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2012.01.27

CSN&Yのドキュメンタリー・フィルム Deja Vu の国内盤DVDがようやく発売

●2006年に行われたCSN&Yの Freedom of Speech tour のドキュメンタリー・フィルムのDVDが、ようやく国内盤で出ます。発売日は2月22日で、発売元は日本コロンビア。

CSN&Y / Deja Vu
CSN&Y / Deja Vu

 3年以上前に見た時の感想は以前こちらに書きました。

●当時はそのうち国内盤も出るだろうと思いきやまったく出る気配がないまま時間が経過。CSN&Yは中高年中心とはいえファンの少ないバンドではないし、ニールのファンもたくさんいます。以前ならすぐに国内盤が出たと思うのですが。ハリウッド・メジャーでないインディペンデント系の制作とはいえ、「洋楽」というものを取り巻く状況の変化を思わずにいられません。

●3年前に見たときに感じたのは、国が2つに引き裂かれるというのはどういうことなのか、ということ。

 戦争はもちろん、60年安保も全共闘も未体験の自分の人生の中でそんな経験はなかったので、よその国で起きた「人ごと」として見てましたが、まさか数年後に自分の国で同じような事態が起ころうとは。映画の中で、イラク戦争をめぐって人々が批判、罵り合う姿は、去年の3月の事故以来、日本で起こってることそのまま。知人、友人たちが突然「反対者」、「敵」になる戸惑い。

●音楽だけ聴ければいい、コンサート・フィルム以外はつまらないというような人は見ても無駄だと思いますけど、プロダクションにABC放送の報道記者だったMike Cerreが関わってることもあり、構成は緻密。ロック・ミュージシャンの政治活動にありがちな自分たちの立場だけまくしたてて終わりになっていない、一級のドキュメンタリーだと思います。ところどころに流れる Living with War のピアノ・ヴァージョンが心に染みます。

●さして売れるとは思えないだけに、字幕を付けて出してくれる日本コロンビアには感謝。リリース・インフォにある、「反戦活動家としても名高いニール・ヤング」って表記にはちょっと戸惑いますが。

 2曲だけですが輸入盤にはないボーナストラック付き。ブルーレイでも出るのでそちらを買ってもう一度見直そうかなと思います。

2012.01.16

デレク&ザ・ドミノスのレア写真です

●今朝、いきなりデレク・アンド・ザ・ドミノスの見たこともない凄い写真があるぞ、と教えてもらいビックリしました。しかもデュアン・オールマンと一緒ではないですか!電車内でのけぞりました。

Dominos_syracuse

●突然写真が載ったのは、syracuse.comというサイトで、記事は1月15日付け。記事のタイトルはMusic legends from Aerosmith to ZZ Top made our War Memorial the place to be で、こちらで見れます。上の画像の大きなサイズのやつも落とせますので、みんなで貰いに行きましょう。

●Syracuse という地名を見て、クラプトンやドミノスのデータに詳しい人は、ピンと来たと思うのですが、その通り。ドミノス公演中、デュアンが参加した数少ない公演である、NY州シラキュースにある War Memorial arena で1970年12月2日に撮られた写真です。つまり、ライブ音源で有名なタンパ公演の翌日。

 この日にデュアンが参加したことは、当日コンサートを見た人の証言で裏付けられてましたが、こんな鮮明な物的証拠が出てきたのは初めてです。しかも写真を提供した人の証言付き。

●写真の提供者はRon Gersbacherという方。こちらにコレクションと一緒に写ってる写真があります。上の写真のデュアンの左側で顔出してる人ですね。

 最初、プロのカメラマンの人かと思いましたが一般のファンの方みたいです。上の記事によるといろんなミュージシャンの写真をバインダーに入れて整理してあるそうです。偉い。

●記事中にドミノスの写真を撮ったときのこともちょっと書かれていて、記事によると、写真を頼むのに物怖じしないタイプの Gersbacher氏も、クラプトンに近づくのにはおじけついたということですが、ECやバンド・メンバーはポーズを取って撮影に応じてくれたということです。
(Gersbacher, typically fearless about asking for a photo, was intimidated about approaching Clapton. But Clapton and the band agreed to pose. In the image, you see Gersbacher’s head popping out from behind a guitarist. )

 ドミノス御一行の「はい、チーズ」みたいな記念撮影写真って他にないと思うので、そういう意味でも貴重です。いやー、びっくり。でも、楽器持ってるということはいつ撮った写真なの?演奏直前か直後、とも思ったのですがジム・ゴードンのサングラス姿が謎だし(演奏する時はかけないので)。

