていると、音と映像が微妙にずれてる箇所が散見されます(もっともこれは、かなり最近の音楽DVDでも時々あります)。
ウィンウッド盤の2曲のピッチが正常ということからすれば、音だけは、正常ピッチのマスターテープがレコード会社の倉庫に眠っているのはほぼ間違いないような気がします。
おそらく、それが公式に出ることはないでしょう。ブートで掘り出される可能性はありますがw
と、いうことで、やはり、色々問題のあるDVDですが、こうして見れるだけで幸せ・・・・ということで。
この項、Special Thanks to Mr.S でした。
« ちょっとハーディング指揮マーラー・チェンバー管公演に行ってみました | トップページ | クラプトン日本公演2006 カウントダウン1(セットリストを振り返る) »
「ロック」カテゴリの記事
- Rock & Roll Hall Of Fame 創立25周年記念コンサートを見る(2010.11.13)
- クラプトンの2009年ツアー・メンバー(2008.12.21)
- スティング、エディン・カラマーゾフの大阪公演に行く(2008.12.20)
- ニール・ヤングのライブ記録本 Ghosts On The Road(2008.12.29)
- ニール・ヤング、Sugar Mountain: Live at Canterbury House 1968 を聴く(2008.12.05)
「Clapton」カテゴリの記事
- クラプトンの06/07ツアーから、J.J.ケイル参加のサン・ディエゴ公演のライブ盤が正式発売(2016.08.08)
- クラプトンの最後の?アルバートホール連続公演終わる(2015.05.30)
- UNCUT誌8月号のクラプトン・インタビュー その2(2014.08.19)
- UNCUT誌8月号のクラプトン・インタビュー(2014.08.17)
- クラプトンの2014年中東・アジアツアーのドキュメンタリー Planes, Trains And Eric が11月に発売(2014.08.07)
この記事へのコメントは終了しました。
« ちょっとハーディング指揮マーラー・チェンバー管公演に行ってみました | トップページ | クラプトン日本公演2006 カウントダウン1(セットリストを振り返る) »
コメント