 ちなみにこの日のドミノス公演の前座はエルトン・ジョンでした。

●情報提供&スペシャル・サンクス to marsさんでした。

2011.12.31

デレク・トラックス、テデスキ・トラックス・バンドのアルバム Revelator について語る

Ttb_flyer●2月に来日公演のあるテデスキ・トラックス・バンドですが、CBS系のFM曲93XRT局のインタビューでデレク・トラックスがTTBについて語ってるので、おおまかに紹介します。少し古く半年前の2011年6月のものですが。

●TTBを始めた理由の一つは、どちらかが子供たちと一緒にいるように務めてると、デレクとスーザンが一緒にいる機会がなくなってしまうので、それを解消するためにということだそうです。彼らが Soul Stew Revivalで活動してる時も同じようなことを言ってましたが、SSRとTTBの最大の違いは、TTBがTTBとしてのオリジナル曲で活動していること。

●デレクによると、最初にTTBのメンバーとして頭に浮かんだのがオールマンで一緒にやってるベースのオーテイル・バーブリッジ。そこに、オーテイルの弟でDTBのキーボード奏者のコフィー・バーブリッジも参加。

 ツイン・ドラム(J.J.ジョンソンとタイラー・グリーンウェル)にしたのは、オールマンでの活動や、(ジョー・コッカーの)マッドドッグス&イングリッシュメンやジェームス・ブラウンを見てきて、ツイン・ドラムがハマった時にはマジックを生むと思ったから。マーク・リバースとDTBのマイク・マティソンの2人のヴォーカルはバンドの核になる部分。というのがデレクの語るところ。ホーンセクションは3人で計11人。
(マーク・リバースってバイオを探しても出てこないのですがどんな人なんでしょう)

 アルバムRevelator の表カバーにずらり11人が横並びしてますが、ツアーは最初から11人全員参加でスタート。デレク曰く大成功(a blast)。

●興味深いのが、アルバム Revelator を作る上で力を貸してくれた人としてエリック・クラズノの名を挙げてること。バンドのスタート当初に、デレク、スーザン、コフィ兄弟に、(TTBのメンバーではない)クラズノとドラマーのアダム・ダイチが加わったスタジオ・セッションの中から曲の端緒を掴んでいった、ということです。

 他に自分たちの活動を持ってるクラズノとダイチはアルバムの録音には参加していませんが、クラズノの名は、These Walls と Learn How To Love の2曲の共作者として Revelator にクレジットされてます。

 クラズノはたまたまフロリダに来たときにスタジオに寄り、デレクと一緒に Learn How To Love を書いて、These Wallsについてはほぼ仕上げてしまったということなので、この辺りからアルバムが膨らんでいったことを想像しながら Revelator といアルバムを聴いてみても面白いかもしれません。

●ちなみに、These Wallsの作者クレジットはクラズノ、ソーニャ・キッチェル、デレクの3人ですが、デレク曰く、元々はクラズノとキッチェルの曲。スーザンはこの曲のジョニ・ミッチェル的な雰囲気をよく掴んでるということですが、スーザンの声質はあまりジョニ・ミッチェルぽくはないです。皆さんはどうでしょう。

 2011年7月に Conan O'Brian Show に出たときの Learn How To Love(いつまであるかわかりません)

●東京公演は2回ですが、チケットの売れ行きは鈍い感じだし、Revelatorのチャート・アクションはあちらでも想像以上に低いです(訂正:アメリカでは良いです。ukは微妙)

 こんな良いバンドを見逃す手はないと思うので、ちょっとでも興味のある人は是非どうぞ。東京公演は2/8、2/9、渋谷公会堂です。

2011.12.29

ローリング・ストーンズ、Some Girls Live in Texas 78

●78年7月18日、テキサス州、フォートワースのWill Rogers Memorial Centerでの収録。映像は16mmで撮影したものをブローアップしたものだそうです。

Some Girls: Live in Texas 78 [Blu-ray] [Import]
Some Girls: Live in Texas 78 [Blu-ray] [Import]

 自分の買ったのはブルーレイとCDの入ったコンボ盤の輸入盤。かなり前に届いてたのですが、EC&SWでドタバタしてたので今頃開封。

●一番驚いたのはボブ・クリアマウンテンの手による音質で、特にギターの音。アンプからの直接音を聴くようなサウンド。

 ロック・コンサートの場合、小さなホールでもPAを通した大音量で聴くしかないのでこういう生々しいギター音を聴くことはほぼ不可能。これはうれしいです。私的な記憶では、2003年Licks TourのBステージ近辺で聴けた音とちょっと似てるなという感じ(自分の聴けたのは横浜)。When The Whip Comes Down で2人のギターが絡み合うあたりとか、派手なソロだけがギター演奏ではありませんよ、みたいな。

 マスターテープの音そのものではなく人工的に加工された音かもしれませんが、ロック・バンドのこういうプリミティブなサウンドを作り出せるボブ・クリアマウンテンという人は才人です。

●映像なので当然ステージの様子がはっきりわかるのですが、今年の初めにリリースされた Ladies and Gentlemen でのストイックな演奏ぶりに対し、こちらはかなりショー的要素が強く見せ物としての面白さに満ちてます。

 6年の間にここまで変わってしまう理由は何なのか、と思うのですが、フロントマン2人は不動なので、やはりギターリストの交替は大きいのかなと。ロン・ウッドは動きも派手だし、ランニングみたいな動作で跳ねたりと、黙々とギターを弾くだけのミック・テイラーに比べると、失礼ながらかなり色物っぽいです。

●演奏は、アップテンポの曲は軽い感じで快速に吹っ飛ばすので、もう少し腰を落ち着かせてやってくれという印象なきにしもあらず。よく言えば疾走感に満ちててカッコイイということになるんでしょうけど。まあ、彼らも当時は若者なんで(笑)

●ブックレットは2つ。1つがCDのブックレット・サイズのミニ写真集みたいなもの。もう1つが縦長サイズの解説なのですが、後者の文字の小さいこと、小さいこと。ストーンズのファンはもはや老人中心になりつつあるのだから、もうちょっと優しくしてくださいな。これじゃ読めまへん。

2011.12.11

タルサ出身のキーボード奏者ディック・シムスが死去

●70年代のクラプトン・バンドのキーボード奏者だったディック・シムスが死去しました。ギブソンのサイトに掲載の訃報はこちら。詳細は不明。

●ディック・シムス(Dick Sims)という名前を聞いて感慨を覚える人たちがどれくらいいるのかわかりませんが、その多くがクラプトン好きの人たちであることは間違いないでしょう。461 Ocean Boulevard から Backless までの70年代のクラプトンのアルバムを熱心に聴いて来た人なら、彼のハモンド・オルガンの演奏をたくさん聴いているはず。今ではクラプトンのファンでなくてもたくさんの人が知ってる Wonderful Tonight でも彼のハモンド・オルガンの演奏を聴くことができます。

 もちろんクラプトンのツアーにも同行しているので、日本にも来ています(74年、75年、77年)。

●裏方的ミュージシャンゆえ、詳細なキャリアが紹介されている人ではないと思いますが、EXPLOSIVE RECORDSにあるプロフィールによると、1968年、17才の時にプロとしてのキャリアを開始したとあるので、生年は1951年前後、享年は60くらいだと思われます。ということは、シムスがECと活動していたときはまだ20代。

●上のプロフィールによると、一時音楽活動から身を引いていた時期もあったとのことです。もちろん、クラプトン以外のバックでも演奏していて、共演したことのあるミュージシャンは、ボブ・シーガー、フレディ・キング、イヴォンヌ・エリマン、JJ.ケイル、ジョーン・アーマトレイディング、ヴィンス・ギル等々。ディック・シムス名義でのアルバム Within Arms Reach があることは初めて知りました。

●2010年に Tulsa People というメディアに載ったとても興味深い記事(Sounding off on Eric Clapton and the Tulsa Sound)によると、シムスは、「461オーシャン・ブールヴァードはクラプトンのアルバムだけど、タルサ・カントリー・バンドのアルバムでもあったんだよ。でもクラプトンはすでに名高い存在だったから Eric Clapton and Tulsa County なんて名付けるわけにはいかなかった。1枚のアルバムのためだけに存在して、解散。それから僕らは彼と9年活動を共にしたけどね」と語ってます。

●スティーブ・ウィンウッドとのツアーで来日公演中だったクラプトンは、武道館での最終公演の冒頭で、この30年以上前のバンド仲間に対して、「今夜のショーを亡くなった友人のディッキー・シムスに捧げます」(I wanna dedicate tonight's show to a friend of mine who passed away, his mane is Dicky Sims. This is in a memory of Dicky Sims, Thank you)とコメントしてます。(情報提供Tさんありがとう)

●久しぶりに Slowhand を取り出して聴いてみましたが、以前はそれほど意識せずに聴いていたオルガンの音がたくさん聞こえてきてちょっとしんみり。Wonderful Tonight がこんなに悲しい曲に聞こえたのは初めて。

●さよなら、ディック・シムス。

(追記)
コメント欄にもありますがhiroさんが、ecの冒頭スピーチをアップしてくれました。実際の音で確認できるので、どうぞ。hiroさん、ありがとうございます。

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